二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

「モノという迷宮」他

2011年02月11日 | Blog & Photo
写真にそれっぽいタイトルをつけるのが苦手。
いつか書いたけれど、だれかさんと同じように、すべてが「ある光景」になってしまう・・・それ以外はありえないと感じているところがあるので、
表題をつけるとどうしてもウソっぽくなって「ほんとかよ(?_?)」と思ってしまうのである。

しかし、それをちょっと無理して・・・。

最初の3枚は「モノという迷宮」。



この一枚は伊勢崎市の戸谷塚工業団地で見かけた巨大な鉄管をのぞきこむようにして写している。近くには産業廃棄物の処理工場がある。この悪魔のツメのような棘はなんのため?
現実という空間の荒野には、モノという迷宮への入口がぽっかり口を開けていたりするのだ。



こちらは国道の沿線で見かけた「中空に浮いたクルマ」。
工業製品、あるいは建築物の干物のようなたたずまいにおもわず「ニヤリ」とした。
謎は解かないほうがいい場合だってある。好奇心に引きずられて、一枚の写真を凝視する。その愉しみのために。



さてつぎ。
2Fに取り付けられた鉄さび色の階段を発見したのは、
わたしではなくマイミク・モイリリさん。
「あっ、この2段の階段を使って、直接石段から2Fへ出入りできる!」
それに気がついたとき、写真がずいぶん違って見えてきた。



こちらのお題は「冬の花」。
徒然草に「花はさかりに、月はくまなきをのみ見るものかは」(百三十七段)という有名なくだりがある。
いままで花は、それがいちばん美しく見えるときにこそ撮影しようという意識がすてきれなかった。ところが・・・残んの月、残んの菊、残んの桜という表現もある。
そうだな。
こういう花の風情もなかなかのものがあるぞ!



この一枚はわが家の裏の畑。
フレーミングを決めすぎるとつまらないと思ったので、ちょっとはずしてある。



高崎の「染料植物園」で出会った、まるでレースで編んだような花。
小さく地味だけれど、こうしてクローズアップすると、繊細な味わいがかもし出される。



こちらはツルバラの仲間らしい。
農家の庭先で、いささか色の褪せた一群の花が冬の陽ざしをあびていた。
50mmレンズ(35mm換算)を絞り開放付近にして背景の納屋を大きくぼかしてみた。



知り合いのかぜくささん(女性)に、「枯れ姿」という名作群がある。
http://nono22.sakura.ne.jp/karesugata/karesugataindex.htm

西毛にお住まいで、いちどだけ、なかば偶然お会いしている。
彼女に教えてもらわなければ、キバネツノトンボという稀少種(カゲロウの仲間)と出会って撮影することなどできなかった。わたしにとっては、生涯忘れられない、印象の深い一枚。
http://photo.mixi.jp/view_photo.pl?photo_id=101971208&owner_id=4279073
(6月のフィールド第1章)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 水の来歴 | トップ | ヴィンテージ・ワイン・・・... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Blog & Photo」カテゴリの最新記事