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夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『S―最後の警官― 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』

2015年09月25日 | 映画(さ行)
『S―最後の警官― 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』
監督:平野俊一
出演:向井理,綾野剛,新垣結衣,吹石一恵,青木崇高,池内博之,本田博太郎,朝加真由美,
   土屋アンナ,辰巳琢郎,高嶋政宏,近藤正臣,オダギリジョー,大森南朋他

TOHOシネマズ梅田にて。
これも「東宝11番組共通前売券」のラインナップに含まれている1本。

原作は『ビッグコミック』に掲載中のコミックで、
昨年1月から3月にかけて全10話、TBS系列の「日曜劇場」枠で放送。
私はドラマ未見ですが、そこそこの視聴率を稼いだようで。

ある日、スクールバスが乗っ取られ、警察庁の特殊部隊NPSの神御蔵一號(向井理)らが現場へ急行。
犯人の狙いがまったくわからずにいたところ、
太平洋沖で巨大タンカーも何者かによって乗っ取られる。
タンカーに積まれているのは日本を全滅させてしまうほどの量のプルトニウム。
警視庁の特殊部隊SATの蘇我伊織(綾野剛)らが太平洋沖へと向かう。

全閣僚が緊急招集されて対策を協議中、乗っ取り犯から電話が入る。
その声の主は、神御蔵と蘇我の因縁の相手である正木圭吾(オダギリジョー)だった。
正木は服役中の大勢の凶悪犯をただちに釈放するようにと言い、
また、閣僚十数名のタンカーへの乗船を要求。
指示に従わなければプルトニウムを東京で爆破させると宣言し……。

ドラマをまったく観ていないものですから、細かい人間関係は全然わからなかったのですが、
わからないなりに単発ものとしてついていくことはできて、そこそこの面白さ。
みんな熱いんだけれど、熱すぎることもないので、こちらがシラけることもありません。
タイプかどうかは別にして、男前揃いだし。
上記の俳優以外にも高嶋政宏とか青木崇高とか。
男前とは言いがたくても、体を張って犯人に立ち向かう大森南朋も格好よく。

何にせよ、駄目駄目だった巨人を観た後ですからね、あれの後ではなんでも面白く感じます。(^^;
勢いで見せられちゃったところが多分にあり、特筆すべきことは何もありませんが、こんなもんで。
悪くはないです。
それにしても綾野剛のこの売れっ子ぶりはどうよ。何を見ても彼がおる。

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『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』

2015年09月24日 | 映画(さ行)
『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』
監督:樋口真嗣
出演:三浦春馬,長谷川博己,水原希子,本郷奏多,三浦貴大,
   桜庭ななみ,石原さとみ,ピエール瀧,國村隼他

「東宝11番組共通前売券」を使用して、TOHOシネマズなんばで鑑賞。

アニメ版はたいそう楽しかったけれど、
実写版の『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』で愕然。
いいところをまったく見つけられず、後編はパスしたいぐらいだったけれど、
あんな見所なしで終わられたら消化不良。
さらなる消化不良になることも覚悟しつつ、後編を観ることに。

アルミン(本郷奏多)をかばって巨人に飲み込まれてしまったエレン(三浦春馬)。
その後、謎の黒髪の巨人が出現し、他の巨人を次々と倒してゆく。
もしかすると黒髪の巨人は人類の味方なのか。
その不可解な行動に調査兵団の団員らは首をかしげ、
ハンジ(石原さとみ)は黒髪の巨人が知性を持っていることを感じ取る。

やがて力尽きた黒髪の巨人の中からエレンが現れ、
状況によってエレンが巨人化することが判明。
エレンを生かしておくべきか殺すべきか、調査兵団の中でもめるが、
巨人化したエレンが人類の味方となって戦っていたことは明らかで、
彼を生かしておくほうが得策であるという結論に落ち着くのだが……。

87分がなんと長く感じられたことでしょう。出るは溜め息ばかりなり。
前編のホラー映画かと思えるほどのグロさは抑えられていたけれど、
そのグロさが見所だと言えなくもなかったので、それすらない後編にしらけるばかり。
調査兵団の団員にはひとりとして魅力的な人物がいません。
あ、石原さとみだけは前編に引きつづき、その弾け方が少し面白かったかも。
でも浮きに浮いちゃってます。もったいない。

エレンとシキシマ(長谷川博己)、そして妙に女オンナしているミカサ(水原希子)。
彼らの三角関係なんて、本作の品位を落とすだけ。
最終のボスキャラが國村隼演じるクバルとは。
もう苦笑するしかないっちゅうの。

町山智浩さんが脚本担当とのことなので、もう少し笑わせてくれるかなと思っていたのに、
それもなくてがっかり。とにかくがっかりだらけの巨人なのでした。つまらん。
いまのところ、今年のワーストは本作か『Mr.タスク』

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『キングスマン』

2015年09月22日 | 映画(か行)
『キングスマン』(原題:Kingsman: The Secret Service)
監督:マシュー・ヴォーン
出演:コリン・ファース,マイケル・ケイン,タロン・エガートン,マーク・ストロング,
   ソフィア・ブテラ,サミュエル・L・ジャクソン,ソフィー・クックソン他

