夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『デート・ウィズ・ドリュー』

2007年09月25日 | 映画(た行)
『デート・ウィズ・ドリュー』(原題:My Date with Drew)
監督:ブライアン・ハーズリンガー,ジョン・ガン,プレット・ウィン
出演:ブライアン・ハーズリンガー,ドリュー・バリモア他

他人から見ればどんなにアホらしくて無謀な夢も、
あきらめなければなんとかなる。
そう信じさせてくれる、後味爽快ドキュメンタリー。

ブライアンは失業中の27歳。
とあるクイズ番組に出演し、賞金1,100ドルを獲得する。
この賞金をどう使うか。
1,100ドルあれば、1ヵ月生活できる。
しかし、それでは何も残らない。
ならば、何か突飛なことを。
予算1,100ドル、1ヵ月以内の限定で。

ブライアンは6歳のときに『E.T.』を観て以来、
ドリュー・バリモアに首ったけ。10歳でファンクラブに。
クイズ番組の最後の答えは奇遇にも「ドリュー・バリモア」。
よし、1ヵ月の間に憧れのドリューとデートしよう。
早速、ビデオカメラをレンタルした彼は、
この冒険の一部始終を撮影することに。

世の中、知り合いの知り合いは知り合いで、
間に6人挟めば誰とでも知り合いになれると言われていますが、
ブライアンのコネ探しが楽しい。
ドリューの利用するリムジンの運転手の知り合いとか、
ドリューの通うエステサロンの担当者の知り合いとか、
ドリューの従姉(しかし、ドリューと面識なし)の知り合いとか。
そして、ドリューへの距離を度数で表します。
そしたら本当に6度、つまり6人挟めば、
なんとかドリューと繋がっちゃったりするんです。

“チャーリーズ・エンジェル”シリーズの脚本家が
可能性をアドバイスしてくれたり、
ハリウッド映画の予告編でお馴染みの声の人が
ノーギャラでナレーションを引き受けてくれたり、
コネって、探せばその辺に。

映画監督志望のブライアンの売名企画という見方もあります。
だけど、本作を観れば、彼は正真正銘のドリュー・ファン。
自分のことなど知る由もないハリウッド女優に
幼い頃から一方的に寄せてきた想いは、いわば初恋。
交際を申し込むわけではない、ただ一度きりのデートがしたい。
“Yes”でも“No”でも構わない、
ただ、彼女から直接返事が欲しい。そう願う彼が、
得る情報に一喜一憂する姿にエールを送りたくなります。

“If you don't take risks, You'll have a wasted soul.”
「危険を冒さないのは、人生の浪費だ」とはドリューの言葉。
結末はぜひその目でお確かめください。

君は、僕が憧れていたとおりの人。

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