『デュオ 1/2のピアニスト』(原題:Prodigieuses)
監督:フレデリック・ポティエ,ヴァランタン・ポティエ
出演:カミーユ・ラザ,メラニー・ロベール,フランク・デュボスク,イザベル・カレ,レナート・ベッツェン
ローラ・オーブリエール,エリザ・ダウティ,アウグスト・ヴィトゲンシュタイン他
お笑いコンビ“ドーナツ・ピーナツ”が上方漫才大賞を受賞したとかで、初冠番組を持つことに。
その初回の収録をスタジオなどではなくよしもと漫才劇場でおこなうに当たり、招待の企画がありました。
応募したら当選したので、午後休を取ってなんばへ向かう。
マンゲキに行く前にひとり昼酒、ドーナツ・ピーナツとゲストのアキナで笑った後はなんばパークスシネマへ。
双子の姉妹クレールとジャンヌをピアニストにするべく、厳しく育ててきた父親セルジュ・ヴァロア。
本人は水泳の選手で、ピアノの経験など一度もないのに。
その甲斐あって、ふたりはドイツの名門カールスルーエ音楽大学に進学。
入学初日、ピアノ科の生徒全員がピアノを弾いてみるように言われ、クラスが振り分けられる。
クレールは筆頭教師のレナートが指導する上級クラスへ、ジャンヌは別の教師フィッシャーのクラスへ。
そんなふうになってもクレールを応援しつづけるジャンヌだったが、
クレールは声をかけてきたドラム科の上級生ダニエルに好意を抱いている様子。
以前のような始終一緒という時間が少しずつ減ってゆく。
あるとき、ジャンヌに嘘の片棒を担がせてダニエルとデートに出かけたクレール。
それを知ったセルジュが強引に連れ戻そうとしたさいにクレールは手首を痛める。
次期開催のコンサートでソリストに選出されていたのに、ピアノを弾けなくなったクレール。
彼女の様子がおかしいことに気づいたレナートはジャンヌを呼び出す。
ジャンヌはクレールの肩を持つも、レナートはクレールに見切りをつけると、
コンサートで楽団を率いる予定の有名な指揮者アイヴァン・レンネの前でジャンヌに演奏をさせる。
ジャンヌの演奏に驚喜するレンネ。
ところが、クレールの手首の痛みは遺伝性の骨の疾患だとわかる。
双子であるジャンヌにもその症状がいずれ出るのは間違いないと思われ……。
父親に練習を強いられていたとはいえ、クレールもジャンヌも心からピアノを愛していました。
ピアノを弾けない人生なんてあり得ないと、関節に負荷をかけない演奏法を考えてこっそり練習する。
ふたりの意思を尊重したい母親カトリーヌに対し、セルジュは手まで失う危険を無視できません。
ピアノの演奏を禁じようと練習先に乗り込んだそのとき、娘たちがこのうえなく楽しそうに演奏しているのを見ます。
どうせもう病気で弾けないのだからと、姉妹の復学を認めようとしない学長。
そのときのカトリーヌの頼もしさと言ったら。笑ってしまいました。素晴らしい。
クレール役のカミーユ・ラザとジャンヌ役のメラニー・ロベールのダブル主演。
セルジュにはフランク・デュボスク、カトリーヌにはイザベル・カレ。
フィッシャー先生役のエリザ・ダウティもすごくよかった。
障害があっても弾きたいという強い気持ち。とても好きな作品になりました。