prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「インモータルズ -神々の戦い-」

2011年12月04日 | 映画
ギリシャの神さまたちがぞろぞろ出てくるのだけれど、一神教の神さまではないのではなはだ人間的。勝手なまねをして父親に怒られたり、ばたばた殺されたりするし、殺されるとき血しぶきはとぶわ身体が裂けるわで、神といえども血もあり肉もある。ちっともインモータル(不死)ではない。

もっともギリシャの神々をネタにしたアメリカ映画はけっこうたくさんあるので、一神教的な神さま像だけを描いているわけではなかったなと思い当たる。どう折り合いをつけているのかとも思うが、エンタテインメントのネタになればなんでもいいらしいらしい。

あわやという時にどーんと天上から降りてきていいところを見せる水戸黄門の印籠みたいな出方は、もとはギリシャ悲劇で混乱した状況を神が現れて一気に解決するデウス・エクス・マキナ(機械仕掛けの神)そのまんま。

石岡瑛子の衣装デザインをはじめヴィジュアルの凝り方は期待通りだけれど、役者の生かし方がとことん見た目重視の割りに、というかその分誰が誰だかよくわからない。ミッキー・ロークですらよくわからないくらい。

大津波の場面ではちょっとひやっとする。もう少し前だったら公開を躊躇するか断りの字幕を出すなりしただろう。
(☆☆☆)

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