めいすいの写真日記

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五嶋みどりバッハを奏でる・・・無伴奏バイオリンソナタとパルティータ(全曲)

2017-01-30 | クラシック音楽

BSプレミアムで1月30日未明に「五嶋みどりバッハを奏でる・・・無伴奏バイオリンソナタとパルティータ(全曲)」が放映されました
 バッハは1717年からドイツのケーテン(現在人口3万の町)で、7年間、宮廷楽長をつとめました。「無伴奏バイオリンソナタとパルティータ」は30代の彼がこの地で、日常生活の中で完成させた作品です。
 五嶋みどりは1816年8月にバッハゆかりのこの地を訪れ、現在も残るケーテン城の部屋で演奏し、テレビ用に録画されたのが、この日の放送でした。
   「無伴奏バイオリンソナタとパルティータ」は「バイオリニストのバイブル」とも言われる作品ですが、全曲演奏は2時間以上もかかるので、全曲演奏が行われる機会は少ないと思います。しかし、ソナタとパルティータ6曲からなる、この曲は、その一部が演奏会で演奏される機会はとても多く、人気があります。バイオリン協奏曲を演奏した後のアンコール曲としてもよく演奏されています。
 私は全曲版のCD(ヘンリク・シェリング)を持っていますが、全曲を集中して聴くのは難しく、何曲かを選んで聴くことになってしまいます。
 テレビの映像を見ながらだと演奏する姿を見ながらなので、よく集中しながら聴くことが出来ます。また、演奏者のこの曲への思いなどが途中に入っているので親しみを感じることも出来ました。

 「この曲が人の内面から沸き上がったものであるということに、とても感動します。
他の音楽からの引用や旅から得たひらめきで作られたものではなく、バッハ自身が内に秘めていたものから作られています。 私は、音楽というのは私たちの中に生きているものだと思っています。この偉大な作品は、偉大な作曲家から生まれたもので私はそのことに、どこまでも感動するのです。ニ短調のパルティータは開放的な曲で時に冒険に赴かせてくれます。装飾的な要素は見事です。アルマンドで始まり、クラント、サラバンド、ジーグ、そしてシャコンヌ。通常なら4曲で終りかと思うところ5曲目としてシャコンヌが登場します。 この最終曲は それまでの4曲をすべて足したものに相当する長さです。
パルティータ第2番は私にとって特別な作品で弾き終わった後しばらくは、この曲の余韻にひたっていたいのです。(五嶋みどり)」
 今回の放送では1番と3番とのソナタとパルティータが演奏された後、休憩があり、2番のソナタとパルティーが演奏されました。これは、演奏者の思い入れでシャコンヌで終わる形を取ったのだと思います。

「バッハは解釈の幅がとても広いと思っています。そして、どこまでも探求し続ける機会を与えてくれるのです。探求に飽くことは決してなく、これは私が共に生き続けている音楽なのです。(五嶋みどり)」
   彼女の「無伴奏バイオリンソナタとパルティータ」への取り組みの言葉はとても印象的です。このことが良い演奏で私たちを感動させてくれる源となっているのでしょう。

 なお、「無伴奏バイオリンソナタとパルティータ」の中で、私の好きな曲は明るく陽気で、華やかな「パルティータ第3番の第3楽章 ガヴォット・ロンド」です。シャコンヌに次いで有名な曲です。