prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ガンヘッド」

2012年09月25日 | 映画
監督・脚本は原田眞人。
アメリカ在住が長くてハリウッド映画仕込みの映画教養が売りなのが目立っていた時期の一作。

ヒロインのブレンダ・バーキという人が出てくるところで、「火を貸してくれない」と「脱出」のローレン・バコールのセリフを言う。キザといえばずいぶんキザで、どれだけこの後スベるかひやひやしたら日本映画のガイジン出演にありがちなセクシー金髪美女の特出といった扱いをかなり抜け出た出来でした。
ただし対する高嶋政伸はハンフリー・ボガートってわけではなくて、ニンジンのスティックを咥えているあたりバッグス・バニーだろう。
しかし、いまどきハワード・ホークス・タッチを出そうというのは無謀に思える。
(ちなみにバーキ嬢は「L.A.コンフィデンシャル」で実在の大女優であるラナ・ターナーの役をやっています)。

そういうアメリカ仕込みっぽいスノビッシュな趣向を出しているわりに、IMDBによるとこの映画のアメリカ公開版はアラン・スミシー名義になっている。つまり監督の意に染まない編集がされているので、名前を出したくない時の名義。

ロボットをミニチュア特撮で見せるのは、CGだと出にくいいい意味でおもちゃぽい稚気が出る。ずうっと画面が暗いとどうしても「ブレードランナー」あたりと比べてしまうので不利。
(☆☆★★★)

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