prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ワン・モア・タイム」

2004年12月11日 | 映画
ルイズルイス加部とミッキー吉野と女性ボーカリスト一人(すみません、ロックには疎いもので)のトークショーがつく。立ち見も出る入り。ミッキー吉野が折り畳み椅子に座ったらぐしゃっと潰れ場内爆笑。狙ってもああはいかない。
四国に二人で遊びに行って女性のいる場所に行ったら首まで真っ白に塗った婆さんが出て来たものでアヤトリをする羽目になる話など。

後註・もう一人とは、金子マリさんです。(uzumaki:candyさんのトラックバックBLOGの記事による)


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無料お試しセット

2004年12月11日 | Weblog
近くでシロアリが発生したといって、業者が来て害虫駆除を無料でやっていく。もっともただのサービスではなくて、床下見たらカビが生えてる所があるので消毒した方がいいとのこと。
ついでに発生はしていないがシロアリ駆除もした方がいいとも。無料お試しセットみたいなものかな。しきりと建物の耐震性を誉めていく。それもノセるこつか。

北朝鮮

2004年12月10日 | Weblog
北朝鮮のやることは、わからんなあ。
複数の人間の遺骨が混ざるってどういうことだろう。燃やす前か後かで身元のわからない遺体・遺骨がごろごろしていてごっちゃになってしまった、といった状況でもないと、混ざるってことないだろう、フツー。餓死した人たちの墓場でも掘り返したか(書いてて気持ち悪くなって来た)。
それを持って来て問題解決をはかったという無神経ぶりっていうのは、やはりオウムを思いだしますね。いやに凶悪で大胆なことをする一方で、やり方が信じられないくらいズサンだったりするあたり。今回の態度も日本をナメてるっていう以前に、単にズサンで無神経なだけではないか。

経済制裁が効果があるとはあまり思わないが、政府が決断しなかったら本来は国内の方がもたなくなるような状態だ。だけど、北朝鮮と違って国内が暴発するってことはないでしょうからね。

ケン・バーンズのドキュメンタリー「ベースボール」がTVK(テレビ神奈川)で放映されているのを見る。ずいぶん一部で評判になったものだが、いきなり(?)ローカルとはひどい扱い。
黒人選手がメジャーリーグに出られるようになる前に独自にチームを作ってやっていた頃の、骨折でもしない限り欠場できなかったというようなハードな扱いや、にもかかわらず黒人客が殺到した生の映像を見られる。ベーブ・ルースの予告ホームランも。

「やさしい嘘」

2004年12月09日 | 映画
主要登場人物が全部女で、わずかに現れる男は我々の世代は“嘘”をつかれ続けて今さら元に帰れない、と独白する。この場合の嘘というのは社会主義のことだろう。若い男たちも概してだらしない。
この話自体ロシアと西側にはさまれたグルジアが舞台でないと成り立ちにくい。もっとも作品自体は男の出番が少ないようにそれほど政治色はなく、女たちの人情ものの色が濃い。全面的にこういう嘘がいいのかとは思うが。
犬と赤ちゃんの他に、素人の婆さんも映画の演技では無敵みたい。
(☆☆☆)


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競作

2004年12月09日 | 映画
「電車男」はあれだけのベストセラーになったので当然ながら映画化の申込みがぞろぞろ出て来たのだが、何しろインターネットの掲示板が元なので“作者”というものがおらず“代表”が4、5人いるだけ、彼らの言うにはどこが映画化しても結構、できた後で改めて権利問題をつめるとのこと。映画化のシステムもネット的というか。
1951年に獅子文六の「自由学校」が松竹で渋谷実監督・佐分利信、高峰三枝子主演のと、大映で吉村公三郎監督・小野文春、木暮実千代主演のとの二つが同時に製作された例以来の出来事になるか。
しかし、あれって森田芳光の「ハル」を本にしたようなものでしょ。

「血と骨」

2004年12月08日 | 映画
原作の金俊平は巨体と怪力の持ち主であり本当は若い時の三國連太郎でも難しい役なので、たけしではどうかなと思っていたのは必ずしも杞憂に終わっていなかった。若くて図体の大きい相手と真っ向から取っ組み合いして勝つのがどうしても不自然に見える。炭火を顔に押し付けたりするヒキョウな真似をするあたりは似合っていたが。
全編緊張感が途切れることはないが、息子の正雄が父親に対して弱すぎるのでドラマチックにはなりにくく、とにかく重苦しい。

在日が住んでいる地域の大がかりなオープンセットが、真っ昼間の場面ではわずかに古色不足なのを除いてよくできている。エンドタイトルだと大道具係の名前が数え違いでなければ76人ずらりと並んだ。市電のレールが彼方にまで伸びている画はデジタル技術を使ったものだろうが、(外の世界との接点)のような一種象徴的なニュアンスが出た。

これくらいボカシが入る映画も近頃珍しい。前貼りつけてないってことか。いいかげんすっぱり解禁したらどうです。役人はあくまで既得権を手放さないってことね。
(☆☆☆★)


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「隠し剣鬼の爪」

2004年12月08日 | 映画
完全主義的な作り方は一段と磨きがかかった観。

雪解け道を歩いて城に出仕する時、下駄を履いていって門で草履に履き替える。子供が家に上がる時足の裏の汚れを拭いてから上がる。障子のつくろいに字の書いた(永瀬正敏の主人公・片桐が勉強に使ったものだろう)紙が使われている、といった調子。片桐が手足を互い違いに出す西洋式の行進の教練を受ける時に一番へたくそなのは、剣術の修行で右手右足を同時に出すナンバ式の動きが身についているからだろう。

