夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

ヤクザ、集合。(続編)

2009年12月10日 | 映画(や行)
『893239〈ヤクザ23区〉』の東東京版を観たと書いてから、
早くも2カ月以上が経過。前回はこちら
しばらく会えない友人から借りたのをいいことに、
ついつい続きを観るのが後回しになっていました。ごめんなさい。

やはり東西南北の順に観るべきかと思い、西東京版を。
収録されているのは、新宿区、中野区、杉並区2本、練馬区、豊島区で、
番外編としてロサンゼルスが登場します。

全体のイメージとして、東東京版よりも痛い。
指ちょん切れる、はらわたえぐり出されるみたいなシーンは
東東京版にはあまりなかったのですが、
西東京版ではスプラッタ映画並み。

残酷なシーンが出て来るにもかかわらず、
なかなかおもしろくて笑ってしまったのは、
杉並区編の『NO BORDER, NO 893』(監督:古澤健)。
ある町のある橋の上。
折りたたみ式のパイプ椅子に日がな一日すわり続ける男がひとり。
彼は、橋の向こう側にある暴力団事務所を見張り、
橋の反対側に渡ろうとするヤクザにことごとく足止めを喰らわせます。
ヤクザたちは、橋を渡れないとどこにも行くことができないため、
銃を携えて男に勝負を挑むのですが……。

“BORDER”は境界線のことかと思いきや、
それじゃ「境界がない」で、話の辻褄が合いません。
ヤクザの服装を見て納得。全員がシマシマのシャツを着用していました。
ボーダー柄さえ着ていなければ、ヤクザとバレずに橋を通行できるのですが、
亡き親分の遺言らしく、それだけはやめられないのだそうな。

練馬区編の『撮影ヤクザ』(監督:テヅカ眞)も
思わず笑ってしまう設定です。
撮影所を持つ暴力団は、最近アキバ系に人気面で圧倒されています。
これまで任侠映画ばかりを撮ってきましたが、
このままでは儲からないと、組長は方向転換に打って出ることに。
「これからは、萌え~♪だ!」と組長が告げると、組員たちはざわざわ。

「萌え」って何だ?
あれだよ、女子高生がやらしいことするんだよ。
バカ、「萌え」はやらしいことしちゃ駄目なんだ。
しかし、「萌え」だなんてヤクザの名が廃るのでは……
と、つぶやく組員の手に、リカちゃん人形がグサ~ッ。痛いがな。
撮影現場では、メイド服を着た女子高生に、
「そんな仕草じゃなくて!」とダメ出しするヤクザたちの可愛いこと。

この2カ月の間に、TSUTAYA DISCASでも取り扱いを始めたようです。
在庫数わずかに10本ですけれど。(^^;

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