prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「GAMER」

2010年12月24日 | 映画
おもしろくなりそうであまりおもしろくならない映画ジャンル、というのがあって、近未来ものの殺人ゲームの中継もの(「ローラーボール」「バトルランナー」「デスレース」)とか、バーチャルリアリティもの(異論もあろうが「マトリックス」)とかで、これはその両方。
なんでおもしろくならないのか、と思うと、映画自体が半ばゲームだしバーチャルなものだから、二重構造というか、まわりくどくなるからではないか。相性良さそうで良くない。

あと、「現実」に生きる価値を「家族」に見出すって作り、理屈としてはケチつける気はないが、安直に図式や常識に頼りすぎているようで、またかと思ってしまい、あんまり見ていて説得力がない。じゃあ、家族がいないか見放されていたらどうすんだ。ゲームに駆り立てられるという設定の死刑囚など、そういうの多いのではないか。

どっちにしたって、ドンパチの快感は相手をやっつける野蛮な感情の解放にあるのだから、それを野放しにするのは各方面にまずいとブレーキをかけるべく、小理屈や図式が先行する言い訳がましい作りはありがたくない。
映像や音響は凝ってはいるけれど、どうも悪趣味に思える。
(☆☆★★★)


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