MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
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重慶・長江索道~重慶市内の長江を跨ぐロープウェイ

2007-03-21 | 海外その他

  

「MAKIKYUのページ」では昨年、中国内陸部にある重慶市を走るモノレールや路線バスに関する記事を幾つか取り上げましたが、今日はその重慶市を運行している索道(ロープウェイ)について取り上げたいと思います。

重慶は長江と嘉陵江の2つの川に挟まれた狭い地域に渝中区と呼ばれる地域があり、この渝中区が重慶市の中心部にもなっていますが、重慶の索道はMAKIKYUが確認している限りでは中心部から長江を跨いだ南側の地域へ向かう長江索道と、嘉陵江を跨いだ北側の地域へ向かう嘉陵江索道の2つが運行されているのを確認しており、その内前者は昨年MAKIKYUが重慶を訪問した際にも利用する機会がありましたので取り上げたいと思います。

この長江索道は渝中区側では解放碑などの中心部からも徒歩で到達できる場所を発着していますが、高低差の激しい重慶という事もあって高台に站を設けているのが特徴で、これは長江の対岸でも同様です。

長江の対岸にあたる地域は特に有名な観光名所などもなく、そのためかこの索道は専ら庶民の足として利用されており、最終も22時頃まで運行されている様でしたが、距離が短いにも関わらず運賃は片道2元で、市内バス(非空調車)やモノレールの初乗りが1元という重慶ではやや割高な運賃設定という気もしますが、長江を眺める観光と考えれば割安な気もします。

索道の搬機は写真の様な大型の者が2台用いられ、中間地点ですれ違う方式となっていますが、搬機内は所要時間も5分程度と短い事もあってか、座席はまばらに設けられているだけで大半が立席となっており、長江索道で使用している搬機は赤色一色に塗られていますが、嘉陵江索道で使用されている搬機も塗装は白と青で異なるものの見た所は似た様な感じで、ほぼ同等のモノと思われます。

また重慶には以前取り上げたモノレールや、この索道以外に重慶站前からエスカレーター(1元)も運行されているなど、高低差の激しい土地ならではともいえる他都市では余り見かけない交通機関が運行されているのが特徴で、なかなか興味深いものがあります。

またケーブルカーが運行されていたという話も聞きますが、ロープウェイに乗っている時に渝中区側でそれらしき痕跡の様なものを見かけているものの、これが本当にその痕跡なのかどうかは確認できていません。
(もしご存知の方が居りましたらコメント頂けると幸いです)

写真は長江索道の搬機と搬機内から渝中区側を眺めたシーン(濁った長江にも注目です)、渝中区側に到着する手前での一コマ(随分ぶれていますが、高低差のある地形にびっちりと並んだ建物、そして左下にはケーブルカーの痕跡(?)も見えます)です。


重慶站前に停車中のミニバス

2007-03-21 | バス[中華人民共和国]

「MAKIKYUのページ」では以前、重慶市内を走る路線バスに関する記事を幾つか取り上げましたが、今日は重慶站前に停車していた長距離バスについて取り上げたいと思います。

重慶站前は火車站の他にバスターミナル(汽車站)も立地している事もあり、各地へ向かう様々な長距離バスが発着する姿を見かける事が出来ますが、その中でも気になった車両の一つが写真のミニバスで、数台が重慶站周辺で走っている姿を目撃しています。

この手の車両は探せば他でも走っているとは思いますが、中国で幾つかの都市を廻っているMAKIKYUは見かける事がなく、物珍しい感じがしましたのでカメラに収めておいた次第です。

この程度の大きさですと日本ではコミュニティバスなどで持て囃されるサイズですが、貸切車両ならともかくとして、路線用としての使い勝手は如何なものかと感じます。

MAKIKYUは重慶站で列車の発車時間までの空き時間に撮影しただけですので、この車両には乗車しておらず、詳細は分かりませんが、もしこのミニバスに乗車されたという方や、詳細をご存知の方が居りましたら、是非コメント頂けると幸いです。


起亜POWER COMBI~今となっては懐かし画像ですが…

2007-03-20 | バス[大韓民国]

以前韓国を走るマイクロバスとして、現代COUNTYについて取り上げましたが、今日は起亜KIA自動車製のマイクロバス・POWER COMBIについて取り上げたいと思います。

このPOWER COMBIは路線バスとしてのシェアは余りないのか、現代COUNTYの写真は何枚もあるにも関わらず、こちらは今日取り上げる1枚だけで見かける機会もさほど多くない状況ですので、MAKIKYUもこの車両には乗車した事がありませんが、路線バスとしての用途はCOUNTYと同様にマウル(村)バスでの使用が大半を占めている様です。

この写真もソウル郊外の京畿道儀旺Uiwang市で撮影したマウルバスで、KORAILの富谷Bukokという駅に停車しているバスを何気なく撮影したモノです。
(この駅は鉄道博物館の最寄り駅で鉄道大学などもありますので、ご存知の方も居るかと思います)

ただ現在この駅は儀旺という駅名に改称されており、ハングルを解読できる方は画像のバス行先を見ただけで過去の写真である事に気付かれたかと思いますが、3年程前に何気なく撮影した一枚が今では見られない行先を表示した懐かしの姿になるとは、この写真を撮影した時には想像もしていませんでした。
(韓国ではこの富谷→儀旺に限らず、駅数の割に日本に比べて駅名改称が多い気がします)

まあそれでなくても、首都圏の路線バスは次々と青(幹線)や黄緑(支線)一色への塗り替えが進み、地域毎に異なる塗装が次々と減っているのですが…


JR西日本 キハ120形気動車(岡山地区)

