JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

しんがり  清武 英利

2015-09-29 22:21:03 | 


ノンフィクションばかり読んでいた時期があったけれど、最近ではエンタテーメントの方がずっと多くなった。
新聞広告で知って文庫を買ってみました。2014年度講談社ノンフィクション賞を受賞した作品だそうです。
社長が「社員は悪くありませんから!悪いのはわれわれなんですから!」というって泣き崩れたあの山一証券の廃業に筋をとおした社員たち。
説明するのに一寸抜き書きすることがいい。
「しんがり」という言葉がある。戦に敗れて退くとき、軍列の最後尾に踏みとどまって戦う兵士たちのことだ。彼らが楯となって戦っていり間に、多くの兵はのがれて再起を期す。会社破綻を企業敗戦ととらえれば、自主廃業の後で働いた社員たちは、しんがりの兵士そのものであった。

何故破綻に至ったのか、だれがそれを導いたのか、なにも知らなかった社員のため、損害を与えた顧客たちのために、自社内で独自調査をおこない公開を目指した社員たちの話です。

いまだ現役として働いているので、企業破綻の話は心が晴れるものではありませんから読み終わってほっとしています。
2600億円という不良債権がどのようなメカニズムと要因によっと発生していくかもう一度見直そうと思ったわけですがムカムカするような事実が明らかにされる訳で、「品位」のありなしが全ての結論でしょうね。

コメント
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