はい、いまさらながら半年前のジャパンオープンのレスキューメイズの競技を振り返っています。
ロボットの写真を見たり、競技結果を確認したり、プレゼンポスターを見直してみて・・・段々と思い出してきました。
(忘れる前に、書いておけよ・・・と言われそうです 笑)
以下は・・・私の個人的な感想です。(たわごと)
・貧富の差が激しい
できるチームは満点、できないチームは競技になっていない。
簡単に書くと、こんな感じです。
レスキューメイズのチームは日本の中で全国的に見てもチーム数が少ないです。ブロックによっては1チーム居るかどうかですよね。(関東ブロックですら一桁です)
1回の競技の満点が大体500点です。それを3回やるので、満点だと約1,500点。1位~3位は合計1000点を越えているので、なかなか素晴らしい競技結果だったのですが・・・4位は370点です。つまり5位以下のチームの点数は、それ以下ということです。そういう意味で、4位以下は・・・迷路抜けの競技になっていない・・・と書きました。
まずは「迷路を普通に進める様にしよう」です。
上にも書いたように、迷路を進むこと(進めること)が大切です。
プレゼンポスターには、マッピングのやり方やレスキューキットがどうの・・・と書かれていますが、そんなことよりも、真っ当に迷路を進むことが大切です。
壁に沿ってロボットを進める・・・
交差点でちゃんと曲がれる・・・
こんな基本的な事すらできないロボットが多いです。
それができてから、次が「被災者を確実に発見できるようにしよう」ですね。
さらに「レスキューキット」は被災者を確実に発見できるようになってからです。
まず、普通に迷路を進むことができようになったら、マッピングを使って、自分(ロボット)の位置を把握して、スタート地点に戻る・・・などの機能を実現することになります。
話を聞いたり、プレゼンを見ると・・・ロボットの向いている方向を検知するためにジャイロセンサーを搭載したロボットが増えています。(サッカーも最近はコンパスではなくジャイロがトレンドになってきました)
M&Yのロボットもジャイロセンサーを搭載していました。(逆にジャイロセンサーを搭載したからこそ、世界大会での活躍がありました。)
ただ、ジャイロセンサーは、長く使っているうちに、ズレてきます。(ドリフトと言うらしい) これがコンパスセンサーと違うところです。M&Yが使っていた XG-1300L というジャイロセンサーは、とても優秀で、競技時間の8分間くらいはズレることなく、使えていました・・・が、ズレてしまうこともたびたびありました。 そのため、競技中にそのズレを検出して補正するための仕組みを組み込んでいました。(これは後日、別の記事で書きます)
このジャイロセンサーのズレを自動的に補正する機能が完成してからは、ほぼ100%、スタート地点に戻ることができるようになりました。
このズレを補正する機能は、組み込んでるチームはあるのでしょうか!? プレゼンを読む限りでは、そういうアピールはなさそうです。
さて、もう一つ・・・
被災者の重複発見の防止です。
ロボットにはレスキューキットを最大12個搭載できます。このレスキューキットを被災者に渡すと得点になります。今年のジャパオープンでは被災者が8人設置されていましたので、1人に1個を配れば4個余ります。逆に5個を無駄遣いしてしまうと、全員に配ることができなくなってしまいます。
つまり、「1人の被災者にレスキューキットを1個だけ配る」ということを実現しなければなりません。普通に考えれば、ロボットは迷路を探索してスタート地点に戻ってくるので、往路で発見した被災者には配って、復路で発見した(同じ被災者には)配らない・・・という制御が必要です。
M&Yは、迷路を探索する際に、「初めての経路」と「既に通った経路」を判別して、「初めての経路」の時だけ被災者を検知していました。
これは、おそらくどのチームもやっていることだと思いますが・・・プレゼンを見る限りでは、そのような記述はありません。
ちなみに「花鳥風月」のロボットには10個のレスキューキットを搭載していました。2015年のジャパンオープンでは10個の(10人の)被災者が設置されていたので、1個も無駄にはできません。ところが、途中で1個無駄に落としてしまいました。もう、これで満点はなくなった・・・と思ったら、キャプテンの機転で、11個目のサイコロをむりやりセットしていて、満点を取れた・・・という苦い経験がありました。
とにかく、「1人には1個だけ配る」様にする。(無駄に配らない)・・・これが重要です。