『ブロック・パーティー』(原題:Block Party)
監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:デイヴ・シャペル,ローリン・ヒル,カニエ・ウェスト,
エリカ・バドゥ,モス・デフ,ジル・スコット他
『僕らのミライへ逆回転』(2008)が楽しかったので、
同監督の2006年のドキュメンタリーを観ました。
2004年9月。
デイヴ・シャペルが企画したブルックリンの路上無料ライヴと、
当日までの様子を収めています。
失礼ながら、私は彼の名前を初めて聞いたのですが、
アメリカではとても人気のあるコメディアンだそうです。
タイトルとなっている「ブロック・パーティー」とは、
ひとつの街区に住む住民たちによる地域のお祭りのこと。
野外でおこなわれることが多く、
必要な電源をその辺の街灯から勝手に頂戴する場合も、ままあるようです。
そんなときは、警察も大目に見てくれるとか。
特に、治安の良くない街区だと、
ブロック・パーティーが開かれている日はみんながそこに集まって、
よそでの悪さが減るからという理由で。
デイヴ発案のこのブロック・パーティーは、
当日までNYのどこで開催されるか内緒。
パーティーの数週間前、デイヴは生まれ育った町に立ち寄り、
お世話になったタバコ屋のおばちゃんや、
音楽好きのやんちゃな青年たちにチケットを配ります。
当日のバスと宿泊場所も彼が用意。
若者の音楽になんてついて行けるかしらと言いながら、
NY訪問を心待ちにするタバコ屋のおばちゃんの顔が可愛らしい。
いわゆるミステリーツアーと同じ、当日の会場行きのバス乗り場には、
口コミでパーティーの開催を知り、チケットをゲットした人の大行列。
人種も年齢もさまざまでも、誰もがワクワクの表情。
ヒップホップはあまり好んで聴きたいジャンルではないけれど、
本作を観てイメージは変わりました。
デイヴの趣旨に賛同した参加ミュージシャンたちの音楽は、
社会への不満を題材にした辛辣な歌詞が多くても、
文句を言っているだけには終わりません。
出演者の1人であるワイクリフ・ジョンが、
地元大学のマーチングバンドのメンバーたちに向かって、
「自分の境遇が良くないことを白人のせいにするな。白人は悪くない。
勉強しろ。本を読め」と言っていたシーンはくり返し観ました。
ハイチ出身で、人種と言語の壁に悩まされ、
勉強して、勉強して、人気ラッパーとなった彼だからこその言葉です。
音楽は生きる力の源。どんなジャンルであっても。
監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:デイヴ・シャペル,ローリン・ヒル,カニエ・ウェスト,
エリカ・バドゥ,モス・デフ,ジル・スコット他
『僕らのミライへ逆回転』(2008)が楽しかったので、
同監督の2006年のドキュメンタリーを観ました。
2004年9月。
デイヴ・シャペルが企画したブルックリンの路上無料ライヴと、
当日までの様子を収めています。
失礼ながら、私は彼の名前を初めて聞いたのですが、
アメリカではとても人気のあるコメディアンだそうです。
タイトルとなっている「ブロック・パーティー」とは、
ひとつの街区に住む住民たちによる地域のお祭りのこと。
野外でおこなわれることが多く、
必要な電源をその辺の街灯から勝手に頂戴する場合も、ままあるようです。
そんなときは、警察も大目に見てくれるとか。
特に、治安の良くない街区だと、
ブロック・パーティーが開かれている日はみんながそこに集まって、
よそでの悪さが減るからという理由で。
デイヴ発案のこのブロック・パーティーは、
当日までNYのどこで開催されるか内緒。
パーティーの数週間前、デイヴは生まれ育った町に立ち寄り、
お世話になったタバコ屋のおばちゃんや、
音楽好きのやんちゃな青年たちにチケットを配ります。
当日のバスと宿泊場所も彼が用意。
若者の音楽になんてついて行けるかしらと言いながら、
NY訪問を心待ちにするタバコ屋のおばちゃんの顔が可愛らしい。
いわゆるミステリーツアーと同じ、当日の会場行きのバス乗り場には、
口コミでパーティーの開催を知り、チケットをゲットした人の大行列。
人種も年齢もさまざまでも、誰もがワクワクの表情。
ヒップホップはあまり好んで聴きたいジャンルではないけれど、
本作を観てイメージは変わりました。
デイヴの趣旨に賛同した参加ミュージシャンたちの音楽は、
社会への不満を題材にした辛辣な歌詞が多くても、
文句を言っているだけには終わりません。
出演者の1人であるワイクリフ・ジョンが、
地元大学のマーチングバンドのメンバーたちに向かって、
「自分の境遇が良くないことを白人のせいにするな。白人は悪くない。
勉強しろ。本を読め」と言っていたシーンはくり返し観ました。
ハイチ出身で、人種と言語の壁に悩まされ、
勉強して、勉強して、人気ラッパーとなった彼だからこその言葉です。
音楽は生きる力の源。どんなジャンルであっても。