みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

老いるとは~「弱さ」受け入れる「強さ」どこに/『おひとりさまの老後』上野千鶴子著(朝日新聞書評)

2007-09-09 08:56:36 | ジェンダー/上野千鶴子
久しぶりに寝過ごした。
昨夜ワインを飲んだからかなぁ、と思いながら、
7時過ぎに起きてきて、
いつものように、寝ぼけまなこで新聞をひろげる。

朝の早いつれあいもまだ寝ている・・・・
けど、新聞が机の上にある・・・
ということは、起きてきて、また寝たのかな??

日曜日のたのしみは、朝刊5紙の「読書欄」を読むこと。
各紙が日曜日に書評を乗せるようになったのはいつごろからだろう。
夕刊はないし、「毎日が日曜日」のようなわたしでも、
きっと、特別にのんびりと新聞を読むからなのだろう。

つれあいも起きてきたので、昨日、買ったばかりのブルマンブレンドを、
新しい電動ミル(今までは手動)でひいて、「ビカ」のネルドリップで淹れる。
最近、「七福」の個性的なコーヒーが多かったので、
ブルマンのやわらかくて甘いかおりが、ここちよい。

朝日新聞の、今週の「話題の本棚」は、
「老いるとは~『弱さ』受け入れる『強さ』どこに」、
というタイトルで、他の3冊と一緒に『おひとりさまの老後』が載っている。

横にながーい記事で、スキャナに入りきらないので

読みやすくして紹介しますね。

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 老いるとは ~「弱さ」受け入れる「強さ」どこに 

 「老い」をどう生きるか、イメージが固まっている人は、どれくらいいるだろう。
 「最後はひとり」、でも「老後のひとり暮らしは怖くない」と言い切るのが、上野千鶴子著『おひとりさまの老後』だ。誰の顔色も見なくていい、自分だけの時間を楽しむノウハウを歯切れよく説く。通底するのは「人間は弱い」という視点。「助けて」と言える人間関係が大切と語り、PPK(ピン・ピン・コロリ)主義に疑問を呈する。論じられることの少ない「介護される側のノウハウ」や、誰にもみとられない死のあり方まで冷静に考えていく筆致に、老いと真摯に向き合おうとする著者の姿勢を感じる。
 現実に身体の自由が利かなくなったら、どうなるのか。坪内ミキ子著『母の介護』は、要介護となった母との6年を描く。宝塚歌劇団1期生で、倒れるまで毎週美容院に通い、しゃんと背中を伸ばしていた母が、何をしても文句ばかり、夜中に介護者を何度も起こして用を言いつける変わりよう。著者は、動けなくなり、死と向き合う母の葛藤ゆえと思い至る。老いることの難しさを改めて思い知らされる。
 近年、増加中という「キレる新老人」に着目したのは、藤原智美著『暴走老人!』。老人は精神的に成熟し、他者に寛容という固定観念に反して、窓口の対応が気に入らないと突然、怒鳴り散らしたり、殴りかかったりするのが「新老人」だ。背景を探るうちに、携帯電話の登場、郊外の住宅地の高齢化、労働に心の領域も提供させられる「感情労働」の増加といった社会の変化のなかで、人と人とのかかわり方が急激に変わり、孤立感、疎外感を募らせる老人の姿が浮かび上がり、せつない。
 最後に、ジャン=ルイ・フルニエ著『ぼく最後の黒い髪』。老いを迎える心情を少々露悪的に描き、くすり、にやり、とさせられる。
(堀田あけみ)

上野千鶴子著『おひとりさまの老後』  死別、離別、非婚。女性なら誰もが最後はひとりと著者は指摘する。どこで暮らすか、誰とどうつきあうか、お金はどうするか、何を残すか。老後を考えるとき避けられない問題を、前向きに傾倒する。(法研・1470円)
(2007.9.9 朝日新聞)
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『おひとりさまの老後』は、なんと!
Amazon.co.jp ランキング: 本で19位
7月の発売からたった2ヶ月で12刷、
トータル11万部のベストセラーだ。

わがことのように、うれしい。

今日はこれから、上野さんを招いての、
12月2日の公開フォーラム「さまざまなマイノリティが生き延びるために」の
チラシの印刷発送です。

素敵なチラシが出来あがりました。/
「む・しネット」公開フォーラム~基調講演・上野千鶴子さん(2007.9.1)


さいしょの5000枚は、あっという間になくなってしまったので、
追加であと5000枚印刷、各地の会員に送って、
女性センターや市民活動センターなどにおいてもらいます。

ご協力いただける方はご連絡を。 

皆さん、お世話をかけますがよろしくお願いします。

オマケは、

上野さんが、8月に富山で講演した、
「日本の戦後責任とジェンダー」の紹介記事(毎日新聞)。
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勤労挺身隊訴訟:「第2次不二越訴訟」判決控え、
上野千鶴子さんが富山で講演/富山(毎日新聞 2007年9月4日)
 

