雨,28度、86%
まんちゃん,香港で過ごした最後の10日間は我が家にお泊まりしてくれましたね。オーストラリアに向けて旅立つまんちゃんを見送って,もう6年かな。会いに行きたいと思いながら,何分にも南半球、とうどう会えないままでしたね。まさか,まんちゃんがこんなに早く逝ってしまうとは思ってもいませんでした。この一年ほど体調が優れなかった事はママから聞いていました。どうか,ゆっくりとやすんで下さい。これからは,いつもママの側にいてあげてね。
まんちゃん,正式な名前はまんじゅうちゃん。モモより2歳年下ですから,9歳でしょうか。モモの唯一のガールフレンドです。まんちゃんのご家族が旅行の時はよくお泊まりに来てくれました。私たち家族にとっては,家族の一人です。オーストラリアに帰ったのは6年ほど前の事です。それでも時々まんちゃんの写真をママが送って下さいます。昨日,まんちゃんは逝ってしまいました。
まんちゃんとの出会いは、台風のシグナルが8が出ていた日でした。シグナル8が出ると,香港の公共の交通機関は動きません。タクシーですら動きません。そんな状態の中、山の中腹に住むまんちゃんのママとお姉さんは,歩いて自宅に向かっていました。一方モモ、定刻にはお散歩に出れる状態ではありませんでした,お外は雨風、大嵐。やっと雨が止んだので,それ急げとばかりに外に出ます。トイレをするためです。倒れた木や飛んで来た傘なんかを避けながらの難航な散歩です。道の向こうは上り坂に行き当たります。その上り坂を上っている女の子が,急にこちらに向けて走ってきました。その女の子が見てるのは我が家のモモです。モモのところに来ると,しゃがんで頭を撫でてくれました。香港人ではないなと私は思います。英語で何歳ですかと聞いた来たので,三歳半ですと告げました。自分もパグを飼っている、ありがとうと英語で言って,上り坂の方に向かって戻って行きます。上り坂のところにはお母さんらしい人が待っています。その人に向けて,「三歳半だって!」となんと日本語で叫びました。その女の子の背中から,「はい,三歳半です。」と大声を上げた私です。これがまんちゃん一家との出会いです。実際にまんちゃんに対面したのは,それから数ヶ月後の事でした。
以来,このご家族と親しくさせて頂いています。モモの子供が欲しかった私は,初めてまんちゃんと会った時、まんちゃんは子供が産めますか,とお聞きしました。厚かましい話です。残念な事にまんちゃん手術のあとでした。 人が大好きなまんちゃんです。会えば所構わず,ベロベロの歓迎。モモとは遊び回る様子もありません。なんだかこの写真のように,あっち向きこっち向きの間柄でした。まんちゃんのお泊まりで一つ気がかりな事がありました。まんちゃんは毎晩ママと一緒にやすみます。果たして,モモがまんちゃんを私のベットに上がるのを許すかどうかという事でした。ウ~,なんて牽制したらベットにあげれません。最初の晩,飛び上がれないまんちゃんを抱えてベットに上げました。先にベットに上がっているモモは,何も言わずに受け入れてくれました。
まんちゃん、お布団の下から覗いています。ふたりで寄り添って寝たりはしません。私がソファーに座れば,両脇に一人ずつ。
一回だけ大げんかをしました。 この写真の直後です。まんちゃん、アレルギーがあるのでいつも食べ慣れたご飯を持参でお泊まりです。一方モモはその時であれやらこれやら。並んで食べてる様子を動画に撮ってる最中に,まんちゃん,モモのご飯に興味が出たらしく,ひょいと頭をモモのお椀に入れました。一瞬モモも私も何があったか分かりません。と次の瞬間,事態を把握したモモがまんちゃんに飛びつきました。この後,ご飯の時だけは台所の外と中に分けてあげました。
今でも地元の人で,私がパグを2匹連れて散歩していた事を覚えてくれている人がいます。「小さい方はどうしたの?」と尋ねてくれます。お散歩だって、 こんなふう。いつもの場所で必ず横になるモモ。それをじっと座って待つまんちゃんです。
ゲージも自分のベットも持たないモモ、まんちゃんがお家から持って来る専用ベットを 無断拝借していたこともありました。
昨日の朝、まんちゃんが逝った事を知りました。香港、半日大雨でした。まんちゃんのたくさんの写真をめくりながら,気持ちが沈みます。主人も,まんちゃんのベットをいつも置く場所で昼間はここで寝てたね,と思い出しています。急でなかったとは言え,まんちゃんママの事を思います。これからはどこにいても何時でもまんちゃんは側に居てくれてますよ。
よくがんばったね,まんちゃん。ゆっくり休んでくださいね。