2007-03-19 | 鉄道[中国]

昨日は首都圏私鉄等でICカードシステム・PASMOが導入されて大いに注目を集めていますが、JRをはじめ、各地の私鉄等でもダイヤ改正が実施された路線は数多く、その中でも岡山県を走るJR西日本の津山線(岡山~津山)は昨年発生した落石事故から4ヶ月ぶりに復旧し、ようやく平常ダイヤに戻っています。

今日は昨日の津山線復旧記念を兼ねて同線でも活躍し、4ヶ月前の落石事故の際には不幸にも被災してしまった車両でもあるキハ120形気動車に関して触れたいと思います。

この車両は1990年代にJR西日本がローカル線での合理化を図る為に非電化線区に導入した軽快気動車で、両運転台の単行形気動車という事もあって1~2両の短編成で運行される事が大半で、全車両がワンマン運転に対応(この形式が使用される列車は大半がワンマン運転です)しています。

導入線区は高山本線や関西本線から美祢線に至るまで幅広く、JR西日本エリア各地で姿を見る事ができますが、導入地区毎に異なる塗装はバリエーション豊かで見応えがあります。

この車両は初期に登場したごく少数の200番台と呼ばれる車両は鋼製車体となっていますが、大半はステンレス製車体を採用しているのが特徴で、この車両は座席配置によって更に番台区分がされていますが、岡山地区で使用している車両はクロスシートを4ボックス設けた300番台と呼ばれる車両で、赤とオレンジの帯を巻いているのが特徴です。

岡山地区のこの車両は津山を発着する路線4方向(岡山・佐用・智頭・新見まで)と芸備線の新見~備後落合間列車で使用されますが、岡山~津山間では普通列車の半数程度、その他の区間では大半の列車(区間によっては定期列車の全て)で使用されていますので、中国山地をローカル線乗り継ぎで縦断を目論むと必ず遭遇する車両で、そうでなくても津山周辺のローカル列車に乗車すると遭遇頻度が高い車両(ただ快速ことぶきや急行つやまには充当されません)ですが、軽量車体でエンジンの振動がよく伝わり、また座席が異様に薄くて硬い事から、長い時間乗車していると結構疲労を感じ、「極悪気動車」と評する人も居る程です。

居住性に関してはこの車両が使用される一部区間で併用され、国鉄時代から使用されている旧形のキハ40系列に比べても見劣りする感が否めず、短時間の乗車ならまだしも、長時間の乗車になるとかなり辛い気がしますので、青春18きっぷなどで乗車する際は要注意車両(居住性だけなら、結構悪評を良く聞く東北のワンマン運転対応通勤型電車の方がずっと良好な気がします)であるとMAKIKYUは感じていますが、ワンマン対応車として新製された事もあって前面展望の良さは数少ないこの車両のメリットで、また閑散線区を長時間運行する事が多いにも関わらずトイレなしと言う惨状も、近年トイレ取り付け改造が進んでいる事(これなら最初からトイレ付きにしていた方が良かった気が…)はせめてもの救いと言える気がします。


遂にPASMO導入~記念PASMOは大盛況で購入も一苦労

2007-03-18 | Weblog

  

今日は遂に首都圏の地下鉄や大半の私鉄、それに一部路線バスで使用可能なICカードシステム・PASMOが導入され、同時にJRなどの首都圏Suicaエリアとも共通利用が図られていますが、これを記念して限定カードが11万枚限定で発売され、MAKIKYUも購入してきました。

PASMO導入交通機関では既存のSuicaも通用し、PASMOならではと言えるメリットが少ない事や、今までの限定Suicaが比較的容易に購入できた事、また限定カードの発売枚数も11万枚ありますので、意外と容易に購入できるものかと思っていましたが、今回の限定カードは定期券組み込みが可能(Suicaの導入記念やICOCA相互利用記念カードでは不可)な事もあってか、反響は随分大きく驚くと共に、記念カードの購入には一苦労でした。

ちなみに今回MAKIKYUが記念カードを購入したのは小田急線の新百合ヶ丘駅で、これは今日の用務地やその到着時間を考慮すると妥当な箇所が限られていた事が大きな要因ですが、購入に一苦労する程とは想定していなかったMAKIKYUの見通しの甘さもあって、発売開始時刻の9時頃(記念カードは各箇所共に9時から発売)に到着したMAKIKYUの前には既に400人程度が並んでおり、工事中でただでさえ広くない同駅のコンコースは記念カード購入者の列で埋め尽くされている状況でした。

そのためMAKIKYUが購入するまでに30分強の時間を要し、時間も用務を考えるとギリギリになってしまう状況で、特製(?)プラカードを手にして整理を行っている係員も「ただいま最後尾は約○○○人目です。334人目以降の方(新百合ヶ丘駅での記念カード発売枚数は1000枚で、一人3枚まで購入可能)はお並び頂いても購入できない恐れがありますので、ご了承の上…」と案内している状況でしたが、1~2枚のみ購入する人も結構居た様で、MAKIKYUが記念カードを手にした際も、3分の1程度が残っている状況でした。

また記念カードの盛況な発売状況は小田急に限った事ではなく、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)といった田舎電車でも当てはまり、こちらも夜に北総監獄中央駅を利用した際には、「完売御礼」の掲示が出ている程でしたので。これだけ評判になっていると言う事は一般客へのPASMO周知も徹底しており、まずは順調な滑り出し(中には多少トラブルが発生した所もあった様ですが…)といった気がします。

