マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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額田部推古神社お正月迎え

2012年02月09日 06時39分46秒 | 大和郡山市へ
除夜の鐘が鳴る前には電車で出かけて春日大社や大神神社、橿原神宮など名高い神社へ初詣に行く人は多い。

地元の氏神さんに参るのは元日以降とする家も多い。

旧村に鎮座する神社ではとんどを焚いて参拝者を迎えるところが多いやに思う。

そのひとつに大和郡山市額田部町の推古神社がある。

とんどの穴は年中行事を祭祀する4人の当家が掘られた。

尤も手で掘るわけにはいかないからショベルの機械だ。

深さは1mほどもある。

そこに雑木を入れて火点けを待つ当家たち。

時間が来るまでは拝殿で酒を飲みながら歓談していた。

国民的歌番組もそろそろ終わりどき。

参拝者が来る前に火を点けなければと24時を迎える30分前に点けた。

二人の学生はそのとんどの火点けを見たくて早めに来たという。



テレビから流れる除夜の鐘。

それを見とどけてやってきた参拝者。

まだ元日にもなっていない時間だが次々と訪れる家族連れの参拝者。

正月の神饌を供えた神さんに向かって拝礼をする。



ローソク灯明に火を点けて拝むHさんは家族連れで来られていた。

そうして正月を迎えた参拝者はお神酒をよばれる。

もう一人の当家は伊勢大明神のお札を配る。



配ると言っても有料だ。

数年前までは無料で配布していたのだが、神社祭祀の支出負担が大きくなったことから有料に替えたという。

当時より売れ行きは落ちたというお札。

それでも参拝者には十分あたるようにそれなりの数は用意されている。

年明けに額田部の婦人に聞けば、間に合わなかったのか「行ったら売り切れていた」という。

その話を後日、当家に確かめたところ少しだけ余ったという。

ありがたいお札は神棚などに供えるそうだ。

参拝者の行列が消えたころ。

午前1時には宮司を迎えて歳旦祭が営まれる。

神社の様子は聞けなかったが、大晦日の夕方までに各戸が砂を撒いていたという。

Y婦人の話によれば佐保(大和)川の砂を採ってきて砂撒きをしていたそうだ。

おそらく神さんを迎える砂の道だったと思われる。

いつしか道はアスファルトになった。

川の砂は汚れてしまい自然と消滅したそうだ。

(H23.12.31 EOS40D撮影)