◇挺身隊員への支援訴え

 機械メーカー「不二越」(本社・富山市)と国を相手取り、韓国在住の元女子挺身(ていしん)隊員22人が未払い賃金と強制連行・労働の慰謝料支払いなどを求めている「第2次不二越訴訟」の判決が19日、富山地裁で言い渡される。判決を前に、富山県出身の社会学者、上野千鶴子・東大大学院教授がこのほど富山市内で、「日本の戦後責任とジェンダー」と題し講演した。
 上野教授は女性学、ジェンダー研究のパイオニア。講演では悪化している日韓関係を踏まえ、日本政府の戦争・戦後責任などを理論的に解説し、県内外から集まった約100人が聴き入った。
 戦後生まれの国民が増え、「生まれていない時の責任を取る必要はない」との声があることについて、上野教授は、ドイツのナチ政権とは違い、日本の政権には戦前からの連続性があり、戦時中の負の歴史を背負う義務があると主張した。
 慰安婦被害者が半世紀も沈黙せざるを得なかった理由について、「汚された人」と見る風潮が貞操観念の強い韓国内でも強く、身内から「家族の恥を外にさらすな」という風潮が強かったことなどを挙げた。そして挺身隊員が従軍慰安婦と混同されたため、提訴が遅れたと説明。提訴に踏み切った勇気に触発され、支援していることなどを話した。
 さらに95年に設立された「アジア女性基金」が中途半端な形で今年解散してしまったこと、在日コリアンへの就職差別が現在も続き、選挙権もないことなど、今も残る人権問題について触れた。
 主催した人権問題を考える市民グループ「クローバーの会」では、判決を前に「苦労して帰り着いた故郷でも“日本協力者”として冷遇された人たちの立場を理解し、人道的な見地から自発的に被害者を救済してほしい」と訴えている。
【青山郁子】
毎日新聞 2007年9月4日
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タイム     バジル     スペアミント
  


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秋の伊吹山と温泉と、ワインとチーズで乾杯。

2007-09-09 00:23:42 | 花/美しいもの
今年三回目の伊吹山頂は少しガスがかかっていました。

9合目駐車場で、朝ごはん代わりにバナナで腹ごしらえ。
西遊歩道から登りました。

山頂付近は、シモツケソウは終わって、
フジテンニンソウ(富士天人草)の群生。
繁殖力が強いので、どんどん広がっているようです。



フジテンニンソウとイブキトリカブトの群生


  

サラシナショウマとタムラソウの群生


伊吹特産のコイブキアザミもたくさん咲いていました。
リンドウやアキノキリンソウ、リュウノギクなど、
今回であった秋の花は、また紹介します。

帰りは、東遊歩道を下ったのですが、
雨でかなりぬかるんでいました。
  
東遊歩道から山頂を仰ぐ。

山頂は、時々晴れ間がのぞく程度。
お天気がよくなったら、3合目もはしごするつもりだったのですが、
あきらめて、池田温泉で疲れを癒し、「モレラ」で遅い昼食兼買い物に。

この前に行ったお店では、冷やし中華とラーメンを食べたのですが、
  
今回は、お向かいの中華料理「ぷんぷくまる」。
このレトロな雰囲気のお店「紅虎餃子房」グループです。
  
わたしがワンタン、つれあいが野菜たっぷり冷やし中華。
  


「モレラ岐阜」で買ってきたのは、
輸入食品専門店「ジュピター」のワイン2本とチーズ3種と生ハム。


あっ、エキストラバージンオリーブオイルと
ブルーマウンテンブレンドのコーヒー豆ほかも買いました。

昼ごはんが遅かったので、夕食は、
久しぶりのワインとチーズと生ハムです。



ガスコーニュ・ブラン2006(VdPガスコーニュ)
グロ・マンサンとソーヴィニヨン・ブランを50%ずつブレンドした辛口の白。
グロ・マンサンが骨格やボディを、ソーヴィニヨン・ブランがアロマをもたらしている。
「スウェーデンの品評会で、世界の白ワイン1260点の中からナンバーワンに選ばれた」


アラン・ブリュモン VDP ガスコーニュ ブランは、
ふかみのある辛口で、赤ワインでいえばフルボディ。 

チーズとハムとの相性も抜群です、
   

わたしは、ブルーチーズは苦手なのですが、イチジクの生ハム巻きは、
イチジクの甘さと生ハムの香りと塩気がマッチして、
えもいえぬおいしさでした。

ほろよい気分でアップしたので、「明日」になってしまいました(笑)。

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伊吹山頂のお花畑/8月下旬の様子

2007-09-08 07:52:08 | 花/美しいもの
夜になってともちゃんが「あした伊吹山に行こうか」という。
「いこいこ」とわたし。
7時に出発する予定で早く寝たら、けさはうす曇り。

お天気を気にしながら、とりあえず、
この前に行った伊吹山頂のお花畑の様子をアップしておくことにした。

8月下旬の伊吹山頂は、夏のお花は終わってて、
秋のお花にはちょっと早いくらいの中途半端な時期。

伊吹山頂のシモツケソウ


キンミズヒキの群生


東遊歩道を下る




ルリトラノオの群生


サラシナショウマの群生

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そうこうしているうちに、お日様が照ってきた。
1時間遅れの8時に出発。

9月上旬の伊吹山のお花畑には、
どんな花たちが待っていてくれるだろう。

では、いってきまーす。


サラシナショウマににワンクリック
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花アロエ・ハナトラノオ・ランタナ・芙蓉・ヘクソカズラ /選挙公営ポスター代返還訴訟、提訴。

