雨、20度、70%
まだ小学生だった頃、昭和30年代、輸入の食品を扱う店に行くのが好きでした。イギリスなどから入ってくるジャムなどの下に山積みにされた「ブルガリア」からのいちごジャムがありました。とっても安いので買ってもらいました。厚い瓶の蓋を10円玉で持ち上げると、中にはイチゴが丸ごと入ったジャムでした。その頃日本では見られない丸ごとイチゴ入りジャムでした。丸のままのイチゴがいっぱいであっという間に食べ上げました。幾度もせがんで買ってもらいました。
先日「ブルガリア」からのアプリコットジャムが売っているのを見つけました。子供頃の記憶で大きな瓶を求めました。アプリコットの実は入っているのですが、ジャム全体がゼリーのようで持て余していました。そこでジャムをたくさん入れて「アプリコットジャムケーキ」を作りました。
砂糖は使いません。たくさんのジャムにバターを混ぜて、 粉と合わせて焼きます。緑色の粉は「月桂樹のパウダー」です。香り付です。 久しぶりに陶器の「クグロフ型」を使いました。低温で時間をかけて焼くタイプのケーキには優しく火が入る陶器の型はもってこいです。
焼いている最中からアプリコットの甘酸っぱい香りと月桂樹の爽やかな深みのある香りが不思議な不思議な香りを作っています。
アプリコットの色を映し出したしっとりケーキです。甘い香りの次に深い木々のような香りを持っています。「月桂樹のパウダー」はごく少量しか使いませんでした。色付けではありません。ケーキの底から匂いが上がってくる感じです。熱い紅茶と一緒に食べました。香りも食感も秋らしい「アプリコットのジャムケーキ」です。
計量はしません。適当に混ぜ合わせて、焼くだけです。私の思いつきケーキです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます