
11日午後1時過ぎの「いわき市・久之浜」(3/12朝日朝刊より)
私の所属する合唱団は2年前に次の定期演奏会でモーツァルトの「レクイエム」を演奏する事にして練習を開始。昨年演奏会を開催する予定で会場取りを始めましたが月始めの抽選に毎回はずれ、それでも挑戦し続けていたところ、昨年の7月の抽選でやっと取れたのが今年の3月11日。そう、あれから1年目の日だったのです。「レクイエム」を合唱するのがこの日になるために、今まで落選し続けていたのでしょうか?
開演が午後2時。まずモーツァルトの「アヴェヴェルムコルプス」。次に星野富弘作詩・新実徳英作曲「花に寄せて」。第一部休憩を挟んで2時半から「レクイエム」。意図して決めたプログラムではないのに、自然の流れで組まれた日にちと時間、不思議でした。綺麗な適切な音色を出してくれるピアニストの前奏に続いて発した(いつもの頼り無さげとは違う)重く深いバスパートの「レクイエム」。それに続いてテノール、アルト、ソプラノと重なって荘厳な合唱が始まりました。
第6曲目の「コンフターティス(判決を受けた呪われた者は)」に続いて演奏される「ラクリモーサ(涙の日よ)」の前奏の思いのこもった音色を聞いた時には、昨年のこの日を思い胸がつまりました。演奏会を聴いてくださった方の中にも涙された方がいらっしゃったようでした。最後の第12曲「アーニュスデイ(永遠の光)」は練習の時は皆くたびれバラバラになってしまう事が多かったのですが、本番では皆の集中力が途切れず しっかり歌い上げました。1時間近い曲で立ちっぱなしで足が痛くなりましたけれど、とても充実した良い時間でした。
その後の打ち上げには若いソリスト(芸大の院生で皆とても良い声で上手でした)も参加してくれて、ソリスト達も中高年のおじさん・おばさんと混じってお喋りしたりお酒を飲んだり。合唱団員も勿論今までの大変な練習から解放され、大いに楽しみました。(次女)