2007-09-07 19:50:18 | 市民運動/市民自治/政治
昨日に続いて、玄関周りの花です。
タピアンとアゲラタムのある軒下の台には、
水遣りを忘れても、酷暑にも耐えてくれる、
乾燥に強い「金のなる木」や花アロエの鉢が置いてあります。


すこし涼しくなったら、花アロエが咲きはじめました。
春に続いて二度目です。
  

こちらは玄関の右側の軒下です。
朝顔が屋根まで這い上がっています。


植え忘れたランタナは、鉢の中で七変化。
  

あまーい蜜を出すカクトラノオも咲きはじめました。
  

  

酔芙蓉のかげに隠れてしまった赤の芙蓉も
ひっそりと咲きました。
  

けっこうかわいい花なのですが・・・・
名前がかわいそうな「ヘクソカズラ」。
  
あちこちに巻きついています。


ついでに、いえの西まで見に行ったら、
イチジク・ホワイトゼノアを10個収穫。
また何個か、アリにたかられています。
  
洗うと水っぽくなるので、ボールに浅く水を張って、
その上にざるを置いて蟻さんをおぼれさせようとしたら、

つれあいが「冷凍庫に入れるとよいかも」というので、
お皿に並べて10分ほど冷凍庫に入ってもらいました。

ピンポーン、正解でした(笑)。

ヘクソカズラににワンクリック
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ところで、今日の午後、

県議会議員の選挙公営ポスター代の
返還請求訴訟を提訴しました。

岐阜地裁に提訴して、弁護士会館で記者発表して、


かえってきたら、6時からのNHKニュースでやっていました。
ということで、きゅうきょ、追加で紹介します。



  

  

訴訟の概要など詳しいことは、明日の記事で紹介しますので、
また見にきてくださいね。


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ヤブラン・タピアン・アゲラタム・プレクトランサス~紫の花/婚外子の国籍確認訴訟、最高で憲法判断へ!

2007-09-06 19:41:46 | 花/美しいもの
今朝、秋明菊の記事を載せたのですが、二つ目の記事をアップします。

先月からのお花の画像は、乗鞍の黒百合や伊吹山の花も残っているし、
撮りためた花の色はあせないのに、季節はどんどん流れて、
せっかくのお花が「新古品」になって、あせります。
撮らなきゃいいのに、とは思うのですが・・・

先週から咲き始めた ヤブラン(ユリ科)

藪(ヤブ)のようなところに生え、葉がランの葉に似ていることから藪蘭。
常緑多年草で、伊吹山にも自生していました。

わが家には、斑入りと普通の葉の二種類あるのですが、
まずは、斑入りじゃないほうが咲きました。
  

おなじくらいの苗を植えたのですが、なぜか斑入りのほうが
株が大きくて、花もたくさん咲きます。


  


玄関の軒下の向かって左側に咲いているのは、アゲラタムとタピアン。
アゲラタム4色と、タピアン2株を植えただけなのですが、
乾燥と暑さに強いので、夏の間も咲き続けてくれます。



アゲラタム(別名カッコウアザミ・キク科)

  

  

 バーベナ・テネラ(タピアン)


9月に入って雨が降ったら、カーペットのように広がって、
たくさんの花が咲きました。


  

昨年の秋の終わりに買った、
プレクトランサス・モナラベンダー(シソ科 )
室内で冬越しさせて、一回り大きな鉢に植え替えたら、
薄紫の花がいっぱい咲きました。

乾燥に強いということですが、比較的乾燥に弱いみたいで、
水が切れると花がちりちりになってしまいます。

  



プレクトランサスのこの大きさの花は、買うとけっこう高いので、
今年も切り戻して、冬越しさせたいと思っています。


紫の花たちにワンクリック
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ここからは、かたい話です。

現在の法律では日本に来ているアジアの女性が、
日本人の男性の子どもを産んだ場合、
結婚していないと日本国籍がとれません。

わたしは6年前、原告たちとおなじ状況で、
どこにも行き場のない出産を控えたフィリピン女性と、
日本人を父とする子どもを、自宅に引き受けてサポートしていたので
他人事ではなく、初の憲法判断で原告が勝訴してほしいと願っています。

いずれも地裁が、違憲判断で「日本国籍を認める」としたものが、
高裁で「違憲ではない」とひっくり返り、原告が上告していたものなので、
最高裁の大法廷がひらかれる、ということは、
なんらかの形で、高裁判決が見直される可能性が大です。