TOHOシネマズ伊丹にて。

『キック・アス』(2010)の原作者と監督のコンビによる作品。
イギリス訛りの英語でこんなハチャメチャなもんを撮られたらたまりまへんな~。(^O^)

ロンドンのサヴィル・ロウにたたずむ高級テーラー“キングスマン”。
英国紳士のハリーは、表向きはこの店の仕立て職人だが、
その正体はといえば、どの国家にも縛られることなく秘密裏に正義を遂行する、
国際的スパイ組織“キングスマン”の凄腕エージェント。

ある日、ベテランエージェントのランスロットが何者かによって殺害される。
悲しみに暮れるひまもなく、欠員を補充することになったキングスマン。

そんな折り、貧困地区で荒んだ生活を送る若者エグジーからハリーに連絡が入る。
エグジーはかつてハリーをかばって亡くなった部下の息子。
ハリーは部下の妻子の面倒を生涯みるつもりだったが妻が拒否。
しかし働きざかりだった夫を失っては息子をまともに育てられず、
エグジーも不幸な境遇に陥ってしまったのだ。
父を亡くした当時、幼かったエグジーは、困ったことがあれば連絡せよと
ハリーから声をかけられたことを覚えていて、
ケチな窃盗で捕まったさいに秘密の番号に電話してみると、
ハリーが罪をもみ消しに来てくれたというわけ。

何がなんだかわからないが、ブタ箱にぶち込まれずに済んでラッキー。
その程度の認識しかなかったエグジーにハリーは説教する。
そして、チンピラに絡まれたエグジーを助けると、
エグジーの亡き父がいかに素晴らしいエージェントだったかを伝え、
同じ仕事をしてみないかと告げる。
こうしてエグジーは、ハリー以外のエージェントが推薦する若者たちとともに、
ランスロットの後釜をめぐる争いに参戦することに。

一方、IT業界で大成功を収めた富豪ヴァレンタインが不穏な動きを見せている。
奴が世界規模のテロを企てていることに気づいたキングスマンは、
リーダーのアーサーの指示のもと、ヴァレンタインを追うのだが……。

頭が爆発してぶっ飛ぶぶっ飛ぶ。
強烈なのに下品な印象がないのは英国紳士然としているゆえか(笑)。
ジョークも下ネタでありながらじゅうぶんに笑えるもので、
特にスウェーデンの王女、サイコーです。

オープニングはダイアー・ストレイツの“Money for Nothing”のイントロ部分のみ、
これだけでテンションだだ上がり。
エンディングはブライアン・フェリーの“Slave to Love”でこれも粋。

気の毒だったのはアーノルド教授役だったマーク・ハミル。
冒頭では危うく命は助かるものの、頭ぶっ飛んで速攻死亡の彼。
誰があのルーク・スカイウォーカーだったと思うでしょう。

ハリー役のコリン・ファース、真面目な顔してこんな酷いことするなんて楽しい。
ヴァレンタイン役のサミュエル・L・ジャクソン、完全にイカレています。
エグジー役のタロン・エガートンは昔のエミール・ハーシュみたい。
ふとした顔がマット・デイモンに似ていて今後の期待大。
キングスマンの一員、マーリン役にはマーク・ストロング。やっぱりこのハゲ、好きだわ私。

倫理観の高い人は怒る作品かもしれませんけれども、楽しかったよん。

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『カリフォルニア・ダウン』

2015年09月20日 | 映画(か行)
『カリフォルニア・ダウン』(原題:San Andreas)
監督:ブラッド・ペイトン
出演:ドウェイン・ジョンソン,カーラ・グギーノ,アレクサンドラ・ダダリオ,ヨアン・グリフィズ,
   ポール・ジアマッティ,ヒューゴ・ジョンストーン=バート,アート・パーキンソン他

これも109シネマズ箕面にて。
前述の『天空の蜂』のほうが集客率が高いだろうと思っていたのに、
なぜかこっちのほうが老若男女を呼び込んでいるようです。
テロものよりも災害ものにみんな呼び寄せられるのか。
そうじゃなくてドウェイン・ジョンソン人気なら私は嬉しい。

ロサンゼルスの消防局で救難ヘリのパイロットを務めるレイ。
リーダーとして部下や同僚の信望厚く、
どんな困難な状況でも救出を完遂する優秀なパイロットだが、
仕事に追われるあまり、家族を顧みることができずにこれまで来た。
別居中の妻エマとはまもなく離婚するだろう。
大学生の愛娘ブレイクと会う機会も思うようにつくれないまま。

ある日、ネバダ州で大地震が起き、レイは救助活動へと向かう。
続いてカリフォルニア州を縦断するサンアンドレアス断層が動き、
とてつもなく大きな地震が一帯を襲う。
レイは高層ビルの上層階に取り残されたエマを電話で誘導、間一髪のところで救出する。

