子供達が帰った翌日、夫が急に動き出した。
お正月のお片付けもしなくちゃいけないし、
したいこともたくさんあるので、お願い2~3日待って!
と頼んだが、大丈夫、一人でできるから、
と子供達が使っていた部屋の家具を動かし始めた。
お正月早々、能登半島地震が起き、毎日悲惨な様子が報道され
倒壊した家屋、家具の下敷きになって亡くなられた方達の
様子を見ていて耐えられなくなったらしい。
昔は子供達夫婦が一緒に泊まることはほとんどなかったが、
最近は4人が集まることも多くなってきている。
もちろん、捨てる物はかなり捨て、
寝るためだけなら十分なスペースはあるのだが、
一つの部屋には背の高い戸棚があり、
それも簡単な耐震対策は施してるものの、
もし寝ているときに何かあったら大変、
と心配性の夫は待てないらしい。
やがて、二階から私を呼ぶ声が聞こえるので行ってみたら、
いつの間にか、戸棚の中から本類が全て取り出されていて、
二分割出来るようになっている上の戸棚を
一緒に下に移して欲しいと言われた。
「え~~~っ、こんな重い物~~、絶対無理!!」
「じゃぁ、一人でするからいい!!」
そんなことはさせられない。
仕方なく夫の指図通りに従って、何とか下に下ろすことが出来た。
夫の計画では、隣の部屋に運んで
上下の棚を横に並べるつもりだった・・らしい。
そして、隣の部屋に同じように左右に並べている上段の戸棚を
中の物を捨てて、廃棄物処理場に持って行く、とのこと。
さて、そうなればすばらしい。
なかなか良いアイディアだ。
我が家のモットーは 余分な物はできるだけ捨てる。
食べ物は作ってくれた人を思い、大切に最後まで食べる。
例えば、大根一本、葉も皮も全て利用しておいしくいただいている。
「う~~~ん!細工は流流・・・仕上げを御覧じよ。」
続く・・・