今年も1月3日に放映されたNHKの「ニューイヤー・オぺラ・コンサート2019」。
司会は高橋美鈴アナウンサー、高橋克典。演奏は沼尻竜典指揮、東京フィルハーモニー交響楽団。
今回は「ららら♪クラシック」の高橋克典が司会することで、オペラを親しみやすいものにするという雰囲気が感じられました。
昨年のようにテーマはなく、よく知られたオペラのアリアや合唱曲が数多く演奏されました。
その中で印象に残ったものを、いくつか、あげてみたいと思います。歌手名などは敬称略
オープニングはヨハン・シュトラウス喜歌劇「こうもり」から「夜会は招く」。ドイツ語圏のオペラ・ハウスでは年末・年始の
定番中の定番だけあって、最初から盛り上がりました。
まずは、モーツァルト作曲「魔笛」より夜の女王のアリア「復讐の心は地獄のように胸に燃え」。安井陽子はこのコロラ
トゥーラ・ソプラノの難曲を見事に歌いこなしていたと思います。
次に、ワーグナーのオペラ「指環・・・ワルキューレ」より「ワルキューレ騎行」。これもコンサートを盛り上げる曲ではあります。
ビゼー作曲歌劇「真珠取り」より「神殿の奥深く」。演奏される機会が少ないオペラですが、メトロポリタン・オペラの演出で、
美しい水中のシーンが映し出されたことで人気が上がったように思えます。一人の女性をめぐって争いながら、永遠の友情を誓う
二人の男性の物語。村上敏明と大西宇宙の二重唱。
ヴェルディ作曲「アイーダ」より「エジプトのイシスの神に照覧あれ~第2幕フィナーレ」。人気オペラの最も印象的な場面。
やはり目立つのは「アイーダ・トランペット」、この長いトランペットは今、世界中ヤマハでしか作られていないのだとか。
左右に3本づつ並ぶトランペット6本が、この曲を大きく盛り上げます。
カルメンは何故かソプラノではなくメゾ・ソプラノの歌として作曲されているようです。林美智子は日本人を代表するカルメン歌手。
やはり年季が入っているように感じました。
プッチーニ作曲「ボエーム」。「冷たい手」と「私の名はミミ」。
寒々とする屋根裏部屋で暮らす貧しい芸術家達。クリスマスの日に出会うロドルフォとミミ。
「お金がないと、このような恋愛も上手くいかない」と司会の高橋克典。しかし、笛田博昭と砂川凉子の二重唱は暖かみが感じ
られ、恋愛の芽生えにふさわしいと思いました。
プッチーニ作曲「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」。この曲を得意するという福井敬が熱唱しました。
「誰も寝てはならぬ」というのは、本来は「カラフ」の名前を知ろうとしてトゥーランドット姫が街中に出した「お触れ」。
カラフが歌うのは、変だと思うのだが・・・。
それにしても翌々日1月5日の「題名のない音楽会」で岡本友高が、この曲を1オクターブあげてソプラノで歌ったのには驚いた。
歌詞は別としても、トゥーランドット姫が歌ったとも考えられるからです。
フィナーレ。ヨハン・シュトラウス作曲 喜歌劇「こうもり」より「葡萄酒の燃える流れに」。オープニングとフィナーレが同じ
オペラの曲という粋な計らいでした。
今年のコンサートは、曲も良く選び抜かれ、歌手の質もそろって、とても楽しく見ることが出来ました。
昨年よりも内容が良かったと思います。
ニューイヤー・オペラ・コンサート、今年はみそこなってしまいましたので、楽しく拝見しました。
安井陽子さんは、新国立劇場によく出演されていて、日本でもトップクラスの実力のかしゅですね。アップで観たことななかったのですが、きれいな方ですね。彼女の「夜の女王」はオペラの舞台でも、すばらしい存在感を放っていました。
私も、オペラの鑑賞レポートを書いてみました。見識あるめいすいさんから、ご意見をいただけるとうれしい限りです。