JAZZ最中

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10年間の丹精 the sign / Michal Tokaj

2015-03-31 22:00:06 | 聞いてますCDおすすめ


現役・ジャズ・ピアニスト100人というのを選定しているけれど、その条件に、5年内に新しいアルバムを出していることという項目を付けている。
だからハラハラする人がいるけれど、このトカイ、何と前作は2003年録音盤なんだから10年もたっている。
それでこの新しいアルバム、これがPIOTR WYLEZOLトリオのリズム隊二人と組んだ素晴らしい演奏になりました。

1曲目、ピアノから入ってすぐインリズム、モーダルなフレーズはすぐにアドリブ、ピアノ・ジャズらしい、へえトカイジャズやっているというまずはうれしくなる始まりです。
2曲目、思索的なメロディを紡いでいって淡く形が見えるような曲。
3曲目再びモーダルなピアノ、ピアノのラインが強力で、リズムのバックアップもしっかりしているけれど、ピアノがそれ以上に中心です。
4曲目はモンク的なスケールの曲。
5曲目、ベース・ソロとリリカルなピアノの組み合わせは、テーブルの上の活けられた美しい花を見ているようです。
6曲目、一転急速なリズム・パターンにピアノのシャープなライン、こちらは現在進行のジャズです。
10年間、会わない時間があるので、10年の不在ですが、10年前より確実に上手くなっています。
7曲目、ゆったりとしたというか、落ち着いたこれまでの自分に納得するような演奏です。

アルバムにはトカイ自身がこの10年をふれていますが、10年間何もしてなかったわけではありませんから、そこには不在などと言う文字はありません。表現を当てはめるならば、10年間の丹精という感じです。

9曲目、しっとりとして、そのうえ昼のように感じるシャープ光“Moonlight”。
10曲目も落ち着いたリリカルな演奏。

次は10年待てません。

the sign / Michal Tokaj

Michal Tokaj (p)
Michal Baranski (b)
Lukasz Zyta (ds)

1. The sign
2. Magdalena
3. Off modal
4. Acute transitions
5. The end of the song
6. Harmony in the clouds
7. Aging
8. Blues folk
9. Moonlight
10. Awakeing
2014年作品
コメント
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