夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ライトハウス』

2021年07月30日 | 映画(ら行)
『ライトハウス』(原題:The Lighthouse)
監督:ロバート・エガース
出演:ウィレム・デフォー,ロバート・パティンソン,ワレリヤ・カラマン他
 
京都シネマで4本ハシゴの〆には本作を選択。
 
デビュー作の『ウィッチ』(2015)が強烈に頭に残っているロバート・エガース監督。
その監督の2作目である本作を絶賛しているのはアリ・アスター監督、
つまり『ミッドサマー』(2019)の監督です。
もうこれを聞いただけで、楽しい作品を想像するほうが無理。
絶対イヤな作品に決まっているのですが、どうにも好奇心を抑えられません。
 
全編モノクロ。
このふたり以外に登場するのは幻の人物だけ。
 
舞台は1890年代、ニューイングランド孤島
灯台と島の管理のため、ここへ派遣されたふたりの男。
ひとりはベテランのトーマス・ウェイク(ウィレム・デフォー)。
もうひとりは新人のイーフレイム・ウィンズロー(ロバート・パティンソン)。
ふたりは灯台守として4週間を共に過ごすことになる。
 
しかし、トーマスは灯台守の仕事を一切教えようとせず、
イーフレイムに命ずるのは雑用ばかり。
掃除掃除の毎日で、しかもどれだけ丹念に床を磨き上げようが、
トーマスから必ず駄目出しされる。
食事時には飲酒を強要され、イーフレイムのストレスは溜まる一方で……。
 
ほかに誰もいない。たったふたり。
しかも、ウマが合うとは思えない傲慢な上司と同じ部屋で寝泊まり。
そりゃもう気が変になるでしょう。
 
イーフレイムのアタマがじわじわとおかしくなる様子がめちゃくちゃ怖い。
双方の鬼気迫る演技から目が離せません。
予想通り、明るさのかけらもない、ものすごく嫌な話で気が滅入ります(笑)。
 
だけど、観たことを忘れてしまいそうな作品も多い中、
これは何年経とうが忘れられない作品になる。忘れたいけど。
 
とりあえず、まずカモメを見るとおののいてしまいそうです。(^^;

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