prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

原宿

2005年05月06日 | 写真
鼻血が出そうなくらい混んでました。

ロリータファッションっていうんですかねえ。


工事現場の塀に服をひっかけてます。


見本のストッキングをはいた脚が何本もとんかつ屋のそばでぶらぶら。


こういう草月流の作品がずらっと何十も並んでました。


NONFIX 「憲法シリーズ~第9条・忘却」

2005年05月04日 | Weblog
是枝裕和演出。

「二十四の瞳」や大島渚や伊丹万作や「怪獣使いと少年」などの引用による、日本人の加害者性の忘却の指摘は、正直今更としか思えなかった。乱暴な言い方をするが、そんなことはみんな(知識としては)知ってるよ、と言いたくなる。
ワインゼッカー演説が日本とは違いドイツは戦争責任を認めているからエラい、という(おなじみの)扱いに対しては、あれは「ナチス」に責任を押し付けて「ドイツ」は免責する一種の政治的アクロバットなのだ、という説もある(木佐芳男『〈戦争責任〉とは何か』)、と思ったりして、どうも物足りなかった。

むしろ作者の台湾育ちでシベリア抑留経験者である父親の過去を追うくだりが、台湾の靖国と言われた台湾神社跡の階段を昇っていくとなぜか野良犬がうろうろしていたり、カラオケで北島三郎の「まつり」の訛りのある日本語の歌声が聞こえてくる、意味付けが先行しないで“画”が物をいう触発力があった。

ウィーンのユダヤ人墓地で見捨てられた墓石が倒れて草むしている、映画の方の「夜と霧」風に“忘却”を記録した映像も印象的。

だけど、これあまり「憲法」と関係ないのではないか。



アンバランス

2005年05月03日 | Weblog
電子辞書の電池がなくなってきて、交換しないとなあと思っているところで古本屋に入ったら、紙の辞書が350円とあまりにバカ安だったので思わず買ってしまう。
しかも中を見たら売り上げ票が入ったまま、実質まったくの新品みたい。いいのかね。

写真は新橋駅そばの立ち飲み屋。お品書きが店のにずらりと並んでいて、しかもそのサイズのでかいこと。

「英語完全征服」

2005年05月03日 | 映画
国際都市ソウルにふさわしく役所でも英語のできる職員を置くことになって(いーかげんな理屈!)白羽の矢が立った冴えないヒロインが英会話学校に通いだし、そこで出会った顔はいいがいささか軽薄な男といろいろあった末結ばれる話、と書くとわかるが、これ英会話学校が舞台である必要はあまりないのだ。
いやでも英語で相手と渡り合わなくてはならないシチュイエーションではないし、英語ができなければ職場での立場がどうなるというわけでもないのだから。

かなり終わり近くなってからアメリカにいる英語が堪能な美人弁護士というのが恋仇として絡んでくるのだが、いささか出てくるのが遅すぎるのと、これまた英語ができてもできなくてもストーリーの展開にほとんど関係してこない。オチのつけ方も淡白すぎる。

韓国語は日本語と語順が同じだからマスターするのは日本人と同じように苦労しているのかなとも思うが、出てくる英会話の授業というのがはなはだヌルくて(教師がかなりの分量、怪し気な韓国語を話している)、いくらなんでももっとハードに勉強してるだろうと思わせる。

アニメやゲームなどを取り入れた画面作りはちょっと面白いが、とにかくストーリーを動かすバネがゆるすぎて、1時間55分はとてももたない。
あと、ヒロインが美人に見える(実物は美人なんだろ)瞬間が幻想シーン以外にもないと物足りない。
(☆☆★★★)



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「サマリア」

2005年05月02日 | 映画
韓国の女子高生の援助交際を扱っているのだが、性風俗的な興味本意の描写は皆無。

日本だと、えてして子供にコビて大人、特に親が悪いという話になりがちだが、後半女子高生の父親が娘が何をしているか知ってからの煉獄で焼かれるような懊悩の描写は、絶えず見る側の想像に半ばを預ける見事な演出タッチで見応えあり。

日本だったらモラル的に何が“正しい”か自信が持てず、もっとぐずぐずになるのではないかと思うが、ここだと痛みや苦しみが一つのよりどころになっているのは、題名もそうだがどこかキリスト教的。
(☆☆☆★★)



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