MAKIKYUも今後首都圏私鉄・地下鉄を利用する際には、ICカードは便利ですのでこの記念カードを使っていく事が多いかと思います(他に記念用に購入したカードもありますので…)が、PASMOは各事業者名義ではなく何処の事業者で購入しても株式会社パスモ発行のカードで、また記念カードのデザインも各社とも同一な点は、パスネット導入時に様々なデザインのカードが出てきた事に比べると何だか物足りなさを感じてなりません。

それとカードのデザインもPASMOキャラクターのロボットこそ嬉しそうにしていますが、それに対してペンギン(Suicaのキャラクター)が嫌な目付きで渋々手を差し出している様に見える様も頂けない気がします。
(これはMAKIKYUの主観ですので、もっと違った感じを持たれる方も居られるかと思いますが…)

またペンギンの悪巧み(PASMO導入前から既にJR~私鉄乗継改札機の一部には「ICOCAはご使用いただけません」という小さな紙が貼られており、ICOCAユーザーのMAKIKYUはこれに泣かされる事がしばしばありました)なのか、今回導入されたPASMOや共通利用が開始されたSuicaでの乗車時には様々なトラップ(罠)とも言える問題点もあり、これに関してもその内取り上げて行きたいと思います。

画像は新百合ヶ丘駅コンコースの特設販売デスクと特製(?)プラカード、北総監獄中央駅の「完売御礼」告示です。


小田急3000形(3265F)~見た目は平凡な車両でも走行音は…

2007-03-18 | 小田急グループ

昨日所用でMAKIKYUは小田急線に乗車しましたが、その際には近年爆発的な勢いで勢力を拡大し、今や小田急通勤型車両で最多勢力となった3000形と呼ばれる最新型車両に何度も遭遇する事に…

また「MAKIKYUのページ」の記事でも昨年に1次車(初期に製造された6両4編成:窓やドア配置・内装などが大幅に異なります)を取り上げた事がありますが、3000形の大多数を占める2次車以降の車両に関してはまだ取り上げた事がなく、昨日はその中でも特徴のある3265F(3265号が先頭の6両編成)に遭遇する事が出来ましたので、今日はこの車両に関して少々取り上げたいと思います。

3000形は6両編成の3263F以降で下回りが大幅に変更され、電動車の位置も変わっていますが、その後増備された8両編成もほぼ同等で、これらの車両は途中から車内案内表示装置がLED→LCDに変更された事や、最近出てきた編成で行先表示にフルカラーLEDが用いられるようになった事以外、大半の編成で大きな差異はありません。

しかし昨日乗車した3265FはVVVFインバーター制御の制御プログラム辺りにでも差異があるのか、電動車(この編成では2・4・5号車です)に乗車すると3263F以降の他編成とは少々異なる走行音が特徴(日頃小田急を利用する機会が少ない方は余り感じないかもしれませんが…)で、MAKIKYUの個人的な感触としては、加速時に何となく東京メトロの電車(勿論VVVF)を連想させられる気がします。

この3265Fの活躍範囲は小田急全線+箱根登山線(小田原~箱根湯本)と多岐にわたり、意外と捕獲し難い車両ですので、見た目で他の編成とは大差なく意外と埋没してしまう存在ですが、もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方もこの編成に遭遇する機会がありましたら是非乗車され、他の3000形との違い(電動車に乗車しないと分かりませんが…)を堪能されてみては如何でしょうか?


PASMO導入を控えて~既に「PASMO使えます」告示のフライングも…

2007-03-17 | Weblog

明日18日(日)は遂に首都圏の大半の私鉄・地下鉄と一部路線バスで通用するICカード・PASMOが導入され、同時に首都圏JRなどで通用するSuicaとの共通利用も実施されますが、今日MAKIKYUが所用で小田急沿線某所へ出向いた際には、改札外の売店で少々早く「PASMO使えます」と告示をフライング掲出している姿が…(写真参照)

とはいえもう明日には導入される訳ですので、いよいよ…という状況が伝わってきます。

MAKIKYUも明日所用で小田急沿線へ出向きますので、その際には何処かでPASMOを入手したいと思っていますが、記念PASMOは各社共に9時からの発売で枚数限定ですので、これを入手できるかどうか…
(用務の時間も考えると、非常に微妙な状況です)

本音を言うならば、現在MAKIKYUがJR乗車の際に使用しているICOCA(JR西日本が発売するICカードで、アーバンネットワーク(=JR西日本の京阪神エリア)やPiTaPa!エリア(関西私鉄・地下鉄・バス)、それにSuicaエリアで使用可能)が使用できれば…と思いますが、PASMOとSuicaは共通利用が実施されるものの、残念ながらICOCAとの共通利用は当面実施されませんので、今後はJR利用=ICOCA/首都圏私鉄・地下鉄=PASMOの2刀流(一応PASMOで首都圏JRは乗車可能ですが、個人的にはICOCAを愛用していますので…)を強いられそうで、そうなると財布に2枚入れている状態で改札機にタッチする事は出来ませんので、改札の度に使用するカードだけを取り出してかざすという面倒な事を強いられそうです。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様はPASMO導入後には利用予定はあるでしょうか?

