もう何ヶ月も前、あけみさんが「本当にこんなに悔しい、辛い本はない・・・」
と言って、薦めて下さった本がこれ。
まだ記憶に新しい、1999年4月14日に起こった「光市母子殺害事件」
を扱った門田隆将氏の本。

何となく読む時間がなくて、そのままになっていたが、
読み始めたらあっという間だった。
テレビ報道などで少しは知っていたが、
読めば読むほど被害者の夫であり父である洋氏の
絶望、苦悩、事件の凄惨さ、司法制度の問題点、
死刑制度のあり方、弁護士の資質、被害者家族の
理不尽な扱われ方に胸が痛み、何度も涙で字が滲んだ。
この事件がきっかけで「犯罪被害者の会」が設立され、
次々と法律を変え、新しい制度を生み出していくことになるが、
これは何度も「自殺」を考えた本村洋さんの
「生きる意味」にたどり着いた活動の記録でもあった。
最後は、やはり「正義が勝った」ことで、
ほんの少しだけ気持ちが救われたが、
もう二度とこのような事件が起きないよう祈りたい。
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