気ままに

大船での気ままな生活日誌

湯河原美術館 平松礼二と竹内栖鳳

2014-03-09 09:13:56 | Weblog

幕山での梅見物を終えて、午後は美術館に出掛けた。一度、行ってみたいと思っていたところ。湯河原駅から奥湯河原方面のバスに乗って、10分もすると湯河原町立美術館に着く。美術館内に”平松礼二館”があり、常設館もある。小さな美術館だが、これまた、唯、美しくの作品がいっぱいだった。

平松礼二館では”ジャパンデザイン/かざりの美学”展、そして常設館では”美・人”展の企画展示が開催されていた。

まず、平松礼二について。鎌倉にお住まいで、毎年、ぼんぼり祭に作品を出されている。それに、ぼくが箱根に行くと必ず寄る、成川美術館ではよく平松作品を観る。文芸春秋の表紙絵も10年ほど担当されていた。山種美術館賞、MOA岡田茂吉大賞も受賞している。

作品は、鮮やかな色彩で、装飾画的に描かれる日本の自然が多い。まさに飾りの美学、ジャパンデザイン。うっとりするくらい、唯、美しく。山水ジャポン、紅白富士、松竹梅ジャポン、海を渡る、などの作品がずらりと。さらに、梅のシーズンに相応しく”梅”の特集展示も。たぶん、幕山梅林を描いたと思われる、”梅の宴”(絵ハガキ購入)など5点。

そして、平松礼二というと、モネの睡蓮。パリ郊外のジベルニー村に四季折々に訪ね、そこの睡蓮を描いた。後に、モネ財団から”モネの池の睡蓮の株”を譲り受けた。その株分けが、ここの庭園の池に。睡蓮の咲く頃、また訪ねてみよう。

庭園の、睡蓮の池。寒桜も咲いていた。

平松礼二 ”梅の宴”

平松礼二 ”海を渡る”

そして、”美・人”展では、ポスターを飾る、室井東志生の”月映”や深水に師事した立石春美の”黒楽”などの美人画を楽しめる。そして、常設展でびっくり。竹内栖鳳の作品がずらりと並んでいる。何故かというと、栖鳳は、この付近の天野屋という旅館に逗留し、東本願寺の障壁画を作成していた。その後もここが気に入って、敷地内にアトリエをつくり、(リューマチの療養もあって)10年間ほど、亡くなるまで晩年を過ごしたのだ。そのアトリエはその後、安井曾太郎が引き継いだ。湯河原ゆかりの画家なのだ。ついでながら、平松礼二は曾太郎を尊敬していて、文春の表紙絵も曾太郎から何代かのちに引き継いだ。

六曲一双屏風の”喜雀”が目を惹く。28羽の雀が背景のない金屏風に描かれ、そのうち、22羽が左隻に、という面白い構図。対照的に動と静を表しているとのこと。金を拾う雀という、おめだたいものだそうだ。”うさぎ”のカワイイことったら。これぞ、栖鳳って感じ。絵ハガキもあったので購入した。そうそう、旅館で愛用してたという、鉄瓶に”風竹”を描いたものもありましたよ。

竹内栖鳳 ”宇佐義”

午前は梅見、午後は美術展と、”唯、美しく”の一日だった。湯河原はまだまだ見所がありそうなので、奥湯河原も含めて、いつか、探検してみようと思った。

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湯河原梅林(幕山) 唯、美しく 

2014-03-09 06:23:16 | Weblog

3年振りに、湯河原梅林に行ってきた。行くたんびに思うけど、ここは、やっぱり神奈川県下一の梅林だと思う。なんせ、幕山の中腹に4000本程の紅梅白梅が、隙間なく咲き乱れているんだから。まるで、桃源郷みたい。最近、観てきた美術展のタイトルにみたいに、”唯、美しく”、どこまでも。

珍しく、踊り子号の自由席がいっぱいでやっと座れた。河津に向かう人が大部分だろうと思ったら、湯河原でもだいぶ降りた。駅前のバス停まで行くと、長蛇の列にびっくり。係の人が、今年一番の行列です、でも、一番の見頃ですよと、太鼓判を押してくれた。3台目位のバスだったが、次々と来てくれたので、15分待ちくらいでOK。道路もスムーズ。早く家を出て、良かった。

幕山公園に到着。すぐに梅林の全景が目に入ってくる。写真では、あのスケール感はなかなか出ないが、まずは、遠景から。湯河原梅林屏風の左隻と右隻です(笑)。


そして、梅林に近づく。

山の右方面に、枝垂れの白梅の群れが。今まで、印象が薄かったが、ここ、数年で一気に成長したのか。素晴らしい枝垂れの梅林になっていた。

淡路枝垂れという品種のようだ

普通の梅林なら、これだけで満足しちゃいそう。でも、さらに山を登ってみる。まだまだ、唯、うつくしく咲き乱れるウメ。

大きな岩が多いのでロッククライミングの練習をしていた人がいた(笑)。

ただ、こういう大きな岩は、登るのを禁止されている。

山にはいくらでも登ってもいい。尾根の木々がうつくしい。

お花見弁当を食べる人々

ぼくも、湯河原のB級グルメ、坦々焼きそばと熱燗カップでランチを 3年前のンブログをみたら、同じことをしていた(大汗)。ちょっぴり辛くて、おいしい焼きそばでしたよ。広場のベンチはいっぱいだったので、川沿いの岩に腰かけ、川のせせらぎを聞きながら、食事。

その上、妙なる琴の音も聞こえてきて、まるで天国にいるような気持ちだった。曲目が、”千の風になって”だったし。

そして、ぼくは十分、満足して、湯河原梅園を後にした。この日はそれだけでは終わらなかった。まだまだ、唯、美しくの場面が待っていた。それは、次回のブログ記事で。

そうそう、スミレの初見もありました。さすが湯河原。

猪の初見もしたかったんですが。残念でした。

 

 

 

 





 

 

 

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