「少年と自転車」チラシ
「少年と自転車」という映画の試写会(東京新聞主催)に、夫と一緒に行ってきました。
〔ストーリー〕
児童養護施設に預けられたシリルという11歳の男の子が、父親と再び暮らそうと奔走するけれど、ようやく会えた父親に一緒に暮らす気がないことを告げられて深く傷つく。たまたまシリルと出会い、休日の里親になることを引き受けた美容師サマンサは、シリルの問題行動を理解し本気で向き合おうとする。大切な自転車を盗もうとした若者達とのイザコザをきっかけに事件を起こしてしまったシリルが、警察での処理が終った後「僕と一緒に暮らして」と頼むと、サマンサは承諾、肩を抱き寄せる。シリルとサマンサの寛いだ笑顔。けれど、シリルに更なる災難が、、、。
映画は、ボロボロになりながらも買い物したバーベキュー用炭を抱えて自転車で走っていくシリルの幼さの残る姿で終わります。その様子は痛々しいけれど、その先にサマンサとの暮らしが待っているという希望のニュアンスも感じさせます。この最後のシーンに象徴されるように、痛々しさの中に温もりと救いが提示されていて、幼い子供に対する作り手の優しい眼差しを感じさせる作品でした。
また、個人的には、日常の中に出てくる、買い物の際の店員と客の「ボンジュール」「メルシー」のやり取り、若者同士が好む「チャオ」などの言葉が、すごく懐かしかったです。
虎ノ門ニッショーホールで開催されたこの試写会は、6時半開場・7時10分開演でしたが、私達が6時15分頃に開場に着いた時には長蛇の列になっていて、開場はほぼ満席でした。一般公開は、ル・シネマ他で3月31日からとのことです。(三女)