県内の祭りのなかには紙で造った花を細竹に取り付けた花笠を奉るところが散見される。
そのうちのひとつが東吉野村鷲家の八幡神社の秋季大祭にある。
高さ6~7メートルほどの竹の先に太い藁棒に挿し込んだ花笠は左右一対で合計110本もある。
薄く削った一本の竹に6、7枚の花をコヨリで括り付けている。
花は四角い紙片で、四隅に食用の色粉を浸けて染めあげる。
これを花染めという。
祭りの4、5日前から当番の年行(ねんぎょう)さんが作った。
花笠は隣村の伊豆尾、吉野町の小名、菟田野町の上芳野、山添村の中峰山などで見られるが染め上げているのはおそらく鷲家だけであろう。
鷲家は高見峠越え伊勢街道と東熊野街道に通じる要衝の中継地になる。
今年の五月に20年に一度の造宮がなされた。
幟や旗を立て、新しくなった三間社流造りの檜皮葺神殿は朱塗りが美しい。
上(かみ)から野見(のみ)、大西、松屋、地蔵、恵比寿、市場、河井、川向(かわむかい)、多武井(たぶい)と離地の文殊(もんず)の10垣内の氏子が秋季大祭に参列される。
神事は裃姿の十人衆(総代)がご神宝などを運ぶお渡り式から始まる。
四社の金幣、白幣、太刀、白布、甘酒、メシ、野菜などのなかに生きた鯉もある。
この鯉は祭典終了後に鷲家川に放流される。
毎年のことだが川には泳ぐ鯉の姿は見られないという。
アオサギが食べているのを目撃したと氏子の一人が言った。
奉られた花笠は御供餅撒きを終えてから氏子に配られる。
かつては競い合うように取っていたがそれは戦前のこと。
そのころは子どもが参列していたそうだ。
配られた花笠は捻って輪にしたものを玄関に飾っている。
神棚に奉るところもあるが、神社周辺では多くの家が玄関に飾るという。
花笠は輪にすることから花巻きとも呼んでいる。
(H21.10.15 Kiss Digtal N撮影)
そのうちのひとつが東吉野村鷲家の八幡神社の秋季大祭にある。
高さ6~7メートルほどの竹の先に太い藁棒に挿し込んだ花笠は左右一対で合計110本もある。
薄く削った一本の竹に6、7枚の花をコヨリで括り付けている。
花は四角い紙片で、四隅に食用の色粉を浸けて染めあげる。
これを花染めという。
祭りの4、5日前から当番の年行(ねんぎょう)さんが作った。
花笠は隣村の伊豆尾、吉野町の小名、菟田野町の上芳野、山添村の中峰山などで見られるが染め上げているのはおそらく鷲家だけであろう。
鷲家は高見峠越え伊勢街道と東熊野街道に通じる要衝の中継地になる。
今年の五月に20年に一度の造宮がなされた。
幟や旗を立て、新しくなった三間社流造りの檜皮葺神殿は朱塗りが美しい。
上(かみ)から野見(のみ)、大西、松屋、地蔵、恵比寿、市場、河井、川向(かわむかい)、多武井(たぶい)と離地の文殊(もんず)の10垣内の氏子が秋季大祭に参列される。
神事は裃姿の十人衆(総代)がご神宝などを運ぶお渡り式から始まる。
四社の金幣、白幣、太刀、白布、甘酒、メシ、野菜などのなかに生きた鯉もある。
この鯉は祭典終了後に鷲家川に放流される。
毎年のことだが川には泳ぐ鯉の姿は見られないという。
アオサギが食べているのを目撃したと氏子の一人が言った。
奉られた花笠は御供餅撒きを終えてから氏子に配られる。
かつては競い合うように取っていたがそれは戦前のこと。
そのころは子どもが参列していたそうだ。
配られた花笠は捻って輪にしたものを玄関に飾っている。
神棚に奉るところもあるが、神社周辺では多くの家が玄関に飾るという。
花笠は輪にすることから花巻きとも呼んでいる。
(H21.10.15 Kiss Digtal N撮影)