気ままに

大船での気ままな生活日誌

日本のいちばん長い日

2015-08-15 06:50:00 | Weblog

おはようございます。今日は終戦記念日。昭和20年8月14日から15日の正午までが、”日本の一番長い日”だった。戦後70年になる、2015年8月8日公開の”日本のいちばん長い日”を先日、家内とみてきた。1967年8月にも同名の映画が封切られ、ぼくは当時もみているし、2年前の8月に、名作ばかりを上映する川喜多記念映画館でもみている。だから、つい前回の名作と比較してしまう。

半藤一利の”日本のいちばん長い日/決定版”が原作である。1967年版の原作は、大宅壮一とはなっているが、当時、半藤一利は文藝春秋社の社員であったため、営業上の理由から、大宅壮一編として出版しているので、実質、同じ原作である。前作は、東宝の創立35周年記念ということで、オールスター総出演の豪華キャストだった。三船敏郎(阿南陸相)、笠智衆(鈴木総理)、山村聡(海相)、加えて、近衛兵師団長に島田省吾、昭和天皇に松本幸四郎という布陣。さらに、もう一人の主役、反乱軍の若手将校に黒澤年男、NHKアナウンサーは加山雄三。そして、ナレーションは仲代達也だ。

ぼくらの世代だと、これに敵うキャスティングはあるはずはないと、つい思ってしまうが、実際、新作をみてみると、役所広司は三船に負けないし、昭和天皇役の本木雅弘もなかなか良かった。前作では天皇は表には出てこなかったが、今回はそうではない。頭に血がのぼって、目玉が飛び出すような熱演をしていた黒澤年男ほどではないが、松坂桃李も青年将校の必死さがよく出ていた。鈴木総理の実像はたぶん、山崎努より笠智衆の方に近いと思う(笑)。

ポツダム宣言を受けるかどうかの御前会議で、(陸軍の若手将校の暴走を抑えるために)すんなりと受けたくない陸相と、この期に及んで何だと反発する海相の対立で会議は遅々として進まない。結局、ご聖断により決着するのだが、実は、ここから、日本のいちばん長い日がはじまる。

多少の作り話は入っているだろうが、実録だけに迫力があり、最後の最後まで、予断を許さないストーリー展開に、はらはらどきどき、筋はわかっていても、前作同様、十分、楽しめた。

観客はやはり年配者が多い。午後2時頃からの上映だったが、ほぼ満席。戦争とは何か、組織と人間、等、いろいろ考えさせてくれる映画であった。

これから五山送り火の京都へ。旅行中もブログをつづけますので、どうぞ、お立ち寄りください。

コメント (2)
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