
昨年、11月9日を皮切りに、
半年の内に私の大切な大切な人達が3人も病に倒れた。



皆、元気印の方ばかり。信じられない思いだった。

その内に、私自身も、どうして・・なぜ・・どうしよう・・・と

欝な気分に落ち込んでしまった時「あの体力、気力だよ、絶対に大丈夫!」と
夫に励まされたが、本当にその通りだった。

3人ともまだ100%完治したわけではないが、日増しに回復している。
一病息災、きっとこれからも、長く、楽しい生活が送れることだろう。
その中で一番心配されたOさん御夫婦が、信州旅行にお誘い下さった。

初めに寄った片倉温泉。

諏訪湖のほとりで明治の初めに製糸業を起こし、シルクエンペラーとして
世界に知られる一大コンツェルンを築き上げた片倉家同族が、
創業50周年の記念に昭和3年、地域の人々のために温泉保養施設と
講演会や各種会合が出来るようにと作った片倉館。


脱衣所から風呂場への入り口。


2階の休憩所。

片倉家当主二代の兼太郎氏が欧米視察旅行で学んだ「地域に対する社会貢献」に
大きく心動かされ、鉄筋コンクリート2階建ての温泉浴場施設と
イギリス式洋風建築2階建ての会館を、当時約総工費80万円で造らせたという。
今のお金にしたらいったいどれだけのお金になるのだろう。

ゆったりとした空間、動物意匠の装飾、おしゃれなステンドグラスのはめ込みなど、
その当時の人々にとっては、夢のような場所だったに違いない。

毎年、スキーに出かける時に、すぐ近くを通りながら、全く知らなかった。
何だか、タイムスリップしたような、懐かしい感じの場所だった。
