被爆2世たちの肖像(葉書より)
終戦記念日の昨日、新宿センタービル内「ペンタックス・フォーラム」で行われている「被爆2世 108人の肖像」写真展を見てきました。写真家吉田敬三さんの趣意書には、以下のようなメッセージが書かれています。
『原発投下からすでに67年、被爆体験の風化が言われて久しいですが、特に昨年の福島での東京電力による原発事故で、東京に避難してきた子どもたちが学校で「ヒバクシャ」として差別を受けたことは、戦後の日本が広島や長崎、それにビキニにきちんと向き合ってこなかったことも要因ではないでしょうか。
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8月6日の広島、9日の長崎には全国から多くの方が訪れますが、67年前の過去の歴史を見るだけではなく、自分たちが住んでいる地域にも目を向けて、身近な場所に被爆者や被爆2世がいること、被爆は過去ではなく現在の身近な問題であることを知っていただきたいのです。今回の写真展では北海道から沖縄まで24都道府県に住む、またはそこで過ごした被爆2世108人を展示します。
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福島の東京電力福島原発から避難されている方々には、力強く生きる被爆2世の姿を見て、放射線測定器の数値に怯えるだけではなく、勇気を持って被爆に立ち向かって欲しいという思いもあります。(以下略)』
案内を送ってくれた友人は、自分自身が被爆2世として被写体になっているのですが、その友人を含め、20代後半から60代始めの被爆2世108人は、どの人も穏やかで温かい笑顔を見せていました。
蒸し暑い東京の一角に、67年前の記憶を継承し、今と未来に繋ごうとする、静かな空間がありました。
この写真展は今月20日まで行われています。(三女)