ぜんぜんそんな気分じゃないや
とうとうクリスマスツリーも飾らなかったし
そのかわり、イヴからずっと壁の電飾は灯しっぱなし
なぜなら電池を使いきって、片づけたいから
今は4色のうち、緑色だけ生き残っている
でも弱々しいから、お化け屋敷みたいだ
そんで枕元の灯りだけつけて、実話怪談を読んでるんだから
あたしも相当な変態だ、あげくに悪夢をみて寝不足になっている
ゆうべは、汚くてボロボロの長屋に越してきて我慢して暮らしてるんだけど
あんまり酷いもんだから、おっとにもう少しマシなところへ移れないかと相談する
だって畳が朽ちて土が見えてて、端っこにゴミが捨てられてて鼠が走ってるんだ
壁も半分しかなくて殆ど野宿みたいな感じ、これではあんまりだ
なのにあたしときたら、おっとに遠慮し~し~お世辞まで言って提案してる
目覚めてから腹がたった、なんと卑屈な自分、遠慮などすることないのに
外はお祭り、それももう終わってみんな帰宅してる中を
浴衣姿で自分だけ逆に歩いて街はずれまで来たら、左とん平が櫓を片づけている
それで来た道を引き返すんだけど真っ暗でダレもいなくて、家も解らなくなって
どんどん道が狭くなって、先月いった石狩灯台へ続く両脇が草むらの狭い道に迷い込んでいる
真っ暗で怖くて、この先は荒涼とした海だから余計に怖くて
ふと横をみたら竹垣になってて、隙間から覗いたら早朝の気怠い繁華街が見えた
で、浴衣を破きながら突き破って向こうへ出たけど、疲れた顔の飲み屋の従業員が2~3人と
朝まで飲んでた酔っ払いが数人、ごみを漁るカラスが数羽いて、やけに看板が極彩色で眩しい
よく見たらオレンジに白文字で「とん平ラーメン」って書いてあって、げっ、またとん平
その隣は「とん平のよってらっしゃい」、その向かいには「とん平、ここまで来たら」
って看板があり、ステテコ姿のとん平と裸の女のイラストが描いてあって姉妹店っぽい
さらにずっと奥まで、とん平のピンスポット、とん平の弥次喜多道中、ひとくち寿司とんぺい
鉄火場トンペイと、とん平とんぺいトンペイって、まだまだいっぱいひしめきあってて
ふと入口を見あげたら、「とん平の狸穴小町」って書いてあった
そんで「とん平タクシー」が、「空車」と表示しながら通り過ぎる
なに、とん平ってこの町を牛耳ってるの?って思ったら急に怖くなって
とん平こわいとん平こわいと、ぞわぞわしながら自分ちを探して走り回っている
ってとこで目が覚めた、頭に激痛がはしっていた
今夜は、大草原の「小さな家の料理本」を読みながら寝る
かあさんに熱い豆のスープをこしらてえもらう、ぜったい
とうとうクリスマスツリーも飾らなかったし
そのかわり、イヴからずっと壁の電飾は灯しっぱなし
なぜなら電池を使いきって、片づけたいから
今は4色のうち、緑色だけ生き残っている
でも弱々しいから、お化け屋敷みたいだ
そんで枕元の灯りだけつけて、実話怪談を読んでるんだから
あたしも相当な変態だ、あげくに悪夢をみて寝不足になっている
ゆうべは、汚くてボロボロの長屋に越してきて我慢して暮らしてるんだけど
あんまり酷いもんだから、おっとにもう少しマシなところへ移れないかと相談する
だって畳が朽ちて土が見えてて、端っこにゴミが捨てられてて鼠が走ってるんだ
壁も半分しかなくて殆ど野宿みたいな感じ、これではあんまりだ
なのにあたしときたら、おっとに遠慮し~し~お世辞まで言って提案してる
目覚めてから腹がたった、なんと卑屈な自分、遠慮などすることないのに
外はお祭り、それももう終わってみんな帰宅してる中を
浴衣姿で自分だけ逆に歩いて街はずれまで来たら、左とん平が櫓を片づけている
それで来た道を引き返すんだけど真っ暗でダレもいなくて、家も解らなくなって
どんどん道が狭くなって、先月いった石狩灯台へ続く両脇が草むらの狭い道に迷い込んでいる
真っ暗で怖くて、この先は荒涼とした海だから余計に怖くて
ふと横をみたら竹垣になってて、隙間から覗いたら早朝の気怠い繁華街が見えた
で、浴衣を破きながら突き破って向こうへ出たけど、疲れた顔の飲み屋の従業員が2~3人と
朝まで飲んでた酔っ払いが数人、ごみを漁るカラスが数羽いて、やけに看板が極彩色で眩しい
よく見たらオレンジに白文字で「とん平ラーメン」って書いてあって、げっ、またとん平
その隣は「とん平のよってらっしゃい」、その向かいには「とん平、ここまで来たら」
って看板があり、ステテコ姿のとん平と裸の女のイラストが描いてあって姉妹店っぽい
さらにずっと奥まで、とん平のピンスポット、とん平の弥次喜多道中、ひとくち寿司とんぺい
鉄火場トンペイと、とん平とんぺいトンペイって、まだまだいっぱいひしめきあってて
ふと入口を見あげたら、「とん平の狸穴小町」って書いてあった
そんで「とん平タクシー」が、「空車」と表示しながら通り過ぎる
なに、とん平ってこの町を牛耳ってるの?って思ったら急に怖くなって
とん平こわいとん平こわいと、ぞわぞわしながら自分ちを探して走り回っている
ってとこで目が覚めた、頭に激痛がはしっていた
今夜は、大草原の「小さな家の料理本」を読みながら寝る
かあさんに熱い豆のスープをこしらてえもらう、ぜったい