prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ファーゴ」(ドラマ版)

2016年06月21日 | 海外ドラマ
映画版同様に「これは実話をもとにしている」というウソを冒頭にもってきている。
映画版でほったらかしになった大金を実話ならまだ隠されたものと勘違いして探しに来て遭難した日本女性を主人公にした映画「トレジャーハンター」が作られたりしている状況で「実話です」と堂々とウソをつくというのは、ウソぶりに拍車をかけていると考えていいだろう。

実際、どう考えてもこれ実際にはありえないだろうというシーンを連発して持ち込んでくる。ビリー・ボブ・ソーントンが演じる死の使いのようなキャラクターが聖書でモーセが行ったような水を血に変えたり無数のイナゴを襲来させたりする奇跡を起こしたりするあたり、実話ですというのがウソですというのと同じになっている人を食った効果を出した。
しかもシリーズのエピソードの冒頭にいちいちこれは実話ですと断るのだから、「空手バカ一代」で「これは実話であり、この男は実在する」といいながらウソを連発した、さらにその先をいっている。

映画版の二人連れの殺し屋とか妊娠している警察署長といったキャラクター設定を生かしながら縦横に設定を膨らませたのも俳優陣の健闘とともに見事。
ヒドい場面が続くわりにスタイリッシュな表現とあまりのヒドさで笑ってしまう。
ラストが一応きちっと決着がついてムリに後にひっぱらないのもいい。


6月20日(月)のつぶやき

2016年06月21日 | Weblog