ところが安心したのも束の間、今度はブレイクからSOSを求める電話が。
ブレイクは、エマの再婚相手となるはずだったダニエルと一緒にいたが、
ダニエルは自社ビルの駐車場で車内に閉じ込められたブレイクを置き去りにし、
ひとりでとっとと逃げたらしい。
たまたまダニエルのもとへ入社の面接に訪れていた青年ベンとその弟オリーが
ブレイクを助けに駆けつけ、3人で行動を共にしていた。

あちこちのビルが倒壊し、津波にまで見舞われて騒然とするサンフランシスコ
通信が途切れてどこにいるのかもわからないブレイクを助けようと、
レイとエマは上空から必死に探すのだが……。

レイが助けるのは家族のみ。
もちろん、道中逃げ惑う他人を安全な場所へと誘導することも忘れませんが、
「家族がどこそこに取り残されている」と報告するレイに
「おぉ、行ってきな」という上司の言葉に私は拍子抜け。
そりゃ他人よりも家族が大事に決まっているけれど、
もっと大きな話かと思っていたので、ちょっと驚きました。

ブレイクのデカすぎる胸には女の私でも気を取られます(笑)。
対する純朴すぎる青年ベンと生意気さも可愛い少年オリー。
ベン役はもうちょいイケメンのほうがよかったなぁと思っていたら、どうしてどうして。
話が進むにつれて、誠実で素敵な青年に見えてくるから不思議。
父親から非常時のあれこれを教わっていたブレイクも頼もしく、
地震学者役のポール・ジアマッティは相変わらず何でも来い。
懐かしのカイリー・ミノーグがダニエルの妹役だかなんだかで、
あっというまに死亡する気の毒な扱いでした。
それでもちゃんと台詞がある分、『アルマゲドン』(1998)の松田聖子よりはマシか。

私の隣席だったオジサン、泣きすぎです(笑)。
泣きすぎやろとツッコミを入れたくなる人がいるのは『インポッシブル』(2012)以来。
これも『天空の蜂』と同じく、高所恐怖症の人はチビるかも。

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『天空の蜂』

2015年09月18日 | 映画(た行)
『天空の蜂』
監督:堤幸彦
出演:江口洋介,本木雅弘,仲間由紀恵,綾野剛,國村隼,柄本明,光石研,
   佐藤二朗,手塚とおる,竹中直人,落合モトキ,向井理,石橋蓮司他

109シネマズ箕面にて。

最近の東野圭吾は、「いきなり文庫」シリーズとかでイマイチな作品も発表しているので、
書き過ぎなのではないかと思っていましたが、
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』はとても良かったし、全部駄目になっているわけではなさそう。
本作の原作は、どれを読んでも面白かった頃の作品と言えるでしょうけれど、
個人的には理系の話にはアタマがついて行きづらく、
周囲の男性陣が絶賛するほどには楽しめなかった本でした。
それが映画化されたら、超文系の私にもわかるかもという期待を込めて。

1995(平成7)年8月8日。
錦重工業が開発した最新鋭超巨大ヘリコプター“ビッグB”が完成し、
自衛隊に引き渡すべく華々しい式典がおこなわれる日。

ビッグBの開発責任者である湯原(江口洋介)は、妻子を連れて式典へ。
仕事仕事だった湯原と妻との仲は冷え切っており、
一人息子の高彦も湯原にはまったく口をきこうとしない。
そんな家庭の事情を同僚の山下にぼやいているのを偶然高彦が耳にする。
ショックを受けた高彦は山下の息子・恵太を連れて勝手に行動。
誰もいない式典会場に鎮座していたビッグBに潜り込む。

ところが、ビッグBが突如として動き出す。
異変に気づいた湯原がビッグBを追いかけ、
恵太はなんとか飛び降りることに成功するが、高彦はそのまま上空へ。
ビッグBは“天空の蜂”と名乗るテロリストの遠隔操作によって飛行、
高彦を乗せたまま、福井県の原子力発電所“新陽”の真上でホバリングを始める。

犯人の政府に対する要求は、日本全土の原発を廃棄すること。
従わなければ大量の爆発物を積載したビッグBを原子炉に墜落させると宣言。
残された時間はビッグBの燃料がなくなるまでの8時間。
湯原は同じ会社の同期で新陽の設計者である三島(本木雅弘)に協力を求め、
高彦の救出とビッグBの墜落阻止に全力を挙げるのだが……。

エンターテインメント精神に長けた堤幸彦監督ですから、見せ場たっぷり。
有名俳優勢揃い、しかも上手い人揃いだもの、面白くないわけがない。
江口洋介と本木雅弘が演じる両人のほか、
新陽所長に國村隼、福井県警刑事に柄本明、犯人の一味に綾野剛
福井県警警備部やら消防本部やらの職員には佐藤二朗とか光石研とか。
偉そうな石橋蓮司竹中直人もいて、錚々たる顔ぶれです。

映画化が困難だと言われていたのは、
フィクション映画のテーマにすることなどタブーだと思われてきた原発問題だからでしょうが、
ここまでやった堤監督はあっぱれ。
だけど原発に賛成でも反対でもない中立作品に仕上げているところもお見事。
逃げたという印象も抱きません。
最後の向井理くん登場は余計かと思いますけれども。

高所恐怖症の方は絶対チビります。念のため(笑)。

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