PASMOを新たに使い始める・Suicaを持っていて使い続けるなど、皆様も何か予定がありましたらコメント等頂けると幸いです。


こちらも今日で見納め~E531系グリーン車開放扱いのいわき行き

2007-03-17 | 鉄道[首都圏・JR]

  

今日「MAKIKYUのページ」ではダイヤ改正で見納めとなる常磐線中距離電車の415系電車に関して取り上げましたが、今回のダイヤ改正では期間限定で普通車扱いとなっており、ダイヤ改正以降の主役となるE531系の2階建てグリーン車開放扱いも終了し、東京都内から福島県(いわき)まで直通する普通列車の姿も見納めとなります。

E531系のグリーン車開放扱い+いわき行きとなると暫定的なもの(ダイヤ改正以降のグリーン車運行範囲は高萩までで、通常福島県へ足を踏み入れる事はない模様です)で、両者が一致する姿というのは期間も短く余り見られない状況でしたが、先日MAKIKYUが所用で都内某所へ出向いた後、三河島→松戸までいわき行きのE531系に乗車する機会がありましたので、その時の様子を少々取り上げたいと思います。

1枚目の写真は三河島駅での次列車表示ですが、いわき行きでの10両編成という表示が貴重なもの(11両なら当り前でしたが、それでもダイヤ改正で見納めです)で、中距離電車も近年は「快速」と表示しているのはどうも奇妙な感じがします。

2枚目の写真は帰宅時間帯という事もあって混雑したグリーン車の車内(1階)ですが、本格運用後はこの様な姿が見られる事も余りないと思われ、また車内LED表示器の案内で「いわき 行」という案内が出ている姿も見納めです。

3枚目の写真は「いわき」の行先を表示した2階建てグリーン車で、これも「3月17日までは普通車です」という告知や、通路にまで乗客が溢れる混雑した姿がグリーン車の暫定お試し期間である事を物語っています。

それにしてもこのグリーン車は座れれば天国ですが、立席となると大変(この時は始発ではなく途中の三河島から乗車した事もあって立席でした)で狭い扉付近では乗降にも難儀する状況、これでは首都圏で他地区JRの様な客室設備を導入する事は難しいと実感させられる有様で、グリーン車よりも通勤電車同然の普通車に乗車した方が良かったかな?と感じさせられるものでした。
(まあこの状況を体験できるのはダイヤ改正までですので、貴重な機会ではありましたが…)


JR東日本 415系電車(鋼製車)~まだまだ使えそうな気もしますが、早くも引退…

2007-03-17 | 鉄道[北関東]

明日18日(日)には首都圏をはじめとするJRや幾つかの私鉄でダイヤ改正が行われ、また首都圏を走る大半の私鉄と一部の路線バスでは「PASMO」と呼ばれるICカードが導入、また現在首都圏などのJRで通用しているSuicaとの共通利用も行われますが、明日18日から大きな変化が生じる路線の一つとして、東京都心から茨城・浜通り(福島県沿岸部)方面へ向かう常磐線が挙げられます。

この路線は茨城県に地磁気観測施設が立地している事も影響して、首都圏に乗り入れるJR路線の中では普通列車で唯一交直流両用車を使用している事が特徴で、その事もあってか割合近年までずっと415系と呼ばれる国鉄時代から使用されている車両が主力として使われていましたが、怒涛の勢いで車両の置き換えを進めるJR東日本は競合するつくばエクスプレスに対抗する目的もあってここ1~2年程の間にE531系と呼ばれる新型車両(「MAKIKYUのページ」でも今月になってから取り上げています)を次々と導入し、明日から上野まで乗り入れる常磐線の中距離電車(取手以遠の土浦・水戸などを発着する普通列車)はグリーン車を組み入れる関係もあって全て同系に統一される程です。

これに伴って今まで使用していた車両の中でも少数派で経年の浅いの通勤型車両E501系や、415系の中でもステンレス製車体の1500番台と呼ばれる車両の大半は土浦以北の区間や水戸線などに転用されるのですが、余剰となる1500番台車の一部(主に中間車)とそれ以外の415系は退役を余儀なくされます。

この退役を余儀なくされる415系は中にはかなり老朽化が進んだ車両もあり、また中には更に古い401系と呼ばれる車両もつい最近まで混入している有様でしたが、4両編成車の増結用として1985年の筑波万博前後に増備された700番台と呼ばれる中間車3両(電動車2両ユニット+付随車)をはじめ割合経年の浅い車両も多く、これらはまだまだ使えそうな気もしますし、JR東日本の首都圏エリアの中にすらこれより状態の良くない車両がゴロゴロ走っている地区もありますので、引退に追い込むには随分と勿体無い印象を受けます。

またJRグループの中でも、専ら国鉄時代に製造された同系は九州でも多数が使用されており、これらは近年内装などが九州らしくドーンと改装された車両も多く、まだまだ活躍が期待できそうですし、他に415系の新造車こそないものの改造で同系を走らせ、また他にもかなり老朽化が進行している交直両用車を多数使用しているJR某社もありますので、これらの会社が両数的にもまとまっているこの車両を譲受し、使う事も出来ないものかと感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?

それにしても最近「MAKIKYUのページ」でも取り上げ、やはり常磐線を走っている203系もそうですが、国鉄時代に製造されてJR線を走っている車両でも、使用エリアによって随分と運命に格差がありますが、国鉄末期の分割民営化を控えた筑波万博の頃に余剰となって改造され、せいぜいあと10年程度使えば上等と言われた元寝台兼用電車を改造した近郊型電車が未だに走り続けている地区もある一方で、この車両が早くも引退となってしまうのは随分皮肉なもので、納得行かない気がします。

写真は常磐線高浜駅を出発する415系電車・首都圏では当り前の様に思えるこの光景もまもなく見納めです。


北総監獄を走る電車~H:新1000形(1次車)

