ステファーノ・バターリアはECMで6作目だと思うけれど、すっかりECMの顔みたいな場所にいると思う。
今作は良く知らない人の作品を集めたものだから、一寸聞きづらいのかなと心配したけれどそんなことはまるでなかった。
Alec Wilderという1907-1980を生きたアメリカの音楽家の作品を素材にしているので、基本の音の流れがその時代にあるので、バターリアらしい変奏も全体的な統一感に包まれています。
1曲目がタイトル曲ですが、クラシックな趣き、朝露がおりたようなしっとり感です。ベースのSalvatore MaioreもギターのPeo Alfonsiのところでおなじみの上手く歌うひとだし、ドラムスのRoberto Daniもとても繊細でイタリアのピアノ・トリオがECMに行くとこうなるのかと言う感じです。2曲目などちょっとアブストラクトな感じも入りますが、これがバターリアの変奏の一部なわけど、曲イメージが飛ぶということではありません。
全体的にアルバムのテーマから、すこし地味な色合いに感じますが、それを平気で出してしまうところにECMの強さというか、カラー造りがあるのです。
何年か前に来日しているけれど見逃しています。コットンあたりに来てくれるいいのだけれど、コットンじゃ地味すぎるか。
In The Morning / Stefano Battaglia
Stefano Battaglia(piano)
Salvatore Maiore(double bass)
Roberto Dani(drums)
Recorded April 28, 2014 Teatro Vittoria, Torino
Produced by Manfred Eicher
Engineer ステファノ・アメリオ
1 In the Morning
2 River Run
3 Moon And Sand
4 When I am Dead My Dearest
5 The Lake Isle of Innisfree
6 Where Do You Go?
7 Chick Lorimer