prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」

2017年11月21日 | 映画
べらぼうに長い原作はまだ最初の方しか読んでいないが、大人になった主人公たちが27年前の出来事の再現に引き付けられるように集まっていく、その原点になった過去の出来事でまとめたのが今回の映画化。

子供たちがそれぞれコンプレックスを抱えているのを丁寧に描きこんでいるのが「スタンド・バイ・ミー」ばりで、情感豊かなところも似ている。違うのは女の子も混ざっているところか。
ばらばらになっていると無力なばかりか互いに攻撃し合うようなルーザーズ・クラブの面々がITに対する恐怖という点で一体化するドラマの骨格がしっかりしていて胸が熱くなるような瞬間がいくつもある。

性的虐待を娘にしている父親(なんだかイーストウッド似のStephen Bogaertという役者がやっている)や、ひどく残虐ないじめっ子たちとかいった現実の人間たちが十分に邪悪で恐ろしいのがキング原作らしい。

ピエロのペニーワイズがくわっと口を開けると中にびっしりと歯が何列にもわたって生えているのがおどろおどろしいと共に動物にああいうのは実際に多いのを思わせる(かわいい動物の口の中の写真、どれも夢に出てきそうなレベル)。

あまり関係ないが、この映画の下水道の汚らしさに対して「第三の男」の下水道は実に美的だったなと思い出していた。白黒映像の魔力というか。
(☆☆☆★★★)

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 公式ホームページ

IT/イット “それ“が見えたら、終わり。|映画情報のぴあ映画生活

映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』 - シネマトゥデイ



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