2007-03-16 | 北総監獄



「MAKIKYUのページ」では時折高額運賃で悪評名高い北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)を走る車両に関して取り上げていますが、今日は運行番号に「H」を用いている某大手私鉄に所属し、最新バージョンはステンレス車両導入という事で話題になっている新1000形と呼ばれる車両について取り上げたいと思います。

この車両は2002年から製造が開始されていますが、1000形と呼ばれる車両が現在でも使用されている事もあって、この車両との混同を防ぐ為に新1000形と呼ばれる事が多く、同社が線内優等列車用に導入した2扉線内快特用車両2100形の3扉地下鉄直通対応版車両ともいえます。(2100形との差異は結構ありますが…)

この形式は地下鉄直通対応で「開発を止めた某鉄道」にも顔を出す8両編成と、専ら自社線内で使用される4両編成の2通りの編成が存在し、旧1000形以外の同社3扉車各種や2100形との併結も行っていますが、製造時期によって仕様が異なり、今日はその内最も初期に製造された1次車に関して取り上げます。

この1次車の特徴としては、着色ガラスが緑色を帯びたものになっている事と、行先表示幕が黒地に白文字の英文なしタイプが採用(一部例外あり)されている事が外観上の特徴で、下回りは2100形で採用されて有名になったドイツ・SIEMENS製のGTOサイリスタを用いたVVVFインバーター制御を採用し、走行音も発進時に「ドレミファ…」と奇妙な音階を奏でる事で知られています(同社製の装置を使用していても、車両によっては音階を奏でないタイプも存在します)が、制御プログラムの関係なのか2100形に比べて後発にも関わらずやたらと煩く、これはVVVFインバーター制御の車両が出始めた80年代に製造された車両をも凌ぐ有様です。

しかも動力伝達装置の関係もあって、中高速域での加速時に耳障りな高音が聞かれる事も多く、雨天時には加速時に車両特性の関連もあって「キーー」と擦れる異様な音が発生する上に、見るからに重々しい印象を受ける台車は軌道と適合していないのか、「ボンボン…」と凄まじい音を立てて大きな振動を発する事が頻繁にある状況で、MAKIKYUはとにかく騒がしい電車という印象を持っています。

そのため初めて雨天時に乗車した際は余りの凄まじさにMAKIKYUも驚き、下車後に駅員へ相談した程ですが、現場でもこの車両の扱いにはかなり手間取っている様で、運転士間で(この車両の走りが)「暴れる」という会話をしている事も聞いた事がありますし、雨天時には1ノッチずつゆっくりとマスコンを進段させる有様で、これでは高加速と定評のある走行性能も台無しですし、運行本数の少ない区間を走行中に回生制動が失効した際の衝撃も大きく、挙句の果てには導入時の試運転中に踏切トラブルを発生させ、登場から暫くは運転区間が限定されたという話もある程です。

また車内は以前導入された600形でのオールクロスシートは色々と問題があり、長距離客へのサービスと両立させる為に車端部のみをクロスシートとし、ドア間と最前部はロングシートにしているのが特徴ですが、クロスシートは2100形と同様の外国製を採用して居住性はかなり優れており大いに評価できるものの、ロングシートは以前「MAKIKYUのページ」でも以前取り上げた異様に軟らかい「ブカブカ」した感触の代物を用いており、クロスシートとは余りに雲泥の差がある様に思えてなりません。

この新1000形(1次車)は見た目はそこそこ見栄えがし、また車端部にクロスシートを用いるアイディアが取り入れられている事もあって、レールファンの方々からは結構人気もある様ですが、以上に挙げた様な問題点も色々あり、特に雨天時の居住性には難がある車両です。

ただこれらの問題点の内の幾つかは、以後に増備された新1000形では改善(一部は改悪)されており、今後も暫くは同形の増備が進みそうですが、この1次車は相変わらず凄まじい走行音を発して走り続けており、この車両の改善にも期待したい所です。

また「MAKIKYUのページ」では仕様変更が続き、その都度変化しているこの形式に関しては今後も何度か取り上げていこうと思っていますが、先日この形式の最新増備車がこの会社初のステンレス製車体を採用し、外観や内装なども様々な仕様変更が行われる模様です。

この某大手私鉄の公式HPでもニュースリリースが発表されていますが、「赤い電車」として知られるこの大手私鉄は今までずっと塗装車ばかりを導入し、首都圏大手私鉄の中では唯一ステンレス車を導入していなかっただけに反響は大きく、この某大手私鉄ファンを中心に賛否両論が出ている様ですが、既に同じ線路を走る相互直通運転先の鉄道では多数のステンレス車が走っていますので、MAKIKYUとしてはステンレス製車両自体はさほど違和感ない気もします。

ただこの車両は大幅なコストダウンを図っている様ですので、その分は遠距離区間の運賃是正(品川~久里浜間などを乗車する場合、途中駅(この場合は横浜など)で一旦下車すると運賃が安くなります)や接客設備の改善(この形式の塗装車は首都圏他私鉄に比べ、座席の質が大幅に劣るように思えてなりません)などに当てていただきたいと感じてなりませんが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方はどの様に感じられるでしょうか?