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 婚外子の国籍確認訴訟、最高裁が大法廷で初判断へ

 日本人の父親とフィリピン人の母親の間に生まれた子らが、両親が結婚していないことを理由に日本国籍の取得を拒否されたのは違憲だとして、国に日本国籍の確認を求めた2件の訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(才口千晴裁判長)は5日、審理を15人の裁判官全員で構成する大法廷(裁判長・島田仁郎長官)に回付することを決め、関係者に通知した。
 父母の婚姻を国籍取得の要件とする国籍法の規定の合憲性などについて、大法廷が初めての判断を示す見通しとなった。
 国籍法は、日本人の父親と外国人の母親の間に生まれた非嫡出子(婚外子)について、出生前に認知された場合は日本国籍の取得を認めているが、出生後に認知された場合は両親が結婚しなければ国籍は取得できないと規定している。
 訴訟では、この規定が憲法の定める「法の下の平等」に反するかどうかが争点となり、下級審で判断が分かれていた。原告と同じ境遇で国内に暮らす外国籍の子はかなりいるとみられ、大法廷の判断が注目される。
 訴訟の原告は、関東地方の男児(9)と、東京都などの7~13歳の男女9人。母親はいずれもフィリピン人で、出生後に日本人の父親に認知され、日本国籍取得を届け出たが、認められなかったため、2003~05年に提訴した。
 関東地方の男児について、1審・東京地裁は05年4月、「父母が結婚しているかどうかで、国籍取得に不合理な区別を設けた国籍法の規定は違憲」と判断し、日本国籍を認めたが、2審・東京高裁は06年2月、「婚外子が生後認知を受けた場合に、日本国籍を取得出来る規定はない」と述べ、原告の請求を退けた。
 また、東京都などの9人の訴訟でも、1審は違憲判断を示して請求を認めたが、2審は請求を棄却した。
 国籍法の規定を巡っては、杉浦正健法相(当時)が昨年4月、「最高裁で憲法違反の判断が出されれば、考えなければならない」と述べ、最高裁判決を見極めた上で、見直しを検討する考えを示していた。

(2007年9月6日1時19分 読売新聞)
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国籍取得規定に憲法判断か 日比父母の婚外子訴訟
【社会】 2007年9月5日 17時24分

 最高裁第1小法廷(才口千晴裁判長)は5日、フィリピン人女性と日本人男性の間に生まれ、父から生後認知された婚外子の男女計10人が日本国籍を求めた2件の訴訟を大法廷(裁判長・島田仁郎長官)に回付した。全裁判官15人で審理され、父母の結婚の有無で国籍取得の可否が決まる国籍法の規定に対し、最高裁で初めての憲法判断が示される可能性がある。
 原告は全員フィリピン国籍で、法相に日本国籍取得を届けたが、父母が結婚していないことを理由に認められなかったため提訴。「国籍法の規定は憲法の保障する『法の下の平等』に反する」と主張した。
 2件とも1審の東京地裁判決は「規定は違憲で無効」として請求を認めたが、東京高裁は憲法判断に踏み込まず「仮に違憲としても、規定が無効になるだけで、原告が日本国籍を取得できるわけではない。国籍の取得については、国会が定めた法律の条文を厳密に解釈するべきで、法解釈の名の下に裁判所が認めることは許されない」と判断。いずれも原告が逆転敗訴し、上告していた。(共同)
(2007年9月5日 中日新聞)
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わたしがかかわったアリシアさんと、彼女の子どもたちのことは、
またあらためて、お話しましょう。

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秋明菊ハド・スペンが咲きました。

2007-09-06 11:14:00 | 花/美しいもの
秋明菊がさきはじめました。
わが家にあるのは、「ハド・スペン」という赤花の一重咲きで、
この花色に一目ぼれして、3年前に苗を買ってきて植えました。


秋明菊が好きで、ずっと前にも植えことがあるのですが消えてしまい、
西日を嫌い、夏は半日陰を好む気難しい秋明菊のために、
岩陰の特等席を選んだら、ここが気に入ったのか、あちこち種が芽を出し、
他の山野草を押しのけてはびこり、まるでジャングルのよう。

お向かいの吾亦紅と萩も背丈を越えるほどで、
倒れないようにテープでからげてあるし・・・・
庭の踏み石も隠れて、秋のお庭の風情にはほど遠い。

とはいえ、今年も、
伊吹山からかえって来た日に、一輪咲いていました。
  



シュウメイギク(秋明菊・別名貴船菊・キンポウゲ科)
・秋に菊に似た花を咲かせるところから
この名前に。
・中国原産。かなり昔、日本に渡来。
・漢名は「秋牡丹」
・濃いピンク色の花は別名で
「貴船菊(きぶねぎく)」。
京都の北の貴船地方に多いことによる。
・9月14日の誕生花(秋明菊)
・花言葉は「忍耐」(秋明菊)


  

ジャパニーズ・アネモネ(Japanese anemone)ともいうそうで、
Anemone(アネモネ) は、ギリシャ語の「風」が語源で、
「風の花」の意味のようです。
たしかに、長い花茎を伸ばして風に揺れるさまは、
「風の花」の名にふさわしく、優雅。



夏の終わりの、すこしだけ透明なひかりのなかで、
さまざまな表情をみせてくれる秋明菊。
  

  
やっぱりわたしの大好きな花です。


秋明菊を撮っていて、ふと見上げると、
    

酔芙蓉(スイフヨウ)も咲いています。

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売れてます!『おひとりさまの老後』(法研)。上野千鶴子さん、9月17日にNHK『視点論点』にも出演。

2007-09-05 08:46:49 | ジェンダー/上野千鶴子
『おひとりさまの老後』が売れてます、

意外なことに、中高年の男性に売れているようで、
昨日の日経にも広告がでてました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
上野千鶴子 25年ぶりの待望の書き下ろし
大好評!発売2ヶ月で8万部!!
おひとりさまの老後 
この本、男性にも役立つように書いたのだけれど・・・・
信じてもらえるかしら?(著者)
「男も、この本を密かに読むべきだ」(読者・男)
「最後の3行に大爆笑」(読者・女)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


