prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「またの日の知華」

2005年02月01日 | 映画
4人の女優が一つの役をやるというから、ブニュエルの「欲望のあいまいな対象」みたいに、一つの場面でとっかえひっかえ違う女優が出てきて同じ女の色々な面を見せる趣向かと思ったら、それほど凝った作りではなく時代によって違う女優が出てくるといった使い方をしている。
それぞれ全然似ていないから一種の混乱や異化効果はあるが、普通の映画でもちっとも似ていない役者が同一人物をやることはあるので、実験性という点ではやや物足りない。

70年代の時代の匂いはよく出ている。もっと露骨に言うとビンボくさい。
青電話のある電話ボックスなど、よくあったものだと思う。雪印のネオンサインが出てくるのが皮肉に見えるのは、やたら製作に時間がかかったせいの怪我の功名だろうけれど、印象的。
(☆☆☆)
この写真は、本作を最後に癌で亡くなった金久美子の遺影。


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3 コメント

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はじめまして。 (yokusang)
2005-02-24 01:02:41
TBさせてもらいました。

確かにあの雪印の看板は、

映画のストーリーとは直接関係のないことでの

複雑さを表現してましたね(笑)

でも、結果的に、よい演出効果になってました。

(まさに「たなぼた」ですね…)
返信する
R>tyoさま (prisoner)
2005-02-22 09:13:11
いらっしゃいませ。



遺作と知って映画見て、色々複雑な気分になりました。
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美人 (tyo)
2005-02-21 11:56:01
金久美子さん、こんなに可愛かったんですね。驚き。
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