写真は新1000形(1次車)の外観と車内の様子です。


竜ヶ崎NTを走る関東鉄道バス~このエリア限定塗装の車両も存在

2007-03-15 | バス[北関東]

 

「MAKIKYUのページ」では最近、関東鉄道(関鉄)竜ヶ崎線や竜ヶ崎市内を走るコミュニティバス「龍・ゆうバス」に関して取り上げましたが、今日は竜ヶ崎市内の佐貫駅を基点に竜ヶ崎ニュータウンへ向かう関東鉄道の路線バスに関して取り上げたいと思います。

竜ヶ崎NTは竜ヶ崎市の中心部から見て北側に位置するNTで近年発展が著しい地区ですが、このエリアには旧市街へ向かう関鉄竜ヶ崎線の様な軌道系交通機関が存在しない事もあって公共交通は専ら路線バスとなっています。

このエリアは東京の通勤圏になっている事もあって、路線バスの運行本数は茨城県の中ではかなり多い部類(東京や神奈川と比較するのは酷ですが…)に入り、佐貫駅からニュータウン長山・ニュータウン久保台・白羽1丁目へ向かう路線などは毎時3本(平日昼間)運行され、最終便も23時頃(平日)まであり深夜バスも運行される状況となっています。

この竜ヶ崎NTへ向かう路線バスは、以前は茨城観光自動車(茨観)と呼ばれる事業者と関鉄の2社が共同運行を行っており、回数券などは竜ヶ崎NT限定の共通回数券が発売されていたのですが、現在は茨観が廃業した事もあって関鉄1社による運行となっています。

このエリアを走る関鉄バスの特徴としては、同社エリア各地で多数が走っている水色の一般的な塗装の車両以外に、竜ヶ崎NTエリア限定の特別塗装が施されたバスが複数走っている事が挙げられ、これもかつては関鉄と茨観の両社にそれぞれ配属されていたのですが、茨観の廃業後はその車両も関鉄に移籍しており、MAKIKYUが先日このエリアのニュータウン久保台→佐貫駅までバスに乗車した際は、幸運にもこの車両に遭遇しています。
(写真は乗車前にニュータウン久保台の操車場で許可を得て撮影しています)

写真がその車両ですが、この竜ヶ崎NT限定塗装のバスは同じ塗り分けながらも赤系統と青系統の2種類の塗装が存在する事が特徴で、これは関鉄と茨観の事業者別ではなく両社共に2種類の限定塗装車を走らせていたのですが、関鉄に導入された車両はいすゞ車(キュービック)であるのに対し、茨観に導入された車両は日野車(ブルーリボン)である事から直ぐに見分ける事が可能です。

また関鉄に導入された車両は、この年代の関鉄バスにしては珍しく床がリノリウム仕上げ(関鉄では90年代に入ってからも板張り床の車両を導入していました)なのが特徴で、座席のモケットなども別物ですが、こちらはそこそこの外観に見えるにも関わらず床が板張りとなっており、また関鉄バスでは大抵取り付けられている後部方向幕が、関鉄に移籍した今日でも未だに設置されていない事も大きな特徴となっています。
(あと関鉄に詳しい方であれば、車番が9000番台-他社からの移籍車両というのもポイントでしょうか?)

ちなみにこの車両は大型車という事もあり、主に竜ヶ崎NTを運行する路線に優先的に充当されますが、運用上の都合などで竜ヶ崎営業所管内の他路線で運行される事もある様で、また竜ヶ崎NT内を運行する路線もこの車両だけでは台数が不足する事もあって、関鉄一般塗装の大型車や中型車も多数運行されますが、佐貫駅辺りで何本かバスをやり過ごせば大抵この限定塗装車のどれか(いすゞor日野・赤or青)に遭遇する事は可能な状況です。

この車両に興味のある方は佐貫駅前で張り込まれると遭遇できるかと思いますし、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も竜ヶ崎NT方面へ行かれる機会がありましたら、是非この車両に乗車されてみては如何でしょうか?


貫通路は「使用中止」~有終の美を飾るという状況からは程遠いΣ形電車の最期

2007-03-14 | 北総監獄

 

昨日もMAKIKYUは首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走り、余りに高額な運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)を止む無く利用せざるを得なかったのですたが、夜の下り電車に乗車した際は今日で一般営業から退役、その後イベント運転を行って最後を迎えるとアナウンスされ、Σ形というヘンテコな形をした7000形と呼ばれる奇抜な電車に遭遇したものでした。

この車両に関しては「MAKIKYUのページ」でも最近2回程取り上げていますが、車両内外の荒れた様は呆れるもので、有終の美を飾ると言うには程遠い状況にあります。

まあそれでも機能上はマトモに使えるものならまだ良いのですが、昨日乗車した際は車内アナウンスで「3号車と4号車の扉の一部が故障して開かなくなっていますのでご注意・・・」と放送されている状況でした。

MAKIKYUも様子が気になって該当車両に向かうと、3~4号車間の貫通路が開かない状況となっており、「使用禁止」と手書きで書かれた紙が貼り付けられ、それに気づかずに貫通路を通り抜けしようとして戸惑う乗客の姿も散見する有様でした。

この様は車両の手入れが悪い事では首都圏屈指と有名な「開発を止めた某鉄道」らしい気もしますが、明日で営業引退という事でさよならヘッドマークまで付けて走らせている車両がこの有様とは何とも情けない話です。

この会社の親会社がかつて特急で活躍した車両が引退を控えて旧塗装を復元させ、綺麗な状態で往年の活躍を讃える掲示を車内に多数告示して有終の美を迎えようとしているのとは余りに対照的で、この有様では一応最終日と言われている今日も稼動するのかどうか気になります。
(この荒れ様を見物するために敢えて出かけるという方も中には居られる様ですが、MAKIKYUは嫌でもこのΣ形車両に遭遇する状況で、さよならヘッドマーク付きだけでも既に3回遭遇していますので、その気はありませんが…)

開発を止めた某鉄道」では運賃に見合う以上のサービスを提供しており、ウチは運賃が割安なので多少サービス面で劣っても…と考えているのかもしれませんが、運賃とサービスがどうも比例せず納得が行かない様に感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?