出版関係のひとが読む『新文化』8/30号 には、こんな記事。

-------------------------------------------------------------
うれすじ 
法研『おひとりさまの老後』(上野千鶴子著・本体1400円)
 

 『おひとりさまの老後』は7月1日発売。初版一万部。9月4日出来予定の10刷目を含め、累計8万部を発行。東大教授の上野千鶴子氏が25年ぶりに書き下ろした本書は、女性が老後を生きるための指南書。住まい、人間関係、介護など具体的なテーマから老後への心構えを説く。
 
「発売以来、新聞・雑誌など様ざまなメディアで紹介され、売行きは好調。本日早くも10刷目を決定できた。
9月17日にはNHK『視点論点』に上野氏が出演し、"おひとりさまの老後"について語る。さらに都内の主要書店でサイン会やトークイベントを開くなど、著者も精力的にプロモーションに努める」(法研・出版課)
 「40部入荷し、実売32部と売行きは良好。発売以来コンスタントに動いていたが、最近になってペースが上がってきている。購買客は中高年層が中心。問合わせが多く、著者のファンも少なくないようだ。急速な売行きはないかもしれないが、じっくりと伸びていきそうだ」(東京・芳林堂書店高田馬場店)
 「累計66部入荷し、人文書の福祉関連書と作家別の棚で販売。お盆明けくらいからペースアップし、これまでに57部の売れ。中高年の男性層の支持を集めて校長に推移している。今後も、この調子で動き続けるだろう」(東京・オリオン書房ノルテ店)
 「55部入荷し、41部の売れ。発売当初から安定した売行き。購買客は主に中高年男性で、問合せが多く、目的買いのケースが目立つ。現在、一階話題書と三階人文書のフェミニズム関連書で展開。随時追加をかけ、長く売り伸ばしていきたい」(京都・ジュンク堂書店京都店)
 「初回の入荷が少なく、二日ほどで完売。その後2週間ほど品切れの状態が続いた。その間問合せが多数あった。累計136部入荷、実売136部に。現在、話題書と社会学書で販売。とくに話題書での動きが良く、著者のファンというよりタイトルにひかれた一般客が多いようだ」(愛知・三省堂書店名古屋高島屋店)
(8月28日調べ)
(『新文化』8月30日号)
-------------------------------------------------------------------

わたしも、東京のトークイベントで5冊買ってきたのですが、
全部なくなってしまったので、
追加で10冊注文したら、昨日、なんと!サイン本が届きました。
 


友人を訪ねたので、プレゼントに持参。
とっても喜んでもらえました。

お昼に、冷やし中華と夏野菜の煮物をご馳走になり、
三人で本をサカナに、つもる話に花が咲きました。
 

『おひとりさまの老後』が中高年男性に売れているのは、
「自分が先に死んだら、おひとりさまになった妻がどうするのだろう??」
「自分がおひとりさまになったらどう生きたらよいのだろう??」
などなど、理由はいろいろだけど、
妻に頼まれた、というよりは、
自分が読むためだろうと意見が一致(笑)。

上野さんのサイン本。
12月の上野さんを招いてのフォーラムを申し込んでくださった方に
お分けしようと思っています。

ほしい方は、フォーラムを申し込みがてら、ご連絡ください。

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遅植えグラジオラス、出血大サービス/これでも家庭菜園!?

2007-09-05 00:02:41 | 花/美しいもの
7月までが植え時のグラジオラスの球根が、
8月に入ったら出血大サービス。
698円が150円、298円が50円と定価の約5分の一。
変わり咲き球根ばかり選んで買ってきた。

グラジオラスは気温で芽を出すというよりは、
植えてから3か月で花が咲くという、けっこう律儀な球根で、
少しばかり植え時が遅れても大丈夫(なはず)。
 

ということで、
猛暑の炎天下の中、きゅうきょ草を刈って植え場所を作った。


10センチくらいの深さの溝を切って、
けっこう贅沢に球根を植えていき、

ともちゃんに畑の土を運んでもらって盛り土にした。


待てど暮らせど雨がふらないので、
毎日水遣りをしていたら、ちょこっと芽を出した。


その後の秋雨で、すくすく育ち、いまではこのくらい。
(植えてから約1ヶ月のグラジオラス)

順調にいけば、10月の終わりには、花が咲くでしょう。

乾燥に弱くて葉が焼けてきたサトイモとショウガも、
用水からポンプで水をくみ上げて、はざこに水を流していた。

雨が降る前に最後の土寄せをして、
いまでは生き返ったみたいに、青々としている。


 夏蒔き、夏植えの畑の野菜

今年の夏秋野菜の管理は、連れ合いが専属。
「えっ、家庭菜園じゃないみたい」という人がいるが、
それもそのはず、有機農業の元プロ。

これでも家庭菜園のつもりです(笑)。
  

「家庭菜園」と「(有機)農業」の見分け方。

おなじ野菜を作っても、
「もっぱら自分が食べるものをつくるのが家庭菜園」で
「もっぱら他人様が食べるものをつくるのが農業」。

ちがう言い方をすれば、
「一番おいしいところを自分で食べるのが家庭菜園」で、
「一番おいしいところを人様に食べてもらうのが農業」。

もっと端的に言えば、
「育てた野菜をタダで配って食べてもらうのが家庭菜園」
「育てた野菜を人さまに『売る』のが農業」(笑)。

そういえば、昔はくず野菜ばかり食べていたなぁ・・・・。

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この世の「とげ」抜く・伊藤比呂美さんの『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』&『死を想う』『のろとさにわ』

