豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

“片目のジャック”

2008年03月20日 | 映画
 
 眠れない夜のために、映画のDVDをせっせと買い込んでいるのだが、そうなると、全然不眠にならず、何時だったか、夜中に“西部開拓史”を延々とみた日以来、わが家のNight Show は開店休業の状態。
 DVDが溜まってきたので、消化するために義務感から“片目のジャック”をみた。

 マーロン・ブランドが、唯一自ら監督、主演した映画だそうだ。「なんでマーロン・ブランドが西部劇?」と不思議だったが、映画も不思議なものだった。

 メキシコで銀行強盗をしたマーロン・ブランドは、相棒のカール・マルデンに裏切られ、奪った金は持ち逃げされたうえ5年間刑務所にぶち込まれる。
 5年経って脱獄した彼は、メキシコの強盗仲間と組んで、今ではカール・マルデンが保安官を務める町の銀行を襲撃し、保安官に復讐することにする。

 襲撃前に、彼はまったく恨んでいないように装って保安官を尋ねる。ちょうど町の祭りの夜で、保安官の妻の連れ子のメキシコ娘と恋におち一夜を共にし、やがて彼女は妊娠する。
 祭りの翌朝、諍いに巻き込まれた彼は相手を撃ち殺すと、彼を恐れていた保安官は、彼の利き腕を銃座で潰して拳銃を使えないようにしたうえで追放する。

 復讐を誓った彼は、海辺の町で養生し、復讐のために拳銃の稽古に励む。しかし尋ねてきた娘と話しているうちに、彼はオレゴンに去る決心をする。
 ところが仲間たちは、銀行を襲撃したうえ、彼に濡れ衣を着せてしまう。再び捕らえられ、しかし娘の手助けで脱獄した彼は保安官を撃ち殺してしまう。

 娘は彼に妊娠したことを告げ、一緒にメキシコに逃げようというが、彼は「いつか君がこの町で幸せに暮らしているのを、君に気づかれずにそっと見に来る」と言い残してひとり旅立っていく。

 “片目のジャック”とは、トランプのジャックのことだそうだ。ジャックはすべて横顔で片目しか見せていない。水野晴郎の解説では、ジャックはマーロン・ブランドのことで、スペード(もと相棒への復讐)ともハート(メキシコ娘との恋)ともペアになりうるという意味だと書いてある。
 しかし、映画の中では、マーロン・ブランドが保安官に向かって、「おまえは片目のジャックだ。片方では偽善者面をしているが、もう片方は悪党だ」と吐き捨てていた。 

 マーロン・ブランド自身は、「堅気づら」をするのが嫌で、自分の子を妊娠した娘を捨ててまで、“片目のジャック”になることを拒んだように思う。

 舞台は、最初はメキシコ、そして復讐相手が保安官をしている町は、なんとカリフォルニアのモントレーである。あの“エデンの東”の。
 西部劇なのに、海が出てくる。彼が臥薪嘗胆のおもいで拳銃の稽古に励んだのは、波が打ち寄せるモントレーの海辺であり、海岸沿いには海風に腰が曲がった松並木が続いている。近くには中国人(ひょっとしたら日本人)も住んでいる。

 こんな風景が登場する西部劇は他にもあるのだろうか。
 マーロン・ブランドの風貌も西部劇向きではない。いくら舞台をメキシコとモントレーに設定しても・・。
 しかし、西部劇であることを無視すれば、不思議なというか奇妙な味の映画ではあった。あのマーロン・ブランドのラブ・シーンとか、時おり見せる上目遣いなどはちょっと脳裏から消えそうもない。なんとも不気味で。
 しかし、逆に言えばやっぱり、「なんで西部劇なのだろうか・・。」

 * 写真は、キープ(KEEP)版“水野晴郎のDVDで観る世界名作映画[赤21] 片目のジャック”(マーロン・ブランド監督・主演、1960年)のケース。

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My Birthday !

2008年03月20日 | あれこれ

 きょうは、ぼくの誕生日。

 1950年3月20日のちょうど今頃、夕方の5時半頃に生まれたらしい。

 去年の誕生日も古い写真を載せたので、今回も、最近の西部劇マイ・ブームにあやかって、少年時代のぼくのカウボーイ(?)姿を。

 昭和36年7月のアルバムに貼ってあった。
 いちおうテンガロン・ハットをかぶり、首にはマフラーを巻き、腰のベルトには拳銃をぶら下げているのだが、デニムのズボンの下が運動靴というのが、ちょっと・・・。

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