夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『Shirley シャーリイ』

2024年07月22日 | 映画(さ行)
『Shirley シャーリイ』(原題:Shirley)
監督:ジョゼフィン・デッカー
出演:エリザベス・モス,マイケル・スタールバーグ,オデッサ・ヤング,ローガン・ラーマン他
 
祇園でひとり晩ごはんの前に京都シネマで2本ハシゴの2本目。
 
実在の作家シャーリイ・ジャクスンをモデルにした作品なのですが、私はこの作家を知らなくて。
1918年サンフランシスコ生まれの女流作家で、2008年には彼女の名前を冠した賞も創設されています。
本作で彼女を演じたエリザベス・モスが本物の彼女の写真とそっくりすぎる。
 
1948年、アメリカ合衆国北東部、バーモント州南部最大の町ベニントン。
作家のシャーリイ・ジャクスンは短編『くじ』が話題を呼び、名作家に。
しかし彼女の性格には大いに問題があり、夫でベニントン大学の教授であるスタンリーは困っている。
シャーリイは家から一歩も出ず、自宅に人を招いてパーティーを開けば辛辣すぎる物言い。
誰もが彼女を偏屈とみなしているうえに、今は執筆もまるで進んでいない。
 
そこでスタンリーは新任の助手フレッドとその妻ローズを利用することを思いつく。
しばらく家に滞在させる代わりに、ローズにシャーリイの世話をしてほしいと。
何をしでかすかわからぬシャーリイを見張って、家事も引き受けることになったローズ。
 
フレッドにすら内緒にしていた妊娠をシャーリイから暴露され、
その後もいちいち棘のある言葉を投げかけられ、ローズは悔しさでいっぱいだが、
今がフレッドの昇任のチャンスだとこらえるしかない。
 
ところがローズの存在がシャーリイにインスピレーションを与え、滞っていた執筆が進みはじめる。
シャーリイが新しい長編小説の題材として選んだのは、
ベニントン大学に通う18歳の少女ポーラが突如消息を絶った未解決失踪事件
ローズの協力によりポーラの情報を入手したシャーリイは……。
 
エリザベス・モスの演技が圧巻。
また、ローズを演じるオデッサ・ヤングも抜群です。
可愛いだけの妻だったローズが逞しくなると共に美しくなる。
それに引き換え、下衆なスタンリーと実は平々凡々すぎるフレッド。
こんなのに惹かれる女子学生たちもどうなっているんだか。
 
シャーリイの小説をぜひ読んでみたいと思っていますが、きっと相当変なんだろうなぁ。
凡人が読んでも理解できない作品のような気がして。『くじ』にはチャレンジしてみます。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『潜水艦コマンダンテ 誇り高... | トップ | 『メイ・ディセンバー ゆれる... »

映画(さ行)」カテゴリの最新記事