2007-09-04 06:41:39 | ほん/新聞/ニュース
このところ、ずっと探しているのが、
伊藤比呂美さんの『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』。
本を見つける前に、岐阜新聞で「本の紹介」のほうを先に見つけてしまった。


そのうえ今朝、昨夜のうちに書いておいた記事をアップしようとしたら、
この本が昨日、優れた現代詩に贈られる
「第15回萩原朔太郎賞」を受賞した記事を見つけた。

わたしが探している本が、「萩原朔太郎賞だなんて素敵」と想いながら、
これでいよいよ、本が入手できなくなる、とあせる。

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<創作の流儀>
この世の「とげ」抜く   伊藤比呂美さん 

降りかかる「苦」突き放しリズム

 
 長編詩「とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起」(講談社)を出版した詩人の伊藤比呂美さん。十数年ぶりに詩の世界に戻り手掛けた「河原荒草」(思潮社)で昨年、高見順賞を受賞、見事な復活を遂げたばかりだが、新作はさらに自由で大胆な作品となった。自らの身に降りかかる「苦」を突き放してながめ、リズムに乗ってうたっている。生きることはつらいこと。死ぬことは怖いこと。伊藤さんは詩を書くことで、この世のあまたある「とげ」を抜くこうとしているのかもしれない。
   ×    ×
 「とげ抜き」の語り手「わたし」は米カリフォルニアに住み、両親の介護のために熊本に通っている。母は病院で寝たきりの状態になり、父は孤独にあえぐ。外国人である夫との間には深いみぞがあり、子どもたちは大きな困難にぶつかっている。「わたし」は日米を往復しながら、娘として親を、母として子を、妻として夫を引き受け、支えなければならない--。
 出口の見えない暗い話のようだが、実際に読むと笑いに満ちてもいる。その理由は語り口調であり、リズム感。声そのものと言ってもいい。

▽声を借りる 
 「この詩でわたしは、自分の苦労と向かい合った。でも現実の生活をそのまま書いたら悲惨なだけですからね。この章はこのネタでいこうと決めると、それを向こう側に置き、いかに笑えるものであるか考える。リズムと口調をつかむんです」
 各章の終わりに引用・参考文献が列挙され「声をお借りしました」と記されている。宮沢賢治、太宰治、中原中也、ランボー、梁塵秘抄(りょうじんひしょう)、説教節、古事記・・・。古今東西の文学の声を、自分の声の中に組み込んでいく。
 例えば、カフカの「変身」の一部をアレンジして入れたり、登場人物のせりふに中也の詩のフレーズを使ったり。「私的なことを突き放すための手法です。声が重層化していき、わたしはオーケストラの指揮者のような気分になる」。ほかにも「ひろみ」を「しろみ」と呼ぶ東京方言や、何やらおかしい英語直訳的日本語が、深刻な物語を滑稽(こっけい)なものへと転じる。

▽シャーマン 
 この作品で試みたのは、中世から近世の語り物「説教節」だった。「もともと古典は好きでしたが、子どもを産んで初めて説教節の良さが身に染みた。女が強いのがいい。底力を感じます」 
 「とげ抜き」を書いている途中ふと「照手姫はわたしだ」と思った。有名な説教節「小栗判官」の中で、「餓鬼弥陀」の姿に変わり果てた小栗の車を引き、助けるのが照手だ。
 「今のわたしの苦労は照手の苦労であり、大昔から多くの女たちがしたきた苦労です。そう気がついたとき、自分の経験を普遍化することは可能だと確信した」。さまざまな声を借りたことも普遍性を強める力になった。「幾万もの女たちとつながっている」と語る。まるで、すべての女たちの「とげ」を抜こうとするシャーマンのように。「詩の原点の一つは、『痛いの痛いの飛んでいけ』だと思います」
 「死とは何か」と悩む「わたし」は年上の詩人に話を聞きに行ったり、自ら病院に駆け込んだりもする。切羽詰って「わたし」は思う。「とりあえずやらねばならないことは。/よき子をしあわせにし。/あい子をしあわせにする。/それから、父と母を見届ける。/それから、夫が死ぬまで添い遂げる。/(中略) そのときわたしは、自分はひとりでこの出血に対処せればならない、ということに気がつきました。じっさいに対処しておる。ひとりである。ひとりっきりなのである。」
 時に苦しみを笑い飛ばしながら、最後に「わたし」は「死」の問題をどうとらえるのか-。面白くも切実な語りは悲しみをも引きずり、やがて力強い結末へと向かう。
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生きる強さをうたいたい
 伊藤比呂美さんは1993年ごろから十数年、詩から遠ざかった。自分の詩も含め「現代詩はどれも同じに見えた」という。「そんなとき説教節に出合った。リズムに乗ってとうとうと語り、生きる強さをとらえている。なぜこれが現代詩にできないのかと思った」。小説を書き、99年に「ラニャーニャ」で野間文芸新人賞を受賞したが、今度は小説が窮屈に思えてきた。「詩で書きたいことがたまったのかもしれない。また、うたいたくなったんです」 
(2007.9.3 岐阜新聞)
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7月の読売新聞にも、書評が載っていた。
わたしはその前からずっと、本を探しているけど、どこにもないのだ。

