気ままに

大船での気ままな生活日誌

ひと/HITO展

2010-12-15 10:54:16 | Weblog

八幡さまの境内にある、神奈川県立近代美術館で表記の展覧会が開かれている。文字通り、ヒトの絵画、彫刻展で、5部に分けられ、順に、かお、からだ、生きているひと、死と向き合う、HITOとは、のテーマで同館所蔵品を展示している。ここの所蔵作品展は初めてみるので、ひとのうちにはじめて招待され、部屋の様子などをみせてもらうような気持ちで、少しわくわくした。

岸田劉生、佐伯祐三、藤田嗣治、浅井忠、萬鉄五郎、高村光太郎など著名な画家・彫刻家の作品もあり、またぼくにとっては、”著名でない”画家でも、面白い作品も結構あり、楽しく覗き見してきた。結構、おかねもちなんだと思った。

岸田劉生の麗子像は、いつもと同じ、こってりした顔をしていたが、隣りにあった”村娘”は、はじめて観たが、麗子より可愛かったし、関西風の薄味で甘い、きつねうどんの汁のようだった。劉生に怒られるだろうか(笑)。萬鉄五郎は、以前、茅ヶ崎で鉄五郎展をみたが、そこには来ていなかった”日傘の裸像”というのがあった。頭でっかちで、その上、日傘をさしている。こっけい味はあるが、部屋に飾りたいとは思わなかった(爆)。

中川一政の”青山二郎像”は、ぼくも写真をみたことがあるのでわかるが、よく似ていた。小林秀雄、白洲正子の骨董の先生だ。中川一政の美術館が真鶴にある。佐伯祐三、麻生三郎の自画像も、この近くにあった。

藤田嗣治の”二人裸像”は、いかにも藤田という感じで白い女が白いカンバスにはりついていた。恩地孝四郎は、三部の”生きる人”のコーナーに”母性”という抽象画が展示されていた。ぼくには、どこが母性なのかさだかにはわからないが、ほんわかした温かみを感じた。おっぱいをのんでる赤ちゃんだろうか、と勝手に想像した。詩人でもあるそうだから、一度”恩地孝四郎展”をみてみたい。

高村光太郎の彫刻が見当たらない、どこどこ?、と捜したら、20センチくらいの小さな小さな裸婦坐像がいた。これくらいなら、机の上に飾れていいな、と思った。米粒くらいの裸婦坐像もつくってもらい、虫めがねでみるのも面白いかもしれない(笑)。

ちらし絵の佐藤敬の”少年像”。ぼくははじめ、絵をみたとき少女かと思った。そしてピンク地に縦縞模様に、どこかでみたようだな、と思って頭をくるくるさせたら、茅ヶ崎の速見御舟展でみた、氷室椿園の花子さんをモデルにした”花の傍”だった。花子さんの和装の柄が似ていると思った。家に帰って調べてみたら、縞模様は空色と黒だった。でも椅子の柄は白地にピンクの縦縞模様だった。椅子と着物の縞を入れ替えれば、同じになるのだ。それに、少年は黒猫を抱き、花子さんの前には白い犬がいる。それで、ぼくは似ていると思ったのだ。いい絵だと思った。

飯田善国のHITOというブロンズの彫刻は、ぼくにはよく分からないが、堀内正和のウインクするMiMiちゃんはかわいいと思った。でもウインクしているようにはみえなかった(笑)。

所蔵品展もいいものだ、と思った。

・・・・・

佐藤敬の”少年像”      萬鉄五郎”日傘の裸像”

恩地孝四郎の”母性”    堀内正和のウインクするMiMiちゃん

 

コメント
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