今日のフォト。 和菓子で歳時記。
デパ地下の和菓子コーナーは
洋菓子コーナーより小さいけれど
季節感満載です。
五月の和菓子を2点選びました。
京菓匠「鶴屋吉信」の生菓子です。
創業享和三年(1803年)とあります。
今月選んだ和菓子は
「青園(せいえん)」と「落し文(おとしぶみ)」
青園とは、びわ畑のこと。
びわの実をかたどったもので、白餡の生菓子。
落し文は、オトシブミという昆虫が
産卵の時に、柔らかい若葉に卵を産み付け
葉っぱをまるでゆりかごのように
くるっと巻いて、地面に落とします。
平安時代に、密かに想いを伝えたい人の近くに落とし
拾わせた巻紙が、まるで恋文の「落し文」のように
見えることから、この名が付けられたとか。
こし餡の生菓子です。
秘め心
堰切るように
したためて
落し文そっと
沙羅の花影
青園(びわ)も、落し文も
素敵に表現されています。
落し文の葉の上に、白い煉切の玉を置いて
昆虫オトシブミが、産んだ卵を表現。
和菓子には、季節があり、物語があります。
とても美味しい五月の和菓子でした。