睡蓮
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晴、27度、90%
長く住んだ香港の家から20分ほど歩いたところに「睡蓮」の咲く池がありました。香港大学の構内の池です。大きな池ではありませんが、六月頃になるとよく「睡蓮」を見に足を向けました。大きく開いた「睡蓮」ではなくぷっくりした閉じた「睡蓮」の記憶が多いのは、夕方の散歩だったからでしょう。モモさんと一緒でした。
庭に置いている青い鉢に梅雨の初めの大雨で水がいっぱいに溜まりました。水面を見ていると蓮の葉を浮かべてみたくなりました。さほど大きな鉢ではありません。小ぶりな「睡蓮」を探して回りました。「手乗りハス」と書かれた「睡蓮」を見つけて鉢に入れたのは七月に入ってからのことです。丸い葉が水面に浮いている様子ですら楽しく感じていました。
梅雨も終わりに近づいた頃、1本太い茎の葉が水面より15センチ上まで成長しました。するとその脇から花芽が芽生えました。花芽は小さいうちはこの水面から出た葉の下で成長します。つぼみが大きくなり始めると葉から上に顔を出します。初めて知る「睡蓮」の生態です。 上に出た葉は水面の葉より一回りも大きなものです。
緑の蕾が色付き始めました。大小3つの蕾が芽生えています。一番大きな蕾が昨日の早朝からほころび始めました。 10時ごろ見た様子が見出し写真です。縁のピンクが次第に薄れて優しい花が咲きました。午後3時に見た時はまた花は閉じていました。
「睡蓮」に魅せられたのは画家のモネばかりではないと思います。東洋思考が強く庭の池に「睡蓮」を養い眼鏡橋まで築きたくさんの「睡蓮」の連作を描いたモネです。朝の池、夜の池と時間を追った作品がある理由がわかりました。「睡蓮」は時間ごとに大きく開いてはまた閉じる、その変化にそれぞれの美しさがあるからでしょう。
そんなことを思いながら夜の庭に出てみました。 ライトアップされた「睡蓮」はしっかりと閉じています。その様子にもうすぐお盆だと気付きます。
清楚な花、神秘的な要素が多くの人を惹きつけるのでしょう。いつか自分の庭にも「睡蓮」をと思ったのは、モモさんと一緒の頃からです。自分の手で咲かせたかった花が一つまた一つと庭を飾ります。我が家の小さな鉢の「睡蓮」をこの夏はゆっくり楽しみます。
毎年福岡城址のお堀へ足を運びますが、あんなに大胆じゃなく、ほっこり、いいですね。