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お豆が好きです。たくさんの種類のお豆を食べて来ました。それぞれに風味が違います、豆質、甘み、香り、個性があって大きさも様々、中でもとりわけ好きなのが「紫花豆」です。大きい、模様もいい、一粒でもずっしりとお豆を食べたと感じます。でも、黒豆ぐらい値段の高いお豆です。
「紫花豆」とどこで初めて出会ったかと考えました。そうだ!30年前の、東京町田です。息子が住んでいたので度々行きました。古い街並みの商店街に大きな構えの商家、木綿の重い暖簾がかかっていました。「富澤商店」です。この店の暖簾をくぐったのはきっと年末、香港に「黒豆」を持って帰るために店を覗きました。入るなり驚きました、乾物が整然と種類豊富に揃っていました。奥には和洋菓子の材料が特殊なものまでありました。そしてもっと驚いたのは、乾物のことも、菓子材料のことも、店で働く方たちの知識が非常に豊富なことでした。的確、しかも使用方法までよくご存知の店員さんたちでした。
黒豆の種類も豊富で、新豆を買いました。横に大きなお豆があります。これが「紫花豆」との出会いです。1キロ買った「黒豆」、荷物がかさむのに「紫花豆」も1キロ買いました。この時「紫花豆」のことを詳しく説明してくださった同年輩の店員さんのことを忘れません。香港に持ち帰り甘く煮ました。「美味しい」の一言です。
以来、「紫花豆」は我が家のサラダ、スープ、もちろん甘煮と活躍してくれています。香港で「紫花豆」を見つけたことがありました。どうも中国本土から入って来ているようですが滅多に出会えません。群馬産の大きさではなく小ぶりな北海道産と同じくらいのサイズでした。香港では一番高いお豆でした。見つけた時の私の喜びようったらありません。
久々に今では全国規模でお店を展開している「富澤商店」で買いました。北海道産、群馬産が「特」「特A」の3種類です。北海道産は小ぶりなので私でも識別できますが、群馬産の2つはどこが違うのか?よくわかりません。 早速炊きました。 十分に水分を含むと5センチ以上になります。新しいお豆だからでしょう、小1時間も炊くと柔らかになりました。煮崩れさせてくありません。その姿も楽しみたい。
小皿に一粒載せました。もちろん一つでは終わりません。一つ一つ、じっくり楽しみながら、おやつです。ほっくり、じんわりとおいしさが口に広がります。地元群馬では「紫花豆」でお赤飯を炊くのだと友人が教えてくれました。贅沢極まりありません。
うっかりしてお鍋いっぱいの「紫花豆」を全部甘煮にしてしまいました。玉ねぎと一緒の「紫花豆のマリネ」を作りたかったのに。また買って来ましょう、私の小さな贅沢です。
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