富士が好きで、桜が好きで、春の花が好きなぼくが、山種美術館で開催されている”富士と桜と春の花”展を見逃すはずがない。展覧会開始そうそう出掛けている。こんなに富士山の絵を同じ会場で見たのははじめてかもしれない。それだけで感激。”富士山世界文化遺産登録記念”と銘打つだけはある。
富士山も画家によって、さまざまな見方、描き方をするのが面白い。ミニ図録を買っていますので、その写真を豊富に取り入れて、紹介したいと思います。
富士山といえば、横山大観。富士山をぐるりと回り、いろんなところから、春夏秋冬、朝昼晩と眺めて描いているが、富士山に登ったことは一度もないとのこと。でも、富士山は遠くからみるのが一番の美人ですもんね。石ころだらけの山肌をみたら。幻滅してしまうかも(笑)。
霊峰不二(大観)
ぼくには青い富士というイメージがないが、古径と土牛が青い山肌の富士を。兄弟弟子だから、気持ちも似るのだろうか。
不尽(古径)
山中湖富士(土牛)
富士山を一番ソンケイしているのではないかと思われる画家は、この二人。黄金色に包まれる神々しいばかりの富士山。富士山自身もやっぱり、あの球子富士よりは、うれしく感じると思いますよ(爆)。
富士と筑波 のうち 「富士」(平福 百穂)
富嶽(安田 靫彦)
雲がはれゆく様を描いた遊亀と川春彦。はじめてこういう光景に巡り合って、印象深かったのでしょう。ぼくも一度、みて観たい、急激に雲が晴れていく姿を。
霽れゆく(遊亀)
霽るる(川 春彦)
さっき悪口を言ってしまったが、世界遺産登録記念に相応しい画題なので、球子で締めようと思います。
めでたき富士(片岡 球子)
さて、次は桜。ぼくもあちこち桜の名所を訪ね歩いてきたけれど、やっぱり一番は吉野の桜かな。
吉野(土牛)
醍醐(土牛)。醍醐の桜もこの絵を知ってから観に行った。
夜桜ふたつ。
夜桜(御舟)
夜桜(千住博)
牡丹もイイね。
牡丹図(鈴木基一)
牡丹(福田平八郎)
富士と桜と春の花、素晴らしい展覧会だった。さあ、今日から、絵ではなく、(本物の)本格的なお花見のスタートだ。先陣は六義園の枝垂れ桜!弘前の散る桜まで連日、観尽くすゾ!!できれば、北海道まで初進出したい!
(昨年5月の弘前城の花筏です)