青の洞窟行きをあきらめざるを得なかった我々は、ケーブルカーに乗り、
5分後、高級ホテルや高級ブランドショップの立ち並ぶウンベルト広場に着いた。
眼下には美しい海が広がり、白い建物が点在。
ここから歩いて15分ほどの[大砲の展望台]まで上がる道はとても細く、
車はもちろん、自転車も難しそう。
しかしながら、道の両側には美しい豪華な家が並び、この犬を連れた男性が
我々と別れた後に入って行った家を見て、驚いてしまった。
「わぁ~~~、セレブ~~~」
兵器開発で巨万の富を築いたドイツのフリードリヒ・アウグスト・クルップが、
19世紀の初めに造園した庭園の、一角にある展望台から見る景色はすばらしかった。
でも、夫が一言「西伊豆みたいだね・・・」
土産物屋の店先には、たくさんのタイルやリモンチェッロが並んでいた。
リモンチェッロというのは、日本で言う梅酒のレモン版、
アルコール度が高く甘い。
それぞれの家庭で作られているそうだ。
食後に飲む物らしく、ローマのレストランではいつも出してくれた。
タイルはアルファベットの文字が一枚ずつ売られており、
花模様や、動物、幾何学模様など種類も多く、とても美しい。
そして、それぞれの家の表札や、街の通りの名前にも、
このタイルが使われていた。
さて、この島で一番有名なジェラート屋があり、
そこで食べるのがとても楽しみだった。
焼きたてのワッフルに、たくさんの種類のジェラート・・・
人だかりのしている「TAVOLACALDA」という店を見つけた。
本当に、今までどこで食べた物よりおいしかった。
おいしい昼食、おいしいジェラート、青の洞窟には行けなかったが、大満足だった。
暑い日差しの中、一日の旅が終わり、また、モーロ・ヘヴェレッロ港へ。
もう二度と来ることはないだろう。