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 『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』 伊藤比呂美
出版社:講談社  発行:2007年6月
ISBN:9784062139441
価格:¥1785 (本体¥1700+税)

わたくしごとに潜む普遍


 この本には、伊藤比呂美という作者の、どうやらわたくしごとが書いてあると思われる。アメリカに住みイギリス人の夫と結婚し、熊本にいる両親のうち母は脳梗塞(こうそく)を起こし、父も次第に衰え、遠くにいる娘が病んだと聞けば車で一日走って行ってなぐさめ、熊本の母が足が痛いと訴えれば熊本に行って幾つもの病院を巡る。
 ものの本にわたくしごとと思われることが書いてあってうたれる時、私はその作者だけにふりかかっている壮絶なできごとの内容と描写に、遠くからひれふすのである。この本に書いてあるわたくしごとに、私はうたれひれふしたけれど、同時に、この本にあるわたくしごとは、この作者にだけふりかかっているのではなく、世界中の女や男全部にふりかかっている壮絶さなのだと感じて、遠くからではなく、近々とうたれた。作者だけのわたくしごととは思われない、「普遍」というようなものを感じた。
 どの章の最後にも、「○○より声をお借りしました」とある。○○は、宮沢賢治の詩や説経節やカフカの変身や山口百恵の歌、過去に書かれたさまざまな言葉である。作者の声だけでなく、いくつもの声を響かせたから「普遍」なのかとも思うけれど、それだけではない。「お借りした声」は、文章の中にするっと潜まされていて、作者の文章とほとんどみわけがつかない。それなのに舞台の上手からも下手からも客席からもあらゆるところからあらゆる声が響いて途切れなく続いてゆくような心地なのである。
 この本を読んで、私は、身につまされなかった。身につまされる、とは、共感するけれど最後は他人ごと、ということである。私は作者に共感なぞしなかった、それよりもっと自分の生活の中の壮絶さ(目をそむけたり忘れたふりをしたいけれどそんなことはできるわけないもの)についてばかり、考えていた。読むのがつらい本だった。剣呑(けんのん)だった。巣鴨に行って私も地蔵に手をあわせたくなった。巣鴨は遠いのでかわりにもう一度繰り返し、この本を読んだ。

 ◇いとう・ひろみ=1955年生まれ。詩人。
講談社1700円

評・川上弘美(作家)
(2007年7月23日 読売新聞)
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伊藤比呂美さんの本をはじめて読んだのは、『良いおっぱい悪いおっぱい―
すてきな妊娠・たのしい出産・あかるい育児・まじめな家族計画 』(冬樹社・1985/10) 。


下の二人の子を、自宅で助産婦なしで産んでいたわたしにとって、
詩人の伊藤比呂美さんの、「胎児は実はうんこである」
合言葉は「がさつ、ぐうたら、ずぼら」という、
女の体験を言葉にしたエッセイは、痛快で共感を覚えた。
その後も、『おなか ほっぺ おしり』(婦人生活社・1987/09)などの
ユニークな育児本を出し、目が離せなかった。

そして、なにより、
わたしにとって衝撃だったのは、上野さんとの共著、
『のろとさにわ』
(伊藤比呂美・上野千鶴子共著/平凡社/1991)。

わたしは上野さんの本の愛読者で、このころ、
ひそかに上野さんに手紙を書いていたのだけど、
この本を読んで、稚拙な言葉を連ねた手紙を投函するのを断念した。
わたしは、ふたりの響きあうことばのコラボレーションに
心底、嫉妬して、この本のおかげで上野さんに出会うのが10年遅れた(笑)。

伊藤比呂美さんは女の言葉で「おんな」を語る数少ない詩人で、
わたしも摂食障害を経験してるし、共感できるところがおおい。
その後も、子づれで生き抜く『ラニーニャ』(新潮社・1999/09) 、
育てている植物のことを書いた『ミドリノオバサン』(筑摩書房・2005)などを読んでいた。

『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』のことを知ったのは、
5月に出た
『死を想う―われらも終には仏なり 』。
(伊藤比呂美・石牟礼道子共著/平凡社)。

『のろとさにわ』の解説を書いた石牟礼道子さんとの共著で、
この本の編集者も、同じ及川さんという人。

 寝たきりの母を持つ詩人は、死とはどういうものか知りたかった。
他の人にあけすけに聞けない、「でも石牟礼さんなら」。
これまで多くの苦しみと死を見つめてきた作家は、
切実なことをぐさりと言われたような気がした。
こうして12月の穏やかな日、二人は語りはじめた。

老いと病、介護・看護、家族の死、さらには『梁塵秘抄』。
そして「いつかは浄土へ」という祈りに至る安らぎの対話。


二人の詩人の言葉は、対話というよりは、いっぺんの詩のようだ。
この本のなかで、何度も出てくるのが『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』。

