千歳山にうっすらと雪。もうここまで雪が来ると、平地に積雪するもの時間の問題だ。この山はわが家の玄関の窓から毎日みることができる。初めて山形へ来たときから、この三角の山に親しんできた。もう何度、散歩がてらにこの山に登ったことだろう。麓から頂上までわずか30分足らず、山行の足慣らしにちょうど良い山だ。この山に毎日のように登っている人も多い。早朝の一時間と少々を使って健康づくりをする人たちだ。
千歳山は松山とも呼ばれ、全山が松に覆われていた。だが、松喰い虫の被害でかなりの数の松が枯れた。枯れた松の間にコナラなどの広葉樹が生えて、最近は秋の紅葉が見られるようになった。松の茂るやまとしては、古くから有名で、その松を植樹してその景観を取り戻そうとしている人々もいる。
陸奥の阿古耶の松の木がくれていづべき月の出でやらぬかな 夫木和歌抄
この地の領主の娘の阿古耶姫が、松の精と契ったが、松は伐られてしまうという悲恋の伝説も古くから伝わっている。