ココさんのお留守番

晴、22度、90％

　気温が上がって来てパグたちにも辛い季節になりました。空調をつけるほどでもないので家の中のドアは全部空いています。ココさんは家中どこにでも行くことができます。風のよく抜ける場所、床が冷たい場所を選んでゴロリ。

　出かける時、玄関の椅子に座って靴を履いていると、座敷と玄関の間からココさんがこちらを見ています。「ちょっと出かけてくるね。お留守番頼みます。行って来ます。」と玄関を閉めました。

　2時間ほども出かけて帰って玄関を開けると、ココさん見送ってくれた時より玄関に近いところでじっとこちらを見ています。横になってますが目を開けて私を見ています。ココさん、視力が良くないのですぐに私だとは気付きません。「ただいま。そこで待っててくれたのね。」やっと声で私だとわかり、尻尾フリフリ飛んで来ました。「2時間の間、ずっと起きてたのかな？ずっとこの場所にいたのかな？」ベットにも寝た形跡がありません。きっと動かずに待っていてくれたと思います。

　同じ日、ドラッグストアーに夕方の散歩の時寄りました。散歩の時、お店の外につないで店内に入ることは滅多にありません。お店から小走りで出てくると、　こうして待っていてくれました。不安だったでしょう、車の往来の多い国道の四つ角の歩道脇です。「ありがとう、ココさん」

　玄関で見送ってくれた時、帰ったら玄関で待っててくれるかな？と期待します。時間が短い時でもベットに戻っていることもあります。玄関を出て行く私の後ろ姿をどんな思いで見てるのかしらと胸が痛くなります。玄関の戸に差し込まれた鍵の音がして目がさめるのでしょうか。車が駐車してドアの開け閉めの音で目がさめるのでしょうか。玄関で待っていてくれた時は必ず起きています。

　モモさんが見送ってくれた同じ場所でココさんも見送ってくれます。残して出て行く私も切ない思いです。残る側、迎える側の気持ちはきっともっと切ないだろうと愛おしさが募ります。