書名を控えて本屋にすぐに探しに行ったが、異口同音に「分かりません」という。
探し回って何度も口にしているうちに、おぼえにくい書名を覚えてしまった。

読みたい気持ちがつのる。


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イチジクジャムと茗荷&注目の一冊『おひとりさまの老後』上野千鶴子著(森まゆみ評)

2007-09-03 00:17:58 | ジェンダー/上野千鶴子
晴れたので袋をかけたイチジク・ホワイトゼノアを見に行ったら、
遠めにも、大きな丸い実がいくつもぶら下がっています。



この間の雨で、急激に大きくなったようです。
幸いなことにサルに食べられてはいませんでしたが、
糖度が高いので、実の中にアリがいっぱい入っています。
  

紙袋をかけたのは過熟で、持っただけで実が崩れてきます。
アリさんにはかわいそうなのですが、
水を張ったボールにしばらくつけて、
イチジクジャムを作ることにしました。



イチジクの水を切り、四等分に切ってから、
なべに入れて蜂蜜と和三盆糖とレモン汁をたらして、
弱火でとろとろと15ふんほど煮るだけ。

 
ホワイトゼノアのジャムができました。
ヨーグルトにかけて食べると、美味です。

こちらは、親戚からいただいた茗荷(みょうが)。
わが家のは日照り続きで葉が焼けて出て来る気配なし。


大量にあるので、洗って半分に切って、
熱湯をかけて、茗荷の梅酢漬けを作ることにしました。
  
去年の梅酢に、赤シソをもんで小さくちぎっていれ、
千鳥酢と蜂蜜少々を加えて味をととのえ、
そこに刻んだミョウガを入れて混ぜるだけ。

冷蔵庫に入れておけば、1週間ほどはおいしく食べられます。

ミョウガがあんまりおいしそうなので、
久しぶりに、白米を炊きました。


朝食は、バナナウリとタイガーメロンとスイカ。
  

  

毎日、ありあわせの野菜でこんな食事をしています。
質素だけど、ぜいたくでおいしい食事です。

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話は変わりますが、

今朝の岐阜新聞書評、「注目の一冊」に、
『おひとりさまの老後』が
取り上げられていました。評者は、森まゆみさん。
共同通信の配信でしょうか。

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 注目の一冊『おひとりさまの老後』 
                上野千鶴子著
独居ノウハウ、明快に
 

結婚暦12年、シングルマザー歴16年。そろそろ3人の子も巣立ち、わたしは「やっと一人」のさびしさのあいだを揺れる。また、誰かと暮らしてみようかあ。
 シングルの先輩上野千鶴子さんの本は、のっけから痛快だ。65歳以上の女性55%に配偶者がない。80歳では83%にいない。ということは、いまから誰か暮らしてもやがて一人。年上を選べば介護に追われるかもしれないし、年下を選べ彼に介護をさせる可能性もある。
 どうしても一人暮らしのノウハウを知っておく必要がありそうだ。この本はきわめて明快に、そして勢いよく、それを書きおろしてくれた。中途同居で「"家風"に従わなければならないのは、嫁ではなくあとから入った姑(しゅうとめ)のほうだ」「会で老女であることは危険なことだ」いったクールでドキリとする指摘もある。「男が来ると食卓の話題が変わる」「ピン・ピン・コロリ運動はファシズムだ」という腑(ふ)に落ちる指摘もある。
 自分でよく考えて、と著者はすすめる、コレクテイブハウスやケアホーム、年金から遺産相続、お墓まで実例に富むのは、長年の研究と実父の介護体験に基づくのだろう。
 不満もなくはない。「各種パートナーの在庫くらい、用途別にいろいろ抱えておくのもおひとりさまの心得である」「グチをこぼしたり、ごろにゃんしに行ったりできる相手をできるだけ早く見つけるにかぎる」といった表現に、なんか身勝手な私生活型合理主義のにおいをかいでしまうのだ。
 かしこい人たちの地縁社会で生きてきた著者と、地域をはいずってきたわたしの感覚の差だろうか。グチを聞き、自分の家でごちそうしてこそ平等互恵、あんまりちゃっかりした老女ばかり増えてほしくはない。いくら「21世紀はおばあさんの世紀だといっても。
(法研・1470円) (森まゆみ・作家)

うえの・ちづこ 1948年富山県生まれ、東大教授。専門は女性学、ジェンダー研究。著書に「現代家族の成立と終焉」など多数。
(2007.9.2 岐阜新聞)
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後半は、
上野さんに「グチを聞いてもらい、ごちそうしてもらった」
わたしとしては、ちょっと異論があります。
とはいえ、
「わがままで身勝手」な女はきらわれる?ようです(笑)。

『おひとりさまの老後』は、昨日アマゾンで80位。
もう11刷9000部だそうです。
9月13日には、上野さんの講演会もあります。

法研『おひとりさまの老後』出版記念 
上野千鶴子さん講演会」

とき:9月13日 午後7時半から、
西武百貨店池袋本店イルムス館9F
(コミュニティカレッジ25番教室)。
参加費は1,000円
(リブロ本店注文カウンターで参加券発売中)。
お問い合わせは電話03-5949-2910 (代表)


12月のフォーラムの申し込みも、もう20人くらいから届いています。
上野さん人気にあやかりたいですね(笑)。


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