夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『僕らのミライへ逆回転』

2009年03月13日 | 映画(は行)
『僕らのミライへ逆回転』(原題:Be Kind Rewind)
監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:ジャック・ブラック,モス・デフ,ダニー・グローヴァー,
   ミア・ファロー,メロニー・ディアス他

アンマリな邦題が付いていますが、原題は“Be Kind Rewind”。
世の中に「レンタルビデオ店」という言い方は残っているものの、
もはやVHSは一掃されつつある昨今では死にかけの一文。
「巻き戻してご返却ください」の意です。
それを店名にしてしまったレンタルビデオ店が舞台。

郊外の寂れたレンタルビデオ店。
オーナーである老人フレッチャーは、
生涯この店で過ごしたいと思っている。
しかし、付近は再開発地区に指定され、
店を改装しないなら立ち退くようにと役所から勧告を受ける。

改装する資金など、手元にはない。
店が繁盛しているところをお役人にアピールすれば、
なんとかなるかもしれないと考えたフレッチャーは、
近所の大型店をこっそりリサーチすることに。
事情は伏せたまま、店番をプータローのマイクに任せる。

ある日、フレッチャーから入店禁止を言い渡されている、
マイクの悪友ジェリーがやってくる。
ジェリーは発電所を襲撃したさいに体に磁気を帯びたらしく、
彼から発せられる磁気で店内の商品がすべてパーに。
画像が乱れているとの客からのクレームで
その事実を知ったマイクとジェリーは大慌て。

店の様子をたまに窺ってほしいと
フレッチャーから頼まれていた常連客のファレヴィチ夫人が、
『ゴーストバスターズ』のビデオを借りに来店。
困ったマイクとジェリーは、明日には入荷するからと言いつくろい、
ふたりで『ゴーストバスターズもどき』の撮影を開始する。

サイコーです。
『ゴーストバスターズもどき』が意外にも夫人の不良の甥にウケ、
面白かったからほかにも貸せと言い出します。
マイクとジェリーは『ラッシュアワー』、『ロボコップ』、
『2001年宇宙の旅』と、次々リメイク。
それが話題になって行列のできるお店に。
しかし、著作権の侵害で訴えられて……という展開です。

登場する映画をまったく知らないと笑えないかもしれません。
最初のうちはテンポも悪くてもたついた感じ。
だけど、映画を愛する人にはぜひお薦めしたい一作。
リメイクを始めるあたりからグイグイ引き込まれ、笑いっぱなし。
そのうえ最後に泣かされるなんて、想像もしていませんでした。

邦題は酷いけど、キャッチコピーは私のお気に入り。
「はっぴいえんどにリメイク中」。

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