監督(蔵原惟繕)・製作(岡田裕)が日活で仕事していた人たちというせいか(倉本聰もそう)、石原裕次郎主演の1969年作「栄光への5000キロ」がだぶる。ただあれは高度成長期真っ只中、これは末期に作られたラリーもの。このあと日本はどんどんラリー撤退していくことになる。
女性関係の描き方とか外国に進出する壁の厚さとかは1969年と1988年という製作年の20年近い違いのわりにあまり大差ない。
高倉健主演作にあるまじき大コケだったわけだが、健さんのファンのメンタリティは基本的に高度成長以前のもので(日本では大した映画と見做されていない1976年の「君よ憤怒の河を渡れ」が、後進国時代の中国で歴史的大ヒットしたことともつながるかもしれない)、ラリーとはなんだかちぐはぐな印象は否めない。我慢劇ではあるけれど、人間関係や大自然相手の忍耐とはちょっと違う気がする。
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女性関係の描き方とか外国に進出する壁の厚さとかは1969年と1988年という製作年の20年近い違いのわりにあまり大差ない。
高倉健主演作にあるまじき大コケだったわけだが、健さんのファンのメンタリティは基本的に高度成長以前のもので(日本では大した映画と見做されていない1976年の「君よ憤怒の河を渡れ」が、後進国時代の中国で歴史的大ヒットしたことともつながるかもしれない)、ラリーとはなんだかちぐはぐな印象は否めない。我慢劇ではあるけれど、人間関係や大自然相手の忍耐とはちょっと違う気がする。
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