山本亭の長屋門からはすぐ正面に江戸川の小高い堤防が望めます。
そこを登ると江戸川の広い緑の河原が拡がり、遠くの川面に「矢切の渡し」の船を見ることができます。
これは乗り場の標柱。矢切の渡しは「東京都葛飾区柴又」と「千葉県松戸市矢切」とを結んでいます。運賃は片道200円。
松戸市矢切は伊藤左千夫「野菊の墓」の舞台でもあります。この小説はすばらしい。冒頭部分から引き込まれ感動します。でも悲しい初恋の物語。
柴又から矢切に向かい、渡しが漕ぎ出しました。左手に「矢切の渡し」の旗が見えます。
この「矢切の渡し」は、石本美由起の作詞、船村徹の作曲による演歌により、広く知られるようになりました。
1976 年にちあきなおみのシングル「酒場川」のB面曲として発表され、1982年にはちあきなおみのA面シングルとして発売され、大ヒットしました。
ちあきなおみさん、見事な歌唱力ですね。また、出てきて歌って下さい。
柴又の桟橋に矢切からの船が着く所です。流行歌や優れた小説が生まれたように、この渡しはいくつもの恋を見つめてきたのでしょうか。
FPENTAX K7 + SIGMA AF17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO、2枚目は FPENTAX K20D + SIGMA AF70-300mm F4-5.6 DC MACRO で撮影
* この記事は、2009年9月15日の記事を修正しアップしたものです。