冬が足早にきているなか、今日は小春日和。畑に出て冬じまいをする。寒い中でも成長する野菜はある。春菊は少し伸びてきたので雪になる前に根っこから抜いて収穫する。終り初物という言葉あるが、今年最後の春菊が食べられる。
種蒔きが遅かったのか、ダイコンがここにきて収穫できる大きさになった。春の七草にあるスズナはカブ、スズシロはダイコンを指す。七草粥に入れるとのことだが、ダイコンの葉を食べる風習は昔からあった。辰巳浜子の『料理歳時記』を見ると、葉には白い部分数倍の栄養価値があるのに、店でダイコンの葉を除いて売っていることを嘆いている。
葉の青い部分はしごいてさっと下茹でして、細かく刻んで塩味をつけ、菜飯にする。また茎の部分は糠味噌に入れたり、刻んで皮や尻尾と一緒に大阪付け。こうみていくと、ダイコンは捨てる部分がなく丸ごと利用するのが伝統であった。
畑大根皆肩出して月浴びぬ 川端 茅舎