「たそがれ清兵衛」のスタッフの座談会で、本当は茅葺きの家のオープンセットをもっと雨風にさらして古色をつけたかったとあったが、戸田先生(田中泯・今回も出てくると空気が変わる)の家の屋根などみっしりと重そうに苔が生えている。真田広之と違って立回りの訓練を受けていない永瀬正敏がちゃんと剣術の達人に見える。松たか子は見る前はやや陰影の乏しいのではないかと思ったが、さすがに監督が違うと変わる。

ドラマの方は「たそがれ」と似て微妙に違う。西洋式の戦い方が入って来ていることが書き込まれ(腕が銃で吹っ飛ばされるなど、今までの山田洋次ではやらなかったタイプの描写だ)、戦いたくない相手と戦わなくてはいけないドラマの上に殺したい相手を殺す要素が加えられている。監督が二つある原作のうち「雪あかり」ではなく「隠し剣鬼の爪」の題名にこだわって採用してのはこのせいかと思った。この鬼の爪を使う一瞬の演出美。
(☆☆☆★★★)


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物価

2004年12月07日 | Weblog




よく言われるけど、卵が高くなりましたねえ。二日に一個の割で食べる程度だからどうということはないが。大体、これまでの安さの方がブキミなくらいだったもの。
この間まで一個400円を越えて高い高いと言われていたキャベツが90円。国産で、ですよ。これどこかに皺寄せ行ってるのだろうな。と、言いながら喜んで買い込む。

「海猫」

2004年12月06日 | 映画
話はアブない筈なのだけど、画面見てるとアブない感じがしない。濡れ場が水っぽくてなんでR-15なのかわからない。
白石加代子が割と普通の役だなと思っていたら、一瞬般若みたいな顔になるところがあってちょっとびっくりした。
伊東美咲は、男どもが血迷って争うのも無理はないなと思うくらいには綺麗。それ以上を要求してもはじまらないが。
ローカルカラーは出ていたが、時代がいつなのかよくわからないのと、ロシア色の出し方が如何せん表面的。仲村トオルが描いている画は完成させないでおいた方がよくなかったか。
森田芳光の演出はよくやる才気をひけらかすようなところはないが、もう一つコクがない。
(☆☆★★)


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予言適中?

2004年12月06日 | Weblog
どーでもいいことだけど、10年くらい前にタレントをマネージメントしている某事務所の社長が、これからは純愛ものが流行るぞと言っていたが、少し早すぎたみたい。

きのう「死霊」の7章がないと書いてからamazonで調べてみたら、ユーズド商品で5件もひっかかった。一月くらい前は全然なかったのに、どうなってるの? まあとにかく注文する。

バカに暖かくて、強い風が吹いてスダレが吹っ飛ばされたもので、ビニール紐を出してがっちり縛り直す。

死霊

2004年12月05日 | Weblog
埴谷雄高の「死霊」(しれい)を第6章まで読む。
わけがわからないといえば、これくらいわけのわからない小説もないのだが、意外なくらいすらすら読める。ここまでわからんと、ムリに眼光紙背に徹するという気にならないからか。意外とわかったような気になり、妙に気持ちよくなる。

8章、ラストの9章は通信販売で買ったのだが、7章がないというマヌケな状態。見切り発車でとばしてよむことにする。とばしたからスジがつながらないというわけでもないだろう。

「怒りをこめて振り返れ」

2004年12月04日 | 映画
ジョン・オズボーン原作、トニー・リチャードソン監督、リチャード・バートン、クレア・ブルーム主演。
深夜フジテレビでやってたのを録画して見たが、意外なことに日本未公開らしい。
「怒れる若者」ものかと思うと、青臭い若者が未熟な言葉使いで文句をブーたれるのとは違い、妙に生活感がある中(「キッチン・シンク・ドラマ」って言い方があるのね)、絢爛たるヴォキャブラリーを駆使して周囲を罵ってまわる。
もっともフェミニズムを通り過ぎた今の時点で見ると、こういう“勝手”な男のあり方は通らないかもとも思う。
場面展開に舞台くささはほとんどないが、演技は普通の映画演技よりややオクターブが高い。
(☆☆☆★)


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金持ちデンパ

2004年12月04日 | Weblog
道を歩いていると「あたしゃ男には懲りてるんだ」とかなんとかぶつぶつぶつぶつ独り言を言いながら足早に歩いてくる女が迫って来る感じがあったので、デンパが入ってる人かと思い横の寄って抜かせたら、いやに金のかかった格好をして香水の匂いぷんぷんさせた妙齢の女性だったのでちょっとびっくり。失礼ながら相手もなしでぶつぶつ言っている人って普通、汚ーい格好していることが多いもので。

「オールド・ボーイ」

2004年12月03日 | 映画
ストーリーは(そんなにうまくいくものかな)と思わせる部分がないでもないが、展開の意外性を越えて復讐する=される、の両方が同時に一人の男に降りかかってくる捻れと軋みを文字通り体現してみせたチェ・ミンシクの演技が圧巻。「復讐するは我にあり」というか、何か人間を越えた力を感じさせる。
監禁ビジネスとか、こんなことってあるかよと思う一方で、あるかもと思わせる力がある。
映像と音楽の処理は随分凝っているが、浮いた感じはしない。センス横溢。

「虎の門」で井筒監督が珍しく激賞していたが、掛け値なし。
(☆☆☆★★★)


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