写真は昨日乗車した際の「使用中止」の貫通路と、さよならヘッドマーク付きの7000形電車(先日別記事で使用した画像を再用)です。

追記:14日は貫通路故障による運行中止も懸念されましたが、これは13日の入庫後に修理され、一般営業最終日の14日は貫通路故障もなく無事運用に就いていました。


JAL、小田急 相互乗り入れ!~他にもPASMO導入に伴う様々な広告が目を引きますが、その影では…

2007-03-13 | 小田急グループ

  

来る3月18日(日)から首都圏の大半の私鉄や一部路線バスで、「PASMO」と呼ばれるICカードシステムが導入され、また現在JR東日本などで通用している「Suica」との共通利用が図られる事をご存知の方は多いかと思います。
(ただ導入段階でのPASMOの利用範囲は首都圏のみで、仙台や新潟のSuicaエリアでは使用できない模様ですし、またMAKIKYUが愛用しているICOCA(JR西日本が発行するICカードで、SuicaエリアのJR線乗車にも使用可能です)との共通利用も行われませんので、今後の改善に期待したいものです)

このPASMOは首都圏の交通系カードとして使用する分にはSuicaと同等で、電子マネー機能も共通使用となるなどSuicaとの機能面での差別化も特になされておらず、その上後発にも関わらず首都圏以外では使用できない制約もあるため、私鉄定期券(JR線を発駅としないもの)をICカードに組み込む場合以外はどうもメリットに乏しい印象も受けますが、それでも何とかSuicaではなくPASMOを使って貰おうと首都圏私鉄各社では自社・グループのクレジットカード会員加入とセットにポイントなどの特典を設け、更に自社カード加入者に期間限定で特別ポイント付与などでSuicaと異なるメリットを売り出している感を受けます。

宣伝広告も多種多様で、PASMOマスコットキャラの「ロボット」(少々頼りなさげな感もありますが、見るからに性格が悪そうで、いつの間にか黄色い「V」字形の角などが生えたりもしている某ペンギンよりは良い気がします)を用いたものをはじめ、MAKIKYUのページ」でも以前取り上げ、人によって随分評価が分かれるものの強烈な印象を与えるキャラクター「京成パンダ」を用いた「京成カード」などはその一例ですが、先日MAKIKYUが所用で小田急線に乗車した際にはこれまたインパクトのある広告、内容は「JAL、小田急 相互乗り入れ!」というモノを見ましたので取り上げたいと思います。

空を飛ぶ(=飛行機に搭乗する)のがダメで、首都圏から国内本土各地や韓国をはじめ、香港まででも陸路と海路を組み合わせて行く程のMAKIKYUとしては、本当に小田急線とJAL(日本航空)が相互直通運転でもされたら大変な惨事(鉄道とバス両用のDMVなどは話を聞きますし、世の中には水陸両用車というモノも存在する様ですが、さすがに鉄道と航空機の両用実現は冗談でも有り得ないと…)ですが、PASMOによる交通利用(オートチャージなど)をはじめとするOPカードでの小田急グループ利用のポイントとJALマイレージ(空を飛ぶのがダメな人間にとっては鬼の様な制度で、MAKIKYUは当然何処の会社のサービスにも登録していませんが…)の交換を「相互乗り入れ」に例えるのは面白い表現で感心させられます。

また小田急の花形車両50000形(ロマンスカーVSE)と航空機の顔合わせは、似た様なサービスを他社でも実施(既にJAL+Suicaの組み合わせなどがあり、またJALと対抗する全日空も東京メトロ発行カードとの組み合わせなどが…)している中で、広告として人目を注目させるにはなかなか効果がありそうです。

ただPASMOに関しては華やかなイメージである反面、現在首都圏私鉄で通用している磁気カードの「パスネット」に関しては廃止とも言われているだけあってどうも元気がない様で、最近は発売されるカードの絵柄や発売箇所の減少が顕著ですが、先日小田急を利用した際の某駅券売機も、案内表示のパスネット部分だけは直ぐに撤廃できる様に上からシールが貼られている状況で、これはどうも寂しい感じが否めない気がします。

個人的には関西私鉄の「スルッとKANSAI」各種磁気カード(社局によって様々な名称があり、それぞれの個性が感じられる所も良い気がします)の様にI記念カードの発売やデポジット(預かり金)が不要な点などのメリットでICカードとの並存も…という気がしますが、関西では私鉄・地下鉄のICカードシステム「PiTaPa!」がポストベイ制度(利用額を後日カードから引き落とし)の関係もあってクレジットカード加入者限定となっている事(そのためJR西日本はICOCAの謳い文句に「すぐ買えて、すぐ乗れる」を打ち出す程です)や、磁気カード製造費や自動改札機のメンテナンス費用が嵩む(それ故にJR東日本ではSuica専用改札が出没する状況)らしい状況も考えると、止むを得ないのが実情といった所の様です。
(個人的にはもう暫く先の話になりますが、路線バスでのPASMO普及に伴う「バス共通カード」が廃止されると更に困るのですが…PASMOの「バス得」制度は発表されている制度のまま推移すると、使い方次第では現状の5000円カードより割引率が下がるケースも多々発生する様ですので…)

PASMOに関しては導入後にもまた別記事で取り上げたいと思いますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も何か意見・感想等ありましたら、コメントも是非どうぞ。

写真は「JAL、小田急 相互乗り入れ!」の車内広告とPASMO導入告知の駅広告(頼りなさそうなロボットがPASMOのマスコットキャラ)、小田急某駅の券売機(上部の案内に注目)です。


JR西日本 105系電車(奈良・和歌山地区)~今もワンマン列車として活躍

2007-03-12 | 鉄道[近畿・JR]

 

先日「MAKIKYUのページ」では常磐線各駅停車で活躍している203系電車に関する記事を取り上げ、もうあと数年で退役を余儀なくされる203系が導入される前には、103系1000番台と呼ばれる車両が千代田線直通用に活躍していた事にも記事で触れており、その一部は105系として今でも…と記していますが、今日はこの105系電車に関して取り上げたいと思います。

105系は国鉄末期に地方電化線区用に導入された通勤型車両で、この当時の国鉄車両は大半が電動車(モーター付き車両)を2両ユニットとしていた為に短編成での使用には不適だったのですが、この車両は通勤型車両103系をベースに電動車1両(他に制御車=運転台付き付随車を1両連結)の2両編成でも走れるようにしたもので、現在はJR西日本の電化ローカル線区を中心に活躍しています。
(以前はJR東日本でも仙石線で少数が走っていましたが、現在同社の105系は営業から退いています)

この車両は一応通勤形車両ですので車内の座席は全てロングシートとなっており、新製車両では地方線区での利用実態に合わせて片側3ドアとしていますが、国鉄末期の緊縮した財政事情を反映してかコスト低減の為に103系(主に常磐緩行線での任を解かれた1000番台車)を改造した車両も多数存在しており、この車両は種車同様の片側4ドアとなっています。

またこの改造車の前面形状も、先頭車からの改造車は前面も種車のモノを踏襲しているために新製車両とは素人目にも一目瞭然(中間車からの改造車の前面形状は新製車と同様)ですが、中には新製車両と103系改造車で2両の編成を組んでいる車両も存在しており、これは主に閑散線区で使用するために整列乗車の問題はないにしても、見るからに不揃いな感が否めません。

またこの車両は国鉄末期の緊縮した財政状況の基で登場した事もあり、非冷房車で登場した車両が多数ありましたが、これもJR化後には冷房装置取り付けが行われており、中には分散型クーラーを装備した車両なども存在し、その上105系は使用地区によって異なった塗装を採用している事もあって、見た目は随分見応えのある通好みな車両となっています。

近年では輸送実態を反映してワンマン化改造をはじめ、トイレ設置改造などが行われた車両もあり、それどころか近年では大規模な更新工事を施工した車両も存在し、これは外観も窓枠などが大きく変わっています。

地方線区では使い勝手が良い車両で重用されているためか、105系として新製された車両を中心にまだまだ暫くは活躍が続きそうですが、103系から改造された車両などはかなりの経年車ですし、103系を退陣に追い込んだ203系ですら退役を余儀なくされる状況ですので、同じICOCA(JR西日本の発行するICカード・現在は概ねアーバンネットワークで通用し、近い内に広島地区などでも利用可能な予定。またJR東日本の首都圏や一部関西私鉄などでも通用)などで乗車できるJR線上でこの車両がいつまで走り続けるのか気になるものです。
(さすがに一部廃車も発生している様ですが…この調子だと103系1000番台改造車の一部は、皮肉にも203系より後まで残存しそうな感じです)

ちなみに写真は昨年奈良駅で桜井線~和歌山線に乗車する際に撮影したものです。

この編成は前後の車両で前面形状や冷房装置の形状が異なるのが特徴的で、見た目はなかなか面白いですが、これで奈良~和歌山を乗り通すとなると少々ハードなものです。


韓国鉄道 9501型ディーゼル動車[CDC](4)

2007-03-11 | 鉄道[大韓民国・KORAIL列車]
以前韓国鉄道(KORAIL)の9501型ディーゼル動車(CDC)のカラーバリエーションについて紹介しましたが、今日はその続きを取り上げたいと思います。

写真の車両は全羅南道Jeolla-Namdo・木浦Mokpo市にある湖南Honam線の終点・木浦駅で撮影した光州Gwangju行きの通勤列車Tonggun-Yoelchaですが、この車両は先日取り上げた2種類のどちらとも異なる塗装を纏っています。

また韓国鉄道100周年のステッカーが貼られているのもこの車両の特徴ですが、他の車両と異なるのは塗装だけで、車内設備等は他のCDCと何ら変わりがなく、このCDCの差異と言えば製造時期によって前面窓の支持枠形状が異なる位です。
(気になる方は、以前紹介したCDCの写真と対比してみて下さい)

この塗装は百済の王冠をイメージしたものと言われ、一応全羅道方面用になっていた様ですが、ソウルの近郊で運行している姿を見た事もあります。

また以前紹介した2種類の塗装に比べると見る機会も少なかったのですが、この塗装の車両も中間に他塗装の車両を組み込んで走る事が多く、この写真の列車も中間に他の塗装の車両が組み込まれていました。

CDCのカラーバリエーションはこの他にも海をイメージした青系統の塗装(見かける機会は少ない気がします)などもありましたが、これらは今や思い出の1コマ、それどころか現在この木浦駅で定期的にCDCを見ることすら出来なくなっています。

韓国ではKTXの開通以降、京釜線の様に在来列車の増発余地がある路線もありますし、それ以外の路線でもダイヤ設定を工夫すれば通勤列車の増発・拡充の余地はありそうな気がしますが、最近では増発されないどころか減便・廃止が相次いでいる様で…

今後ソウル都市圏の電鉄化で大量の余剰車両発生も想定されますので、これを機に地方都市圏のローカル列車充実を望みたい所ですが、これはKORAILの現状を見る限りでは厳しそうです